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もう1つのPrologue
in principio erat Verbum, et Verbum erat apud Deum, et Deus erat Verbum
はじめに言葉ありき、言葉は神とともにあり、言葉は神であった。
では、はじめの言葉とは何であったのか。それは不在か実在か、禁止か衝動か、それともその狭間に位置するものか。
別によいのだ。如何様に読み解いても構わない。鶏が先か卵が先か。どちらが先であれ、
跳んでなんぼの人生っしょ
ファール。
ファール。
野球ではなく、走幅跳のお話。
走幅跳では白い板を踏切足が越えてしまうとファール判定になり、記録は無効になってしまう。跳躍のチャンスは三回だから、二回ファールしても最後の一回で良い記録が出せれば無問題。しかし、三回連続でファールすると記録無しで失格になる。かといって、足を合わせにいくと、助走が遅くなって記録が落ちる。つまり、今、結構絶望的な状況ってわけ。
僕の中学校には
⑤期待をしなけりゃ良かったのだろうか
綾人は憂鬱であった。メランコリーの妙薬は何かないのだろうか。気の持ちよう、気の持ちよう、気の持ちよう、はぁ。パラノイア的な生活をあといつまで続けるのだろう。仕事は上手くいっていない。彼女とは別れていないが仲は冷めている。全てがそんな調子で停滞していて、でも日常を送るのに不都合はない。明日は同様にやってくるのである。不可解なことだ。停滞した日常の繰り返しは不条理で異常であるからこそ、気の持ちようで何
もっとみる③気の持ちようなど持ち合わせていない
ラインハルトとフィリップはアメリカ人であった。自慢の金髪は湿気にやられてぺたんこになっている。気の持ちようだなんていう気の持ち方は彼らにはない。嫌なものは嫌である。
人間側が環境に合わせて自分の精神をチューニングし、受け入れてしまおうという考えは土台として精神治療的な手法であり、しかもその手法自体にある種のパラノイアが潜んではいないだろうか。気の持ちようを変えても、雨は変わらず降るのであり、問題
①日常は異常の始まり
「金星ってこんな感じなのかな。」
ぽつりとラインハルトは言った。
「金星にも雨は降るのか?」
やや義務的にフィリップは問い返した。
「現実世界の金星のことは知らない。レイ・ブラッドベリの小説の話だよ。」
「刺青の男だっけか。お前がよく読んでる本のタイトル。」
「そう。その中にある長雨っていう短編が金星の話なんだ。どうも、ブラッドベリの世界では金星はずっと雨が降る星ということになってるらしい
常昼の島の天使 [完]
お風呂の中で私は目を醒ました
不思議なことに生きている
チュン チュンと鳥のさえずり
もう朝みたい
うーんと伸びをする
あれは夢の世界というよりは
無意識の世界と言った方がいいのかもね
あの世界は私だけの世界
関係性の世界から閉じた私だけの世界
私はいい女だと思うわ
可愛いし 仕事もできたから
だけど 私を突き動かす発作的な衝動に
いつまでも耐えて生きることは無理だった
だから私は関係性の世