見出し画像

2回就活をして、春から2年目になりました。就活の記録です。

私は2020年に大学院を卒業し、社会人になりました。
2年目も折り返したということで、学部・大学院と2回経験した就活について振り返ってみようと思います。ずっと絶妙に辛かった日々のことを、「みんなやっているから」で片付けるには割に合わないので、記録として残してみようと思います。


・・・・・



私は大学院に入学した時から、修了後は就職するつもりでした。
院試の面接で教授に「卒業後はどうするつもりですか?」と聞かれた時は、「就職するかはわからないですね、今のところ未定です。」と変な見栄を張りました。それは企業にそのまま就職する人が少ない大学院だったからで、「私もまっすぐ企業には収まらないよ」感を醸し出すためです。変に可能性を残しつつも結局は就職するだろうなとは思っていましたが、一方で「今のところ未定」というのも本当で、企業への就職以外により良いものがあればそうすればいい、という心持ちでした。
というのも私は学部の時にも一度就活をしていて、その1年強の過ごし方がわかっていたからというのもあります。


・・・・・


「学校」の次の場所はどこだろう

学部時代の就活は、それこそ「当たり前」だと思って始めました。
その時は大学を卒業したら次のコミュニティは「会社」一択だと思っていたので、3年生の時から何の迷いもなくスムーズに就職活動を始めていました。幸いにも就職活動をする中でやりたいことが定まったので、目標の業界を目指してインターンだったり説明会だったり、積極的に回っていました。


「最高のコミュニティ」とは何か

就職への気持ちとしては、やりたいことや携わりたい業界に一番近づくために企業に就職しようと思った面が半分、もう半分は次のより良いコミュニティ探しという面がありました。
小学校から中学校、中学校から高校、高校から大学と「学校→学校」のコミュニティ選択の経験はあっても、「学校→社会」という全く違う枠への乗り換えは初めてだと途中で気付き、できるだけより良い選択をしたいと欲張ってしまいました。その中で「できるだけ良い選択=やりたくてあこがれの業界や企業に受かること=最高のコミュニティ」にすり替わっていったわけですが、ここは本来分けた方がいいと思っています。

人が人を選ぶ世界ということと、またシンプルに実力不足と言うこともあり、就活はなかなか思うようには進みませんでした。受けていた業界が狭き門だったこともありますが、「チャンスが少ないのに倍率が高い」ということを差し置いて受からない事実だけが積み重なることがとにかくしんどかったです。遠方まで受けに行ったのに帰りの新幹線で駄目だったと知った時の虚無感とか、舞台の合間の休憩中に不採用の結果が来て本編とは関係のない場面で泣きながら顔にハンカチかけたりとか、とにかく情緒がおかしくなっていました。思い通りに次のコミュニティを決められないことが尋常じゃない苦痛で、できないことだけが明確になっていく時間が1年もあると、流石に辛くなってきます。評価された部分は落ちた人にはわからないですから。

・・・・・


自分が目を向けてこなかった方角にもゴールがある

いよいよ受けたい企業がなくなってきたとき、とにかく成功体験が欲しい気持ちで大学に説明会に来ていた企業の中から自分が学んでいることのど真ん中の業界を受けてみました。希望じゃない業界に対してモチベーションをどこに置いたらいいのかわからなくなって友人に相談したところ、「自分が目を向けてこなかった業界を見に行くと思って受ければいい」と。基本に立ち返ると当たり前のことですが、「希望の業界に受かる」ことだけがゴールだと思い込むくらい視野が狭くなっていたので、ぐるっと振り返った方向にも一つのゴールがあると改めて伝えてくれたのはかなり心が軽くなりました。希望でなくても達成は達成ですからね。気楽に臨めたからか、こちらがはじめての内定でした。

出会っていないだけで、合いそうな企業は山程ある

結局希望していた業界には全てご縁がありませんでした。ただ諦めが悪いので、大学で配布されている歴代内定企業リストから希望の業界に隣接してそうな企業を片っ端から調べて、採用があるかの連絡をしました。
最終的には希望の業界に隣接した企業から内定をもらい、学部の就活を終わりにしました。チャンスを掴めなくても、チャンスを伺えそうな場所は探せばあるもんですね。


・・・・・


その後力試し的に受験した大学院に合格し、「こっちの道の方がレアかな」ということでそちらに舵を取ることになります。特に結果は出せていませんが、これまで急に視野が狭くなることを繰り返してきた自分にとっては自由に研究したこの2年間は放浪旅のような時間でした。周りに院に進学した人もあまりいなかったので、余計に開放感があったのかもしれません。環境としてはあまり水に合いませんでしたが、時間としては最高でした。


