導入事例 株式会社伊勢半
理工協産株式会社は、食品工場・化粧品工場向けの洗剤や洗浄関連機器を提供するメーカーです。本記事では、化粧品向け洗剤「Fi:ne IP」の導入について株式会社伊勢半 水海道工場 工場長 竹田様からのお話を伺いました。現場の声に応え、洗浄工程の改善に取り組むとともに、持続可能な社会に向けて、水の削減にも注力されています。
▍事業内容を教えてください。
当社は、メイクアップ化粧品、基礎化粧品、医薬部外品などの化粧品全般の製造販売を行っており、マスカラ、アイブロウなどのアイメイクを中心に日焼け止めやファンデーションなどの製造を行っています。
また当工場では「バルク」という、お客様が手に取る最終製品の容器に小分け充填がされる前の中身の製造を中心に行っています。一部小分け充填まで行うこともありますが、バルクの製造がほとんどです。従業員数は全部で38名、そのうち約20名がバルク製造に関わっています。
▍製造と洗浄に関わる方のそれぞれの人数と、男女比率について教えてください。
当社は製造と洗浄の担当者は分けずに、製造を担当した者がそのまま洗浄まで行っています。通常は、午前中に1~2バッチ製造し、お昼休憩を挟んだ後に、洗浄を行うという流れです。
役割としては、機械を操作するオペレーターと、細かい器具やバケツ、計量に使用した器具などを洗浄するサポート役の2つに分かれて洗浄を行います。バルク製造後にはオペレーターは機械の洗浄作業をします。
男女比率ですが、現在バルク製造に関しては残念ながら女性従業員はいません。力仕事が多いので、体力面での差はどうしても出てしまいます。充填工程や、製造管理では多くの女性に活躍いただいていますが、バルク製造では20kgの物を担ぎながら100g単位の細かい調整を行うなど相当な筋力が必要になります。作業方法を変えてみたり、使用する器具を変えてみたりするなど、色々と工夫も行っていますが、結果として男性が多くなっています。
▍導入前はどのような課題を感じていましたか。
実は、洗浄剤については「落ちにくい製品を作っているので、簡単に落ちないのが当たり前」だと思い込みすぎていたんです。
工場で製造しているマスカラやアイメイクなどは、メイク崩れがしにくい、化粧持ちがいいのが良い製品だと評価されるポイントの一つです。そのため、時間が経っても化粧崩れしない、とにかく落ちないようにするにはどうすればよいかを考えて処方設計されています。逆に、メイクを落とすことはクレンジングの担当者が良いクレンジングを作ってくれるだろうと考えているので、開発者はメイクを落とすところまではあまり考えていないですね。 そういった製品ですので、製造で使っている釜も、計量で使っているバケツも、バルクが落ちないんです。当然、落ちないように設計されているので当たり前なんですけれど、当たり前すぎて、洗剤の検討はあまり行われて来なかったのです。
そんな時に御社からお話をいただきました。当然マスカラやアイブロウを製造した後の洗浄が大変だと現場から話を聞いて知っていたので、何とかなればと考えていました。
▍実際にFi:ne IPをご使用になられて、いかがでしたでしょうか?
ビックリしました!驚きを通り越して、笑ってしまうぐらいよく落ちたんです!もう感動しましたね。本当にこんなに楽に落ちていいのかと思いました。最初はテスト用に小分けした容器に入れていただいていたのですが、これは便利なので使おうと使い続け、全部使い切った後も、特にこれを使おうと決めたわけではないのですが、現場から自然に使うようになってきました。最初は、アイメイクの方で使っていたのですが、徐々に工場内で良さが広まり、工場全体でも使うようになっていきました。
先日、改めて使い勝手について聞いてみたのですが、よく落ちるので、洗浄時間が短縮されたことはもちろんなのですが、すすぎ性もいいので、すすぐ時間の短縮にもつながっているとのこと。いい商品で、とにかく楽だと言っていました。
強いて要望をお願いするとしたら価格でしょうか?(笑)もう少し安ければ嬉しいですね。ただ、洗浄時間の大幅な時短になっているので、コストはペイできていると思っています。驚くほど落ちるいい製品ですので、今後も使用方法をしっかりと守り、使い続けていきたいですね。
▍Fi:ne IPを導入されて、水の削減にもつながっていると伺いましたが?
正確な数値ではお伝え出来ないのですが、導入前と、導入後で、バルクの生産量と、水の使用量を相関的に比べてみると、約15%もの水の使用量が減っていることがわかりました。私も結果を見て驚いているのですが、現場に話を聞くと、体感的に水を使う量が確実に減っている。それだけすすぎが早く、よく落ちるから洗浄時間も短くなっていると言うんです。水を使用する量が減れば地球環境にもいいですしね。
▍Fi:ne IPを導入する前には、どんな洗剤を使用していましたか?
食品メーカーさんが使っているような、一般的な中性洗剤です。30年以上前から変わらずに使い続けていました。洗剤は2種類使っていたのですが、バケツや小物の手洗い洗浄には液体の中性洗剤を、釜は浸漬撹拌洗浄用に、粉の中性洗剤を使っていました。
現在では、現場の従業員に、Fi:ne IPのことを聞くと、「落ちるやつですね!」みたいなことを言ってくるんですよ!ラベルに「落ちるやつです」と書いておいた方がいいと思います(笑)
▍最後に、今後の目標や弊社に対してのご要望などありましたらお聞かせください
もう少し買いやすい価格だと嬉しいのですが、でもよく落ちるので、今後も使っていきたいですね。
今後取り組みたい目標についてですが、当社はミッション(存在意義)として「あしたは、もっと美しく」と掲げています。これは、全ての人々に対する明日だけではなく、私たちが暮らす地球の明日(未来)も美しくなるために、私たちは何をすべきかを考え、模索し続けていく事も当社のミッションだと考えています。
今回、Fi:ne IPを導入して水の使用量が15%も削減できましたが、洗浄する時間ややり方を見直し、更なる水の削減につなげ、持続可能な社会に向けて、環境に配慮した取り組みは継続していきたいと考えています。また、これまでも環境に配慮した紙や容器を使用してきましたが、リユースであったり、再資源化率を高めた容器を採用したりするなど、できることから行っていきたいと考えています。
洗浄に関する問題や課題は「理工協産に相談したい」と思って頂けるように、これからもお客様のご要望に沿った最適な洗浄サービスをご提供できるようにして参ります。
洗浄についてお困りごとがあれば弊社HPからお問合せください。
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