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【童謡】しゃぼんだま

大正9年発表。この詩は、野口雨情が可愛がっていた親戚の子が、急病で亡くなってしまったことを受けて作られたと、広く知られています。

楽譜には「ゆかいに」と書いてあり、曲調も軽快でありますが、歌うたびに言葉の中に哀しさを感じます。その感情が音楽とは独立したものであるようで、それは、人の死への向き合い方を教えてくれるようにも感じられます。

一つの言葉の中に、何が隠れているかを探ること。
一つの言葉の中に、どんな思いを乗せたいのか。
一つの言葉を、どのように表現するのか。

自分の音楽になるという感覚って、意識されたものが無意識になる瞬間に似ているのだと思います。

何かを探っているうちは、自分のものではなくて、技や力による工作。

人との関係も同じかなと。

コミュニケーション力を使って言葉を発している時に、そこに自分はいないなと思ったりする。

何の工作もない世界に耳を傾けると、無になる。

そんな時間を忘れることなく、自分の音楽を続けたいです。

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