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📖読書記録📖『運転者 未来を変える過去からの使者』

読書紹介記事を書く青沼りんです📗

今回は、仕事も家庭もうまくいかないことに悩んでいた男性があるタクシーに乗ったことで不思議な体験する物語をご紹介したいと思います。


●今回ご紹介する本『運転者 未来を変える過去からの使者』

喜多川 泰
発行 ディスカヴァー・トゥエンティワン
2019年3月28日 初版発行



●あらすじ

保険営業マンの岡田修一は売上げの成果が出ないことに悩んでいた。彼の悩みの種はほかにもあった。

娘の不登校。
夫を亡くした実家で一人で暮らす母こと。
いまいち疎通が合わない妻との関係。
そして、追い打ちをかけるかのように顧客からの保険の解約。

「なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」

そうぼやく彼の前に1台のタクシーが通りかかる。
タクシーに乗り込み、彼が行き先を告げる前にタクシーの運転者から行くべき先を先に告げられる。

なぜ運転者が自分の行きたい場所を知っているのか混乱する彼をよそに、唐突に『運』について話し始めるタクシーの運転者。

そして目的地に到着したあと、運転者は言います。「運がないという人の運を転ずる又は変えることが私の仕事です。このタクシーメーターが0になるまであなたが人生の転機となる場所へお連れします」

そのときのタクシーメーターは69,370だった。

運転者にそんなことを言われても特になんの変化も起きなかった。
その後、再び彼の前に現れたタクシーに乗り込み、運転者に文句を言う岡田修一。それを聞いた運転者は仕事のチャンスを掴みたいのならとにかく上機嫌でいることとだ大切だと諭す。

未だに運転者の言ってることが理解できない岡田修一を、運転者は彼の運を変える次の場所へと連れて行く。



●本作のみどころ①:「運」について

本書では『運』を一種のポイントカードのようなものと捉えています。ポイントカードは使わないと意味がない。だから、意識して使えるようにしないといけないと」運転者は岡田修一に諭します。
さらに、『運』というのはそもそも向こうから来るものではなく、すぐそばにあるものだということです。その『運』を見つけ掴むことが出来るのは自分の機嫌が良いとき。
だから絶えず機嫌を良くしないといけないと運転者は言います。


●本作のみどころ②:岡田修一の空回りぶり

謎の運転者からのアドバイスを半信半疑のまま運転者の言うとおりに行動する岡田修一。だけど彼の努力むなしくことごとく空回り。そのことを運転者に愚痴るもやり方が間違っていると注意をされるを繰り返すというやりとりがおもしろいです。


●まとめ

「『運』はすぐ目の前にあってただそれに気がついていないだけ」という考え方が私にとって新鮮でした。

特別なことや場所に行かなくても、自分のターニングポイントになるものが平凡な日常の中でもあふれている。

それを見つけられないのは単純に私が気がついていないだけなんだ。

それを見つけることが出来れば、人生の選択肢は増える。

人生は何歳からでも変えられると言うことは、そういうことではないだろうか。


その後の岡田修一は運転者の助言を素直に耳を傾け、行動をしたことでできた交流をぎこちないながらも焦らず流れに身を任せて楽しみます。

しかし岡田修一はあることに気づきます。どうして自分はタクシーメーターの『運』を使えるのだろうか。そもそも『運』というのがポイントカードのようなものなのなら、そのポイントいつたまったのだろうか。

それは過去の出来事からすでに始まっていたことだった…。

過去からから今へと繋がった『運』。
そこから始まる怒濤の伏線回収にあなたもきっと感動すること間違いなしです。

ぜひ読んでみてください。

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