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10分で大切なことを伝え切る懇談会の進め方

毎日暑いですね。昨日は、私の住んでいる地域では、なんと35℃!もう、クーラーのかかった部屋から一歩も外に出たくないリッケンです。

7月に入り、もうすぐ懇談会という学校も多いのではないでしょうか?

懇談会、おしゃべり好きの私にとってはそんなに負担ではありませんでした。が、しかし、おしゃべり好きだからこその失敗もありました。それは、

楽しく会話してもうそろそろ懇談の10分が終わろうとした時に、

実は先生、1点心配なことがありまして・・・。

と、重ための話を切り出されてしまうことです。
保護者としは、「先生との会話が弾みようやく心がほぐれて、決心がついた」ということだと思いますが、教師としては、次に待っている方もいて時間が気になります。しかし、この重要な話題を「もう時間ですから」の一言できるわけにはいかないとなります。

今日は、保護者も教師も満足できる懇談会の進め方について書いていきます。



基本の進め方

幸先生が先日、懇談会の進め方のフローチャートを公開してくださいました。このように進めていけば、若手の先生も迷うことがないのではないでしょうか。参考に、リンクを載せておきます。


では、リッケン流の懇談会の進め方です。

ズバリ最初に聞いてしまう

ズバリ、「最初に聞いてしまう」です。そんな〜身も蓋もないと思われた方もいらっしゃると思いますが、これしかありません。最後まで読んでいただければ、この方法いい!ときっと思っていただけるはずです。

では実際の進め方いってみましょう!


T「最近暑いですね~」

などと話しながら、席に案内する。着席したら、


T「さて、1学期も終わりになりますが、心配なことや聞いておきたいことはありますか?」

P「うちの子、友だちと仲良くやってますか?」
 「家ですごく反抗的なんですけど、学校で大丈夫ですか?」
 「勉強大丈夫ですか?算数が特に心配なんですけど・・・」

こう話していただけたら、あとはその話題に乗ってお話しするだけです。

その話題の後に、その子のがんばっていた点を2、3点伝えて気持ちよく終えられる様にすることも忘れずに。

こうすると、時間のコントロールがしやすいだけでなく、先生方も、保護者の方も伝えたいことが伝えられてよい時間となります。

最後に、

T「1学期とっても成長した、〇〇さん。2学期、さらに成長していけるように、サポートしていきたいと思います。

学校ではいつもがんばっている〇〇さんですが、お母さん(お父さん)にしか言えないこと、家でしか見せられない姿があると思います。

もし、何か気づかれたことや心配なことがありましたら、電話でも、連絡帳での結構ですので、お気軽に教えて下さい。よろしくお願いします。」

と締めくくります。

ただ、どうしても時間内にうまく終われないこともあります。大幅に時間が伸びてしまう様ならば、

T「お母さん(お父さん)、すごく大事な話なので、じっくりとお話ができたらと思います。また、後日時間をとってお話ししたいのですが、よろしいですか?」

と確認して、ていねいに次回のアポを取ることも必要かもしれません。


「心配なことはないです」と保護者の方に言われた場合

①先生も心配なことがないとき

T「そうなんですね。実は、私もそうなんですよ。じゃあ、〇〇さんのがんばっていたところを伝えさせてもらいますね。」

と、がんばっていたところや成長した所を伝えます。


②実は先生は心配な点があるとき

T「よかったです。では、○○さんのがんばっていたところを伝えさせてもらいますね。」

と2、3点がんばったところ、よかったところを伝える。その後、

T「という感じで、〇〇さんはすごくがんばっていましたよ。ただ、一個だけ惜しいなあと思うところがあって、・・・」

と一つだけ、気になるところを伝えます。そして最後に、

T「1学期とっても成長した、〇〇さん。2学期、さらに成長していけるように、サポートしていきたいと思います。2学期もよろしくお願いします。」

と伝えて締めくくります。

気になることなんか1個どころじゃない!と思われる方もいるかもしれません。

でも、5個あったとして、10分間で5個伝えられた保護者の方はどうでしょうか?

子どものためにと奮い立ってがんばってくれるでしょうか?
あなたとの関係はどうでしょう。
今後、あなたに協力したいと思うでしょうか?

私はマイナスの方が大きいと考えます。全て伝えて満足するのは教師側だけです。保護者は、子育てを責められたと感じて、心を閉じてしまいます。これは、子どもたちの成長にとって大きなマイナスとなります。

伝えたいことはたくさんあると思いますが、保護者の方の受け取れる量、受け取りやすいタイミング、受け取りやすい言葉を意識することが大切です。


子育てに苦労されていて日頃協力してくださっているの方の場合

T「いつも〇〇君に、よく声をかけてくださってありがとうございます。

1学期に〇〇君は、こんな所やあんな所が成長しました。これだけ成長できたのも、お母さん(お父さん)が毎日のように気長に声をかけ続けて下さったおかげです。

ありがとうございます。学校で、ここが大事だと思って指導しても、なかなかここまでは成長しません。

やはり、学校と家庭両方で同じように声をかけていく事が効果的なのだなと〇〇君を見ていてそう思います。

いつも、声をかけて下さってありがとうございます。

2学期も、〇〇君がさらに成長していけるようにサポートしていきたいと思いますので、一緒に協力していきましょう。よろしくお願いします。」

発達に凸凹のある子の保護者の方や子育てに苦労されている保護者の方は、保護者の方も孤立している事が多いです。

いつも問題を起こす子のために、迷惑をかけてしまっているまわりの子やまわりの保護者の目や言葉により、肩身の狭い思いをしています。

何かまわりにいいたいことがあっても、「いつも迷惑かけているから」と、口をつぐんでしまっていることもあるかもしれません。

子どもに対する理解や子育ての方針の違いなどにより、パートナーや両親からも、「あなたの子育ての仕方が悪い」と責められたり、一人で子育てを一身に背負っていたりして、疲れ切っている場合もあります。

ぜひ、労っていただきたいと思います。そうすることで、信頼関係を築くことができます。学校と家庭が協力し、車の両輪となれれば、子どもたちは、さらに成長できます。過ごしやすくなります。


まとめ

①ズバリ最初に聞いてしまう

②保護者の方に心配なことがある時
 →話題に乗っかって話す

③保護者・教師ともに心配なことがない
 →よいところを伝える

④保護者心配なし・教師心配あり
 →よいところを伝え、1つだけ気になるところを伝える

⑤子育てに苦労されている保護者
 →その苦労を労う

このように対応していけば、10分の懇談会でもよりよい関係を紡いでいくことができます。ぜひお試しください。


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