「アセクシャル（アセクシュアル ）」 とは？
みなさん「アセクシャル」を知っていますか？
他者に性的惹かれを抱かないアセクシャル（アセクシュアル）についての簡単な基礎知識を全部で３枚の画像と短い文章でまとめてみました。
しかし、それだけでは今までの私の読者の皆様には少し物足りないと感じるはず。なので、どうしてアセクシャルの基礎知識に関しての画像を作ったのか、などについて後半部分に裏話みたいなエッセイも書きました。目次がありますので、お好きなところから読んでください。
他者に性的惹かれを抱かない「アセクシャル」とは？
アセクシャルは性的惹かれと恋愛的惹かれを分けて考えています。
性的惹かれとは・・・性的に惹かれること。相手とSEXしたいな〜とかなど。
恋愛的的惹かれとは・・・性的なことを除いた恋愛感情。好きな相手にドキドキするなどの感情的な惹かれ。
ノンセクシャル（ノンセクシュアル）・・・他者に恋愛感情は抱くが他者に性的惹かれを抱かない。
グレイセクシャル・・・性的惹かれは真ん中くらい。
「アセクシャル見取り図」
もっとアセクシャルについて知りたい！
「画像だけでは物足りない、もっとアセクシャルについて知りたい！」
アセクシャルについて興味を持ってくれたあなたに、おすすめの書籍やサイトを載せておきます。
▷▷少し宣伝になってしまいますが、私のサイトで「アセクシャル」について文章で解説しております。
▷▷また、アセクシャルについてもっと詳しく知るのには書籍や映像作品などがあります。
『きみのせかいに恋はない』 作者：伊咲ウタ
主人公がアセクシャルの漫画です。これ一冊で読み終わるのでおすすめ。物語は丁寧、しかもテンポ良くて面白い。そして、主人公がアセクシャルについて知っていく描写の絵が素敵。比喩を使ってアセクシャルを描くのが上手く、主人公が宇宙服着ていたり、本に囲まれたりなどのシーンが良い。個人的に心にグッときた良い漫画でした。
NHKドラマ『恋せぬふたり』全8話(1話30分)
オリジナル脚本でのアセクシャルが主人公のドラマ。個人的にはそこまでハマれなかったのですが、映像でアセクシャルを知るのにはいいと思います。
『アセクシュアルのすべて』
著者：ジュリー・ソンドラ・デッカー 翻訳：上田勢子
アセクシャルについて詳しい知識を書いている書籍はこれ。ってか、これしかないのです。しかし、あくまでも英語圏(アメリカ)でのアセクシャルの情報だということを踏まえた上で読まないと理解できない部分がところどころにあります。ちなみに私がアセクシャルについて何かしら書く際にはこの本を読んで確認しております。
▷▷なお、アセクシャルにはNPO団体や長年運営されているサイトもあります。
にじいろ学校
定期的に当事者に向けた交流会を開いたり、東京レインボープライドに参加しているアセクシャル関連のNPO団体。NHKドラマ『恋せぬふたり』の取材協力などもしています。
https://www.nijikou.com/
asexual.jp
アセクシャルの老舗サイト。学術論文やウィキペディアなどで引用されているサイトです。私も運営メンバーとして参加しております。
https://asexual.jp/
【以降はおまけの文章です。アセクシュアルの基礎知識はここで終了です。】
裏話──改めて「アセクシュアルとは？」と言葉にて画像にした理由、そのキッカケについて
ある日、note記事やサイトなどではアセクシュアルについて書いているけど、もっと別の手段でわかりやすくアセクシュアルを知れる何かが必要なのではないかと、頭の中にポンと浮かんできた。アセクシュアルは名前だけいろんなところに拡散されているけれども、肝心な意味はわかりづらいのか浸透されていないなと。ならば、もっとわかりやすく別の何かでアプローチしてみよう。そうして、このアセクシュアル基礎知識についてなどの画像を作ることにしました。
