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『名探偵ピカチュウ』──正統なポケモン映画でした。#24

 つい先日。2/14の深夜0時、誕生日を迎えた瞬間はアマゾンプライムで『名探偵ピカチュウ』を鑑賞していました。

 以前知り合いが「顔の渋いピカチュウと顔のヤバいバリヤードが出るよ」と、この作品を勧めてくれたのですが、色々あって観るタイミングを失ってしまい、ちょうどプライム見放題対象作品にきていたので観ることに。
 暇そうにしていた友人と同時視聴する形で鑑賞しました。

 ゲームやアニメの作品が実写映画化するぞ!って聞くと、その道のファンであればちょっとだけ警戒してしまいますよね。
 僕も以前好きだった作品が原作とは少しだけ違う内容に改変されてしまい、正直微妙だったな……って感想を抱いたことがあります。
 あんまりネガティブなことは言いたくないのですが、監督自らの解釈でアレンジを加えた、みたいなことは成功例を見たことが無いので、ちょっとだけ訝し気に観てしまいます。こういう先入観も良くないんですけどね。

 恥ずかしながら、今回もこの『名探偵ピカチュウ』を色物映画なのだろうか?と探りながら始めの内は観ていました。
 見終わった後、僕はその先入観が誤りだったこと実感します。
 
 もう本当に面白かった~!!
 登場するポケモンたちの再現度・グラフィックが何より凄かったです。
 ゲーム内ではツルッとデフォルメされた質感のポケモンたちをリアルの世界に実現させると、確かにこんな姿になるのかも!と納得させてくれるような出来栄えでした。

 ピカチュウにはちゃんとふわふわの毛並みがあり、リザードンはトカゲのような硬質な鱗を纏っていたり、ベロリンガに至っては舌の質感が気持ち悪いほどにリアルで、主人公が顔を舐められるシーンで思わずうわぁ……と呟いてしまいました。

 他にも自分の知らないシリーズ作品のポケモンがスクリーンの中を駆け回っていたり、中には僕が子供の頃に一緒に冒険したポケモンも色んな場面で登場していて、現実世界の街中で暮らすリアルな姿のポケモンたちを観ているだけで楽しめるような作品でした。

 ストーリーもポケモンらしい王道の展開で、主人公と相棒のピカチュウがお互いをパートナーとして認め合いながら友情を深めていく様子も、終始ワクワクしっぱなしで面白かったです!
 小難しすぎるテーマや、作品を損なうようなブラックさが無かった点も好印象でした。誰と観ても満足できる映画になっていると感じます。

 やっぱり一番良かったのは、名探偵ピカチュウがキュートな所ですね。
 この映画に出てくるピカチュウは性格がおっさんそのもので、ブラックコーヒーが好きだったり、ほとんどのシーンで眉間に濃いめのシワを寄せながら会話をするのですが、それに全然嫌みが無くて、時折見せる愛くるしい仕草に思わずフフッと頬が緩んでしまうぐらいでした。

 主人公だけが、このピカチュウと同じ言語で会話をすることができるのですが、他の人間にはアニメでお馴染みのピカピカッ!という声にしか聞こえない設定で、この時のアニメ声を担当しているのが実は……なんて小ネタもあったりします。随所に往年のファンであれば気付くことのできる小ネタが仕組まれているようなので、それを探してみるのも楽しみの一つでしょう。

 僕は映画が好きで週に何本かは必ず観るのですが、VCを通じて友人と一緒に鑑賞することは初めての体験だったので、上映中シーンごとの感想をちょこちょこ言いながら観るのもすごく面白かったです。

 最近はポケモン作品に触れる機会が全く無かったのですが、所々に懐かしい要素があったり、純粋に冒険譚としても質の高い作品に仕上がっているので、まだご覧になっていない方は観てみてください!

 もちろんポケモンをほとんど知らない方にもオススメです!
 機会があれば、ぜひ。

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