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CX カスタマーエクスペリエンス・顔の見えないサービス

リアルで人に会うと、
やはり信頼の加速が違います。
その反面、顔が見えないメールやチャットの世界では、言葉の選び方一つで攻撃的に伝わってしまうことがあります。

明日はクリスマス・イヴ🎄✨✨✨
今日はちょっと長文になりますが、
ぜひ、サービス業に携わる方に読んでいただきたい、
そんな思いを込めて書きました。

【顔の見えないサービス】

毎日、数百通のメールに目を通し、
インターネットサイトでのお客様の問題解決に向き合っています。
サイトには、1000件を超える問い合わせが入ってきます。
RPAが導入されたとはいえ、やはりお客様の
本質的な問題を解決するに至るのは難しく、
一件一件、お客様の心を両手ですくうように、神経を使いながら丁寧にチェックし返信しています。

時には,心を抉るような厳しい文面に、
緊張させられることもあります。
人間ですからね。 

リアルで会えない今、人の不満は凝縮されて文字に押し込められます。

お客様の言葉の奥にある想いを捉え違えると、問題解決に非常に時間がかかります。

対面で接客する場合は、お互いの顔を認識しているので、客観的なブレーキがかかりますが、メールの場合は、顔がみえません。
いくら笑顔を作っても、場の空気を変えることはできないのです。

文字には、その人の本質が如実に現れます。
お客様の「不満」は、ここ数年からの「不自由」から出ているのです。

そんな今日、お客様から、約2千文字からなる長文のお礼メッセージをいただきました。

アレルギーのある奥様の為に、安心して食べられるクリスマスケーキをお探しでした。

いくつものサービスに訊いてみたが、いずれも、丁寧で必要なことを満たした回答であったにもかかわらず、どこかもやもやした思いが残っていたというのです。

アレルギーは、場合によっては命に関わります。 
「もしかしたら必要ないかもしれないけど」という思いから、
私たちは、あらゆる可能性を想定し、使用している素材から成分分析や製造環境、管理方法まで、関わる全ての工程に確認していきます。結果が出るまで2週間以上かかることがあります。
それでも正確な情報を伝えなければ積み上げてきた信頼を失ってしまいます。
これで十分か?他に漏れはないか?何度もチェックし送信、

「素敵なクリスマスをお過ごしくだいませ」

私たちからの回答メールに対して、すぐに返信が届きました。
「最高の対応をしていただき感動しました!」という、2千文字を超えるお礼のメッセージでした。

文中には、これまで奥様を守り、支え合いながら生きてきた思いが丁寧に綴られていました。
その深い愛情と思いやりに頭が下がります。
私たちが仕事として行った「当たり前」が、こんなにも人の役に立つ。

見たことも会ったこともないお客様の、
喜ぶ顔を想像し目頭が熱くなります。

「良かった、本当に」

誰かの役に立つこと、誰かに喜んでもらえることこそ、今を生きる私たちの心を満たす唯一のことと考えます。

お客様を助けながら、お客様に助けられているのです。

お礼の言葉をいただくのは本当に嬉しいことです。
しかしながら、私たちは一喜一憂しないように心がけています。
誰もがこのようにお礼のメールを下さるとは限らない。
私たちは期待を持って対応してはいけない、
褒められることに期待を持つと、知らず知らずお客様を比較してしまうようになるからです。
指導する際は、ここをしっかりと伝えます。

どのお客様にも同じく、
心を込めた最高の対応を届けたい。

【CX  カスタマーエクスペリエンス】

私たちは、物を売るだけでなく、
物を通して得られる心理的、体験的な価値を大切にする「顧客体験価値」を提供出来るよう努めています。

お客様の抱く価値観は
「サービスは満足させて当たり前」
サービスのプラスは当たり前であり、
マイナスはお客様にとって非常識なのです。

サービスは、サプライズではありません。

こちらの期待どおりに喜んでくださるとは限りませんが
どのようなお客様にも。同じく誠意を持って向き合いたい。

一文字一文字、細心の注意を払い、何度も何度も読み返し、お客様の疑問に正確に答えているか?
お客様の不安に誠心誠意寄り添っているか?

お客様の本心は、要望の直前に書かれていることが多いです。
この本心を含めて掬い上げないと、がっかりさせてしまう。

どんな場合でも、最善を尽くすこと。
相手の立場にたち、イメージしてみる。
何に困り、何が必要か、お客様の動きを想像して。

そうすることで、お客様に喜ばれ、
そして私たち自身も感動に包まれ、心が満たされると感じています。

どうか素敵なクリスマスを✨✨✨
メリークリスマス🎄🎁



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