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現代の『うつ』増加理由② 成功のモデルコースがない!?

2020年10月現在、コロナによる自粛規制の影響もあり、『コロナうつ』にかかる人が増えています。
あなたの周りでも、突然活動が制限されたことで心を病んでしまった人も多いのではないでしょうか?

ですが実はコロナによる自粛以前から、日本では16人に1人が『うつ』になっているという統計データが出ていました。
今日本では『うつ』という病気がかなりメジャーになっているんです!

このマガジンでは、著者が様々な本やメディアから情報収集した中で見つけた「『うつ』が現代に増えている理由」を紹介しています。
本日はその②番目「成功のモデルコースがない!?」という理由をお話しします!

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将来に安心できない時代??

突然ですが、幸せな人生とはどんな人生でしょうか?
どう生きたら安心して暮らせるでしょうか?

おそらく多くの人は答えられないと思います。
ですが、数世代前には大まかに正しいコースが用意されていました。
例えば、

しっかり勉学に励んで良い大学に入り、良い企業に入る。
そして定年まで汗水流して働いて貯金し、老後になってから年金と利子で趣味の時間を持つ。

といった様に、ある程度安心感の持てるモデルコースが存在していました。
もちろん、上記は一例でこれ以外にも多くのモデルコースがあります。

要は「これをやっておけば安心感が増す」というコースが十数年前までは用意されていたのです。
ですが、現在では何をやったら安心して生活していけるのか不明になっています。
どうして日々こんなに不安なのでしょうか?
ここには「成功のモデルコース」の欠如が深く関わっています。


勉強しても安心できない??

例えば、過去であれば勉強をすればするほど安心感は増したはずです。
なぜなら「良い大学に入れば、良い企業に入り、良い年金がもらえる」というコースがあったからです。

ですが、現在ではいくら勉強をしたとしても、安心感は確立されません。
なぜなら、良い大学に入っても良い企業に入れるとは限らなくなってきましたし、それどころかいわゆる「良い企業」がスタートアップの企業に数年で食い物にされてしまうことすらあるからです。
その上、近年の企業はそこまで学歴を重視しなくなってきました。
高卒で大企業で活躍する人なども近年では多くみられます。
また、SNSをひらけば自分の好きなことだけ一生懸命に取り組み、それなりのフォロワーと収益を得ている人も多くいます。
自分の時間を削って将来のために様々な事を我慢したのが、バカバカしくさえ思えてしまう時もあるでしょう。

もちろん勉強することで可能性は広がり個人の深みは増しますが、それがはっきりと安心感に直結するとは言い難くなってきたのです。
今では動画でも優良な大学レベルの良い授業を受けられてしまいますので、今後はより実力主義の世の中になっていくことは必須でしょう。
「良い大学に入れば安心」というのはもはや幻想になりつつあるのです。

さらには終身雇用という制度もなくなりつつあり、「勉強して良い企業に入れば老後まで安心できる」というモデルコースは過去の物になりつつあります。
僕の周りの話ですが、かなり優秀な大学を出たのち大手企業に入ったものの、やりがいが見つからなかったり、勤怠状況・職場環境が合わなかったりといった理由で、スタートアップ企業に転職するといった状況も数多く見てきました。
また、よい企業に在籍していても「いつクビを切られるか、ここの次はどうしようか」と将来への不安を常に持ち続けている人がほとんどといった状態なのです。


働いても働いても安心できない?

働いている最中でもそうです。
昔であれば「汗水流して働けば、給料が上がり経験値も上がる」という安心感がありました。

ですが、今は汗水流しても良い給料をもらえるとは限りません。
なぜなら物やサービスが飽和し、「頑張れば利益を得られる」という図式が成り立たなくなったからです。

そんな中、企業は年功序列での昇給を廃止し始めています。
つまり、慎ましく努力していれば成功を手に入れられる、という時代ではなくなったのです。

これは「努力するだけでなく、ちゃんと考えなければいけない」ということを意味しますので、これからの日本にとっては良いことではあるのですが、「一生懸命働いていればいつか良い給料がもらえる」という安心感を失う事に直結しています。
またいくら経験を積んでも、ある日突然AIや新しい仕組みによって、それまでの経験が水の泡になることもある時代です。
僕の先輩にも、それまで一生懸命働いて培った多くの知識がツールの入れ替わりによって無駄になってしまった方もいらっしゃいました。
つまり、「一生懸命働くこと」が安心に直結することが稀有になってきたのです。
働いても働いても、稼いでも稼いでも不安がつきまとう不健全な労働の理由がここにあります。


『老後』は死語になりつつある?