最近、NHKでドラマ化された効果もあってかアセクシュアルについて知名度がまた少しずつ広まっている。だけど、今あるアセクシュアルの情報の殆どはYouTubeかインターネット上にある文章だ。漫画などの書籍もあるが、少し知りたい程度のひとにとって、いきなり有料で情報をゲットさせるのはなかなかハードルが高い。けれど、YouTubeは動画なので出先ではなかなか見れない。また、よほど気にならない限り、しっかりと情報がある論文みたいな長い文章を読むのは面倒臭いし、これもまたハードルが高い。そんなちょっと知りたい気持ちがある人たちに向けてアセクシュアルを知ってもらうのには何がいいのだろう。そうして考えたのが、画像だった。画像ならTwitterで繰り返し流すのにもちょうどいいし、SNSとの相性も抜群だし、アセクシュアルについてサクッと知るのにちょうどいい。かつての私みたいに、ディスレクシアなど文章を読むのが苦痛だったりする人にもなんとなく伝わるように、大きな文字だけ読めばとりあえず雰囲気だけでも伝わればいいな、そう想いを込めながら、画像作りをしていました。
そして、上から３枚目にあるアセクシュアル見取り図は、前から作りたくて仕方がなかったもの。インターネット上にあるアセクシュアルの解説などを読んでいくと、用語がたくさん出てきて頭の中が混乱していく。少なくとも、昔の私はそうでした。アセクシュアル、アロマンティック、ノンセクシャル、グレイセクシャル、脳に入る用語が増えていくと「あれ、これはなんだっけ」と、用語を解説していたブログやサイトなどで何度も意味を確認する。そんな時「ああ、誰かこれを言葉じゃなくて図にして欲しいな。」と思っていたけど、なかなかそんな人は現れず…。ほんとうは、アセクシュアルの定義などを書くのは嫌なんだけれども、誰かやってくれる人を待っているだけでは何も始まらない。でも、アセクシュアルの名前は日に日に広まってきている。しかも、意味が混乱している人が多い。どうやら、文学で有名な賞をとった某有名作家まで、アセクシュアルの意味が掴み切れていないようだ。これはマズイのでは。ならば、私がやるしかない。今の私になら作れる。よし作ろう。そうして、このアセクシュアル基礎知識と見取り図の画像が出来上がりました。
もちろん、この画像に入りきれなかった用語や説明がたくさんあります。また、雑に語っていると突っ込まれる箇所もあります。しかし、ひとが最初に何かを学ぶときに、いきなり長文のテキストだと読む気失せてしまう。さらにそのうえ論文みたいに堅苦しい文章だともっとキツい。YouTubeに解説動画があるといっても、アセクシュアルという言葉の意味だけのためにYouTubeの画面を開きたくない。だから、SNSで流れてきてサクッと読めるものじゃなきゃ、誰も読んでくれないと思うのです。だから、画像に最低限の説明とよく使われている用語だけにしたのです。
今後おそらく、アセクシュアルは良くも悪くも今までの恋愛を変える存在になるでしょう。生まれつきの外見要素でほとんど決まる「モテる」が重要視された恋愛至上主義の社会に、人間は良くも悪くも振り回され過ぎている。アセクシュアル周辺の人たち以外でも、大多数の人間がこの恋愛至上主義の社会に疲れ切っている。恋愛至上主義の社会で生き残るために、「モテる」ためにしなきゃいけないことがあまりにも多すぎる。
けれども、ただ「恋愛（もしくは性愛）至上主義に反対！」だけでは思考停止してしまうだけだ。そうじゃなく、人びとが今の恋愛または恋愛至上主義の社会などについて一度冷静になって考えることのが大切なのであって、SNS上で怒りに任せて「恋愛なんてぶち壊せ！」などと過激なんだ言葉で異を唱えていても、似たような人たちにしか届かない。なぜなら、新規の人たちにとってそれは怖いだけであって、そんな強い主義主張っぽくみえる言葉が入ったメッセージでは耳を傾けてくれない。むしろ、その怒りが仇となり、仲間になってくれそうな人たちと敵対してしまうことも起こるかもしれない。そんなのは嫌だ。私はその流れをなるべく止めたい。だからこそ、私は平和的に恋愛やアセクシュアルについて語って行きたい。むやみに敵を作るのではなく、なんとなく仲間になってくれそうなそうな人たちに言葉を届けていく。そうするすることで、人びとが恋愛について考えなおし、恋愛至上主義なことが色々と良い方向へ変わって、それが切っ掛けとなり、アセクシュアルにとっても今より居心地良い社会になるかもしれない。風向きが良くなった糸口のひとつとして、アセクシュアルがなれるように地道にコツコツ愛を語っていきたいです。
もし、これを機会にアセクシュアルについてもっと知りたいというひとが増えたら嬉しいです。アセクシュアルをよろしくお願いします。
【以下、私が書いたアセクシュアルの記事などの告知です】
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