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劇評/演劇レビュー

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演劇に関する記事をまとめたマガジンです。
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記事一覧

自分とフィクションがつながるとき:第32次笑の内閣『12人の生まない日本人』劇評

 人間の脳というものは、どうにも不安なことを次から次へと見つけ出そうとしてしまうものらし…

ringo_no_sin
1か月前
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人、あるいは人のようなものとの距離:「呂好・太遊二人会」レビュー

 落語にはたいてい、登場人物がふたり以上いる。人が集まれば必然的にコミュニケーションが生…

ringo_no_sin
5か月前
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お知らせ(クロスレビュー公開)

浄土複合のnoteで、クロスレビューが公開されています。 「踊る言葉、場が呼び起こすダンス」…

ringo_no_sin
8か月前
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公演評 掲載のお知らせ

ロームシアター京都のWEBマガジン「Spin-Off」で、公演評を書きました。 「太古のリズムと現…

ringo_no_sin
9か月前
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すれ違わない思い出、すれ違う思い出:30×30 pair.195『私見感×白河夜船』

私見感『宇宙人に攫われるまでの話』  舞台上には、小さなテーブルと2脚の椅子。それからテ…

ringo_no_sin
9か月前
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なんでもない夜を越えるために:努力クラブ第17回公演『ゲームコーナー』

 この人と、今夜どうなるのか。「そんなこと考えてもいません」みたいな顔で、儀式のような食…

ringo_no_sin
9か月前
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第31次笑の内閣「ゴメラの逆襲 大阪万博危機一髪」レビュー(追記版)

前回の感想では「ゴメラの逆襲」を見て感じた、権力の在り方、権力との距離の取り方について書いた。 今回はネタバレを含む内容にも触れつつ、さらに今回の公演について考えてみたい。 今回の公演は、特撮をモチーフとしながら2つの異なる物語が同時進行する。ひとつは2025年開催予定となっている大阪万博について、そしてもうひとつは劇団としての「笑の内閣」についてだ。 2025年の大阪を舞台としているため、前者が物語の本筋となるのだが、笑の内閣の代表でもあり看板俳優でもある髭だるマンが演

第31次笑の内閣「ゴメラの逆襲 大阪万博危機一髪(2023/8/5)

 江戸時代の大坂城下には武士が2%しかおらず(全国平均は5%、江戸では50%にものぼる)、権…

ringo_no_sin
11か月前
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30×30 pair.187『謎の女───《まなみ》。×努力クラブ』

 舞台上にいるのはふたりだけの、会話劇。……それも特別、親密そうな。  in→dependent th…

ringo_no_sin
11か月前
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越境するコント、演劇の境界線

演劇とコントは異なる表現である――ということを、感覚的には理解できる。では、その境界緯線…

ringo_no_sin
1年前
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外側から「僕」を見つめる――努力クラブ 第16回公演『世界対僕』をめぐって

 『世界対僕』というタイトルから、全世界を敵に回すような、あるいは特別な力を持った「僕」…

ringo_no_sin
1年前
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