老後の問題もあります。
昔であれば「貯金をする」という事がそのまま安心感に直結していました。
なぜなら利子が十分につきましたし、バブル崩壊期を除けば銀行が持つリスクは少なかったからです。
また仮に利子がつかないとしても、貯金しておけば年金と合わせて暮らしていけるだけの保証がありました。

ですが、現代ではいくら貯金しても安心感は増しません。
なぜなら現代では利子がつかない上に、ブロックチェーンやフィンテック企業の参入により銀行倒産のリスクも十分考える世の中になってきたからです。
また、インフラが起きるかもしれない政策に追われ続けているので、貯金が全て紙屑になる可能性もあり得ます。
言ってしまえば、銀行に預けることはただ単にリスクを負うことと言っても過言ではない時代なのです。
そのため、今の若者は投資やキャッシュフローに高い関心を寄せ、お給料をもらっても安心して使えず、もがいているような状態です。

また、老後に備えて貯金したところで、年金と合わせても暮らしていけるだけの金額に達しないという予測もメジャーになっています。
それどころか、今後年金制度が続くのかどうかさえ怪しいものです。

つまり、現代を生きる僕たちは老後の安心感を購入する当てがないのです。
老後にゆっくりと年金生活を送る、というのはもはや幻想になりつつあり、老後も働ける体でいなければいけない不安が募ります。
昔のように手放しで老後の安心感を得る方法がない状態なのです。


教育との差異が辛さを生む?

そんな中、幼い頃に先生や親に教わった事を正しく積み重ねて毎日一生懸命働いているのに、なぜか心から不安が消えないという人も多くいるのではないでしょうか?

つまるところ、十数年前まで確立していた「勉強に邁進する」「汗水流して働く」「銀行に貯金する」などといった安心と期待の確証となる行動が、現在の世の中では欠如しているのです。
つまり、僕たちは将来を安心できる「成功のモデルコース」を失ってしまったのです。

それなのに、学校教育や多くの教育コンテンツは、未だにこの失われた「成功のモデルコース」を達成するための指針で施されています。

自分の胸に手を当てても、周りの人を見ても気づくと思います。
僕達は「これをやっておけば安心」という指標を失い、その対応策も教育されず、不安な心で次のモデルコースを日々模索している最中なのです。


モデルコースの欠如がもたらす慢性不安

「成功のモデルコースがない」ということは、常に「これでいいのかな」という不安と付き合っていくということです。
ただただ日本の発展の為に無心で頑張る、という時代は終わりを告げたのです。
現代は無心で頑張るだけでは生き残れない時代なのです。
「自分にとって最善の成功モデルコース」を常に模索し、日々「将来への不安」と戦い続けなければならないのではないでしょうか。

これは「将来への不安」単体の話ではなく、他の全ての生活に影響を与える話です。
例えば一生懸命働いていても安心感が得られないと「なぜ私はこんなに頑張っているんだろう」という悩みに行き着きます。
いくらお金を貯めても不安な状態、貨幣価値の安定がない状態は「こんな大きな買い物して大丈夫かな」という、本来気持ちの良いはずの経済活動ストレスを生みます。

最大の問題は「教わってきた事と違うじゃないか」という点です。
前もってそういった世の中になりつつあることが教育されていれば、対応策も打てるでしょうし、心象も違ってくるでしょう。
ですが、現代の20代後半〜50代前半の方々は「一生懸命勉強して働けば安心に暮らせる」というモデルコースを強烈に刷り込まれてきました。
事実、僕も「将来のために勉強しなさい」「良い企業に入れるようにこれをしておきなさい」といった事を口酸っぱく言われて育ちました。
そうして育ってきた世代は、モデルコースを失った時、それ以外の対応の仕方を知りません。
ただただ、毎日不安な状態で過ごしているという人が多くいるのが現状なのです。
多くの人が「なんとかしなくてはいけない」と思いつつも、「モデルコースからずれると大変な思いをする」という刷り込みから、ただ毎日無力感を感じながら働き続けていることと思います。
その上、安心できない日々を暮らすことは行ってきた努力への不信感となってしまい、このことは「自己肯定感の喪失」にもつながります。
自分に自信を持てなくなることは、日々に大きなストレスを与えてしまうのはいうまでもないでしょう。


モデルコースの欠如が『うつ』を生む??

