「聴く」からはじめるリーダーシップ #022
リーダーシップと聞いて、思い浮かべること。
「的確な指示を出すこと」
「チームを引っ張ること」
どうしてもこんなイメージが先行しがちですよね。
でもちょっと待ってください。
「的確な指示」へのメンバーの微妙な反応、
「チームを引っ張ること」への重圧、
感じたことありませんか?
実はもっと気軽に使えるリーダーシップスキルが「聴くこと」なんです。
「えっ、リーダーは“話す”のが仕事じゃないの?」
と思われるかもしれませんが、それが大きな勘違いかもしれません。
今回は、「聴く」から始めるリーダーシップについて私の経験談を踏まえて探ってみたいと思います。
なぜ「聴く力」がリーダーシップの第一歩なのか?
多くのリーダーが、まずは指示を出すことにフォーカスしがちです。成果を出すために行動が求められ、つい
「自分の意見を伝える」
「問題を解決する」
という方向に進んでしまう。
しかし、ここに落とし穴が。
部下とのコミュニケーションで一番重要なのは、まず「聴く」こと。
相手の声をしっかりと受け止めることで、信頼関係が築かれます。
例えば、プロジェクトが遅れている状況で
「どうなってるの?」
と一方的に怒っても、改善にはつながりませんよね。
むしろ、
「どうして遅れているのか教えてほしい」
とまず聞いてみる。これだけで、部下が何を感じ、どんな壁にぶつかっているかを知ることができます。
私もあるプロジェクトの遅れにしびれを切らし、メンバーに聞いてみました。
すると実は新しいツールの導入に慣れていないことが原因だったのです。そこでツールの使い方の勉強会を開催した結果、あっという間に遅れを取り戻してくれたのです。
私が「聴く力」の重要性を実感した瞬間でした。
話す前に聴くことで信頼関係が築ける理由
「聴く力」を持つリーダーは、部下から信頼されやすくなります。なぜなら、部下は
「このリーダーは自分のことを理解しようとしてくれている」
と感じるからです。
リーダーが聴く姿勢を見せるよって、部下は自分が大切にされていると感じ、チーム全体のモチベーションも向上します。信頼関係はリーダーシップの基盤です。そして、その第一歩は「聴く」ことにあります。
忙しいリーダーでもできる「効率的な傾聴」のコツ
「聴くことが大事なのはわかった。でも、そんな時間ないよ!」
と考えているあなた。実は、時間をかけずに効率的に傾聴する方法があるんです。
コツは、短時間でも
「何が一番困っていることなのか?」
をシンプルに聞くこと。
例えば、朝の5分間、部下に
「困っていることある?」
と聞くだけで、その日の大きな問題を予測し、対策を取ることができます。
長々と会話をする必要はありません。要点を押さえた質問を投げかけるだけで、部下の本音を引き出すことができます。
もっとシンプルなマジックワードは
「どう?」
です。
このたった2文字で必要なことがあればメンバーは相談してくれます。
もちろん、全ての話を聞くことができないこともありますが、リーダーが「聴く姿勢」を持っていること自体が部下の信頼を得るカギとなるのです。
「聴く力」で意思決定の質が高まる理由
リーダーは日々、様々な意思決定を求められます。ここで重要なのが、独断ではなく、現場の声や部下の意見を取り入れることです。
聴く力を持つリーダーは、より多角的な視点を得ることができ、その結果、意思決定の質が飛躍的に向上します。
たとえば、新しいプロジェクトの進め方について、リーダーが部下に意見を聞いたところ、思わぬリスクや改善点が浮上し、計画を修正した結果、プロジェクトが成功したというケースがあります。
これも、部下の声をしっかり聴いたからこその成果です。
「聴くこと」はリーダーにとって、情報収集の手段でもあります。多くの視点を持つことで、的確な判断ができ、リスクを最小限に抑えることができます。
「聴く力」で得られる競争優位: チームパフォーマンスを最大化する方法
部下にとって、リーダーが自分の意見をしっかり聴いてくれることは、大きなモチベーションとなります。聴くことで部下の潜在的な力を引き出し、チーム全体のパフォーマンスが向上します。
リーダーが
「自分の言いたいこと」
だけにフォーカスせず、部下の声を大切にすると、チーム全体の雰囲気が良くなり、結果的に成果が出やすくなります。
例えば、部下があるプロジェクトに対して
「もっとこうすれば効率が上がる」
と提案したアイデアを聴き入れたリーダーは、実際にプロジェクトを大きく前進させることができました。
「聴く力」があれば、チームのアイデアや創造力を最大限に活かし、競争力を高めることができます。
リーダーシップの第一歩は「聴くこと」
リーダーとして
「まず何に気をつけるべきか?」
と聞かれたら、私は迷わず
「まずは聴いてください」
と答えます。聴くことから始まるリーダーシップは、信頼関係の構築、意思決定の質の向上、そしてチーム全体のパフォーマンスの最大化につながります。
これを実践するのは、何も難しいことではありません。日々のコミュニケーションの中で、少しだけ時間をとって部下の話を聴く。
それだけで、あなたのリーダーシップは大きく変わるはずです。
「話す前にまず聴く」。シンプルですが、これこそがリーダーシップの第一歩なのです。
いかがでしたか?リーダーとして「聴く力」を意識することで、あなたのチームにどんな変化が起こるか、ぜひ試してみてください!
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