見出し画像

釣りが好きだった理由のひとつ。

 ここのところ全然行かれていないので「だった」と過去形で書かせて頂くのだが、今でも機会があったら是非行きたいなと思っている「魚釣り」。実は僕はあまり魚釣り自体の技術は高い方ではなくて、よく「全然魚が釣れない魚釣りによく飽きもせず凝りもせず行くねえ」なんてバカにされていた。

 まあ本当に頻繁に行っていた頃にはその事に気付いてはいなかったと思うのだが、こうしてあまり行かなくなって振り返ってみると、僕はある程度は「大自然の中で無力なちっぽけな自分」を、釣りを通して実感したかったのでは無いのかな、なんて思う。

 僕は変なふうに自信家な一面もあって「ここは頑張ればイケるでしょ」みたいな甘い判断を下しては大きな失敗をしてしまうことが過去に多々あった。釣りに行くと、いくら釣りたくても「潮が悪い」だとか「風が強い」だとか、本当に自分ではどうする事も出来ない偉大な大自然の前で、ただただ呆然とするしか無い場面によく遭遇する。今頃わかったのだが釣りをしていない時間も結局はそういう事で、大きな流れ(これもある意味大自然)に一個人が立ち向かっても、勝ち目は非常に少なく、言ってしまえば「貴重な時間を無駄にしている」と言えなくもないのかもしれない。

 という訳で残りの人生は、無駄にあくせくせず、ここが時合だと判断したときにのみ、色々な自分のリソースをフルに投下するような、そんな人生にして行きたい。釣りを通じて学んだことも、実はそんなに少なくは無いのだな、なんて思う今日この頃なんである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?