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ラーニング・ジャーナル(アカデミック編)

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大学、学術に関する学習記録
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2021年1月の記事一覧

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■コモンズの悲劇と資源の呪い ③
▼資源の呪い
・伝統的なローカル・コモンズ管理(入会管理)
・近代テクノソフィアのエネルギー技術/大規模資本
⇒両者の間には軋轢がある

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■コモンズの悲劇と資源の呪い ②
▼資源の呪い
・資源が豊かな地域が繁栄に取り残されるパラドクス
・近代多数決原理がコミュニティを崩壊させる
・利益がコミュニティではなく事業者にもたらされる

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■コモンズの悲劇と資源の呪い ①
▼コモンズの悲劇
・共有地・共有資源の合理的獲得競争
⇒結果として、資源枯渇や環境汚染を引き起こす
⇒(筆者の問い)どう回避すればよいのか?

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■選択の結果としての危機 ②
▼風景が変貌した結果
・以前存在した美しい風景が崩壊
・生き物の多くの種が失われ、多様性が失われてた
⇒しかし多くの人が失われたものが失われたことに気が付かない

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■選択の結果としての危機 ①
▼1960年を境に風景が変貌
・高度経済成長期
・新幹線/高速道路が整備される
・小学校にはプールができる
・1964年には東京オリンピックが開催される

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■変貌する風景
・風景:人間がよかれと思った行為で変貌してしまう
・国土繁栄と利益の価値:災害対策+経済発展
⇒その約束によって、美しかった風景の価値が忘れられ、美しいふるさとが喪失される

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■行為の選択と風景
・選択の基礎:風景をどう捉えるか?
⇒そのため「風景をどう捉えるか?」もまた教養を構成する
・風景:意味を読み解かれる偉大な書物

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■所与としての風景 ②
▼地球を認識する
・感覚器官が結んだ像=置かれた環境
・環境認識の起点:所与としての風景=ふるさとの原風景
▼風景体験の重要性
・一人ひとりに固有であるが、他者とも共有できる

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第5章 風景へのまなざし

■所与としての風景
▼人類の選択
・地球/地球上に生きるもの/人類の未来は人類の選択にかかっている
・未来に向けた選択を誤らないようにするには、地球(環境)をしっかり認識しないといけない

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第4章 ソフィアとフロネーシス

■オイディプスの選択
▼ソフォクレス『オイディプス王』
・聡明で賢明な選択の末に悲劇的な結末を迎える
・人間は選択を誤ることがあるが、選択することから逃れることはできない宿命にある

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第4章 ソフィアとフロネーシス

■メガテクノソフィアの時代へ ②
・ネットワークとロボット/AIの連動
⇒自律的に判断する、人工の疑似フロネーシスとなりうる

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第4章 ソフィアとフロネーシス

■メガテクノソフィアの時代へ
▼科学技術と社会の不調和
・インターネット:外部記憶装置(個人の認識を超越した巨大知的装置)
・SNS:書く行為の変容(拡散に伴う利便性とリスク)

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第4章 ソフィアとフロネーシス

■テクノロジーとソフィアの統合 ②
▼近代テクノソフィア
・近代テクノソフィアがもたらした結果は「想定外」
・フロネーシスが近代テクノソフィアの備えとなりうる
・そのようなフロネーシスは存在しない

【読書メモ】
桑子敏雄『何のための「教養」か』
第4章 ソフィアとフロネーシス

■テクノロジーとソフィアの統合
・近代西洋科学技術は「テクネー(技術)」と「ソフィア(学問的論証能力)」が融合したもの
⇒筆者はこれを「近代テクノソフィア」と名付ける