上述してきたように、現代人は将来への不安をずっと持ち続けています。
こんな状態で「ストレス」を感じずに働き続けられる方が、むしろ稀有な存在なのではないでしょうか。

うつの中には「軽症うつ(自発的内因性のうつ・現代うつ病などとも言われるようです)」というケースがあります。
はっきりとしたトリガー(大切な人が衝撃的な死を遂げたなど)が原因で陥る心因性のうつ病とは違い、いつの間にか自発的にうつになってしまうケースです。
現在、この「軽症うつ」が最も多いとされており、その原因はこうした日々の不安・ストレスで健康な精神が蝕まれていることにあるのではないでしょうか。
こうして考えてみると、健康的に元気に働いていた人、家庭やプライベートも有意義な人が、数年にわたり不安に蝕まれ、原因も分からず『うつ』になっていくケースなども納得がいきますし、将来への不安からストレスに接する時間が長いことで近年うつが増加してきたと考えることも自然といえます。

どうか、ある日突然『うつ』になってしまった人に対し、「やる気の問題だろ?」「怠けたくなったのでは?」などと感じるのは控えてください。
また健全なあなた自身が突然『うつ』に陥ってしまう事もありえると分かって頂けたかと思います。

そしてもしそうなったとしても自分のせいにし過ぎないでください。
日々の不安が蓄積して『うつ』に陥ってしまう人は事実多くいます。
どうか社会的な問題点にも焦点を当て、自分にも他人にも優しい気持ちで接してあげてください。


じゃあ、どうすればいいの??

さて、では「成功のモデルコース」がない!という日々の不安に対して、僕らはどう対策すれば良いのでしょうか??

一つは「自分で決める」ということです。
僕自身がそうであったように、うつの被害にあいやすい方は「みんなどう生きているんだろう」「僕はどうするのが正しいだろう」という考えのもと動く方が多いのではないかと思います。
ここには以前にもお話しした教育も影響していると思います。

個人よりも集団を尊重するよう、僕らは教え込まれてきました。
ですが情報化社会の到来により「みんな」というものが多様化し、「正しい」という指標が失われ、安心感の持てる「成功のモデルコース」はなくなりました。

生き方の指標が崩壊した世の中で今までと同じ生き方をしていては、おそらく延々と「不安」がつきまとうと思います。
僕自身、親や先輩に「こうすべきじゃない?」という教えも受けますが、どうもしっくりきません。
考えれば考えるほど、今の世の中では成立し得ない綻びが見えてきます。

そこで、僕が行った対応策は「自分で決める」という事、「自分の指標を持つ」ことです。
「これをやれば人生安心」というコースがないのであれば「これをやれば僕の安心感は増す」ということを積み重ねる方法です。
社会的に見てどうか?他人から見てどうか?を一旦捨てて自分軸で考えてみましょう!

僕自身、こうした考え方をするようになってから気楽になりましたし、自信もつきました。
何も難しいことをするわけではないです!
あなたに「変われ!」などというつもりもありません。
「自分で決める」という事を進めるには、いくつか具体的な方法や簡単にできる手法がありますので、これも別記事でレクチャーしたいな、と思います。
是非楽しみにしていてください!


二つ目は「リスクを負う」ということです。
これは「自分で決める」という事とセットになります。
僕もそうですが、周りに合わせ受動的に人生を生きてきた方は、道から外れることに非常に大きなリスクを感じます。
また『うつ』の最中にある方、もしくは復帰した方は「どうにもできないんだ、どうしようもないんだ、解決策はないんだ」という負の思考に陥りがちです。
僕自身そうでした。
自分が知っている「成功のモデルコース」しか生き方がないように思っていましたし、それゆえに出口がないような、何をやっても無駄なような気さえしていました。
なので働きつつも何かもんもんと日々を過ごしていたのです。

そこで大切なのはリスクを負うことです。
何も「仮想通貨をやれ!」というような大きなリスクを背負えといっているのではありませんw
小さなリスクを負って「人が良しとする生き方」「正しいとされる生き方」から「自分がいいと思える生き方」に向かって歩きはじめてみましょう、ということです。
「成功のモデルコース」が成立しなくなった今、例え人々の中で良しとされていても、自分の中に安心感が持てない限り、もんもんとした日々は続きます。
僕もはじめは怖かったですが、一歩踏み出してみると自分らしい「成功のモデルコース」が少し見えてくるはずです。
このことについても、具体的に何をしたらいいのか、改めて記事を書けたらと思いますのでお楽しみに!


僕は専門家でも医者でもないので、まだ知識的に至らない部分もありますし、考えもまとまっていません。
ですが、『うつ』で苦しむ方が根本的に少なくなるよう、考えられる事・できる事を今後も伝えていけたらと思います!

次回はマガジン3回目「現代の『うつ』増加理由③ 社会的な共通認識がない!?」という記事でお会いしましょう🙌

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