・・・・・
・・・・・
・・・・・


そんな色々辛かった学部の就活と違い気楽にやれた大学院での就活にはいくつかポイントがあり、それでかなり心が楽になったので紹介したいと思います。



「やりたいこと」と同じくらい
「向いていること」を大切にすること

大学院の就活では、学部での就活で心が辛くなったことを踏まえて、最初から「自分に向いているかは別として憧れている業界」と「自分に向いている業界」を分けて考えて二軸で就活をしました。前はこの2つを混ぜていたことで、憧れていてやりたいのに結果がついてこない現実に参っていました。
なので、「工数を惜しまず全てを注げるくらいの好き」と「自分的にはそこまで労力をかけたつもりがなくても結果が付いてきやすい状態」の2つの可能性を用意することで、社会人として努力できる2つの世界を考えました。どちらも第一志望郡には変わりないので、優劣はありません。

好きなことが向いているかどうかは別、とはよく言いますが、就活においては合否が存在するので向き不向きの前にスタートラインにすら立てない場合があります。合否はタイミングもかなり影響するので、縁がなかったからといって一概には「向いていない」と言い切れないのは確かですが、わかっていても好きで憧れている業界に弾かれた時ほどショックなものはありません。
「やりたい」に一直線になる努力以外にも、自分で自分が一番活きそうな環境を考えてあげることもまた一つ努力だと思っています。


私は後者の環境に就職をしました。それでも自分よりできる人はたくさんいますし自己否定の癖は抜けませんが、前者よりも努力のきっかけを見つけやすい環境だと思っています。多少でも向いている業界であれば「この方向っぽい」の感が当たりやすいですし、失敗したときの原因も見つけやすいと感じています。私は基本的にやるからにはちゃんとやりたいので、憧れは関係なく遂行することに対しての没入感は得られています。



第一志望を大きな枠で設定する

私は第一志望として1つの企業を掲げないようにしていました。学部の時はとにかく特定の業界に入りたかったのもあり、その業界に属する全ての企業が第一志望の「第一志望郡」という括り方をしていました。
一方大学院での就活では、憧れの業界と向いている業界のことをそれぞれを第一志望郡として掲げました。この2つについては評価軸が違うので、優劣はありません。

第一志望郡の中でも特に好きな企業はありましたが、私の場合は思いつめすぎると思考が凝り固まってしまう節があること、そしてその業界にさえいればやりたい方向性のことはできるような職種を目指していたこともあり、「郡」という少し大きな括りを意識していました。もちろん「絶対この企業に入るぞ!」という気持ちがパワーになる人もいるので、それぞれに合ったもので良いと思います。

・・・・・


学部から続けていたこともあるので、こちらも紹介します。


就職カウンセラーの活用

私の大学には就活カウンセラーの方がいらっしゃいました。心配症な自分を安心させたいということもあり、面接が決まった時など大きなイベントの前だけではなく、本当に細かいタイミングごとに相談をしていました。
例えばエントリーシートは提出前には必ず添削をお願いしていました。就職業界に関わる初見の人に一度でも見ていただけると、文章のクオリティが格段に上がります。伝えたいことがたった一枚のエントリーシートの中だけでよりよく伝わるようにするための手間は掛けられるなら掛けておいた方がいいです。「やれる準備はした」という安心だけでも、終わったときのダメージを軽減できます。

あとは、カウンセラーとしての心のサポートという面でも、自分に合う方がいればぜひおすすめしたいです。



スーツを着るなら、好きなスーツを着る

私は自分の就活スーツをものすごく気に入っています。一般的に思いつくような就活スーツを売っているブランドは大体周り、とにかく自分の体型に似合うスーツを探しました。「就活スーツなんてどれも同じだろ」と思うかもしれませんが、意外と形は違います。胴回りが合っていないといかにもスーツに着られた人に見えてしまいますし、パンツやスカートも似合う方を着たらいいと思います。
本当は黒ではないスーツが着たかったのですが、黒が主流ということで売っていませんでした。(やめてほしいです。)
また、「女性は黒スーツでスカートが安牌」だと何度も何度もおすすめしていただいたのですが、私自身には絶対パンツの方が似合うと思ったので、スカートは買いませんでした。

予算や業界によって選択できる範囲は限られてしまうとは思いますが、その中でも似合うものをぜひ模索してみてください。一番似合っている姿は自信があるように見えますし、どうせ着るなら少しでもうれしいものの方がいいです。


・・・・・
・・・・・
・・・・・


私の中で就活はかなり心を乱されたものでした。
少し時間が経って、色々動揺したときにどうやって過ごしていたかを記録しておきたくなったので、今回はまとめることにしました。
これから就活する方が即日役に立つような情報はあまりありませんが、ケースの一つとして見ておいてもらえたらと思います。

この記事が参加している募集

就活体験記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?