マガジンのカバー画像

幻想文学の為のエチュード

2
運営しているクリエイター

記事一覧

もう1つのPrologue

もう1つのPrologue

in principio erat Verbum, et Verbum erat apud Deum, et Deus erat Verbum

はじめに言葉ありき、言葉は神とともにあり、言葉は神であった。

では、はじめの言葉とは何であったのか。それは不在か実在か、禁止か衝動か、それともその狭間に位置するものか。

別によいのだ。如何様に読み解いても構わない。鶏が先か卵が先か。どちらが先であれ、

もっとみる
Prologue

Prologue

Die Frage
幼少期に抱いた問いは、その人の人格形成に大きな影響を与える。それは、その後の人生すらも規定してしまうもの。あなたはこんな問いを抱きはしなかったか?図書館で借りてきた恐竜図鑑をめくりながらそれらが小惑星の衝突により絶滅したことを知ったときに。或いは庭で土弄りをして見つけた蚯蚓の血の色を気まぐれな残酷さと知的好奇心によって確かめたときに。

Warum ist überhaupt

もっとみる