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あらゆる顧客接点で「ブランド体験」を設計する、リチカのクリエイティブディレクターの挑戦

「クリエイティブで、世界を豊かに。」をミッションに掲げる株式会社リチカに、2022年4月にジョインしたクリエイティブディレクター/コピーライターの鳥居薫です。お客さまの課題の発見から解決策の立案、運用・分析まで伴走する専門家組織「リチカ クリエイティブファーム」において、昨年からサンマルクホールディングス様のブランディングを支援。『リチカ ブランディングプラン』を提供しました。スタートアップに挑戦するにいたった思いと、”リチカならでは”のブランディングについてご紹介させてください。

マスとデジタルをコトバで横断する

前職は、老舗クリエイティブエージェンシーのコピーライター/ディレクター。テレビCMからポスターや新聞広告、カタログや店頭POPまで、幅広く企画・制作していました。当時は紙媒体を中心に、ブランド側から生活者に伝えたいメッセージの開発を担うことが多く、「生活者目線のクリエイティブの機会をもっと増やしたい」「デジタルのさまざまな媒体を組み合わせる新しいアプローチに挑戦してみたい」という思いがありました。

さらに、より大きな視点から見ると、マス広告とデジタル広告でクリエイティブの分断が起きていると感じていました。認知度や好意度の向上を目的とするマスと、購買や登録を狙うデジタルとで、企業や商品が別々の顔と声をしている。それは企業にとっても、生活者にとっても幸せなことではありません。自分はマスとデジタルを横断して、企業と生活者の新しい関係を創りたい。商品・サービスの価値を表すコトバが、表現のカタチを変えながらあらゆる媒体を駆けぬけ、生活者に届く「一気通貫クリエイティブ」。きっとできる、と思いました。デジタルの各媒体に最適なクリエイティブを研究し、プロダクト開発をしているリチカなら。

ブランディングは言語化からはじまる

私の場合、あらゆる仕事は言語化からはじまります。顧客の課題を言語化する。商品・サービスの価値を言語化する。チームメンバーの思いを言語化する。コピーライティングのスキルを生かし、ヒアリング・企画・提案・制作のさまざまな場面でコトバを使って奮闘しています。

今回のサンマルクホールディングス様のブランディングも、言語化からはじまりました。2つのベーカリーレストラン「サンマルク」と「バケット」のプロジェクトメンバーの方に、ブランドの想いや課題感をヒアリング。実際にお話しを聞くことで、サイトで調べるよりも何倍もリアルに感じることができます。ヒアリングとディスカッションを経て、サンマルクは「今の時代に合わせた利用シーンの拡張と特別感のアップデート」、バケットは「本格ベーカリーレストランだからできるパン体験の提供と開発」というブランディングコンセプトを策定しました。

 
ワークショップは岡山県にあるサンマルクホールディングス様の本社で、2回にわたって行いました。各ブランド4名程度のチームを作って3C分析を行い、市場機会を発見。理想のお客さま像であるペルソナを設定し、最後に考案したブランドアイデンティをチームごとに発表してもらいました。皆さんが考えたアイデアやブランドへの想いをお聞きするのは、ワークショップの何よりの楽しみです。 


プロジェクトメンバーの皆さんに行ってもらったブランドの言語化は、ブランドシートにまとめました。何か施策を考えるときはもちろん、日々の業務においても、いつでも立ち戻り、ブランドを体現してもらうためのシートです。そして、ブランドへの想いも考慮して、タグライン・ステートメントを考案しました。お客さまの言葉にならない想いをコトバにすること。お店やサービスのまだはっきりと定義されていない価値をコトバにすること。それが私の使命です。企業のひとりになったつもりで、生活者のひとりに向けた手紙をしたためるように、コトバを紡ぎます。書いて、消して、ワークショップを思い出して、また書いて、消して、タグライン・ステートメントが完成。サンマルクは「いいことを大切な人と分かちあうレストラン」、バケットは「パンの新しい楽しみ方を提案するレストラン」という魅力的なブランドコアを開発できました。 

プロの目と生活者の心を大切にする


タグライン・ステートメントが決まったら、インナーブランディングのためのブランドブックを制作。社員の皆さまやアルバイトの方々が、ブランドの価値やペルソナを理解し、日々の業務で迷ったときなどの判断基準になるように、分かりやすくまとめました。バケットはアウターブランディングのためのブランドムービーも制作。タグライン・ステートメントを可愛らしい歌にして、生活者への浸透を図りました。

クリエイティブディレクターとして大切にしていることは、プロの目で厳しく細部までクオリティを追求すること。そして、生活者としての気持ちを大事にしてディレクションすること。構成はもちろん、すべてのコピーの言い回し、デザインの細部までこだわり、納得がいくまで何度もブラッシュアップしつづけます。またその一方で、はじめて見た人の気持ちになって、写真や映像、イラストに、そして演者の笑顔や音楽に気持ちが動くかどうかを、何より大切にしています。

ブランドとマインドを一致させつづける


サンマルクホールディングス様のブランディングは、これがゴールではなく、ようやくスタートライン。と言うのも、ブランディングは、企業の「こう思ってほしい」と生活者の「こう思う」を一致させるために、ブランド体験を設計・提供しつづける活動だからです。
 
バケットのブランドムービーは、YouTube ShortsやInstagram Reelsに効果的な構成やサイズに編集した「媒体最適ムービー」も展開しました。また、先日はサンマルクホールディングス様の半期に一度の全社集会で、今回のブランディングを日々の業務で実践するためのワークショップを開催。店長さんのブランド体現のための「My Brand Actions」カード制作などをしました。

これからも、ブランディングが絵に描いた餅にならないようにするために、インナー・アウター両軸でさまざまな企画・制作・運用のサポートを行い、中長期で伴走します。そして、あらゆるタッチポイントでブランド体験を構築する「一気通貫クリエイティブ」に挑戦していきます!

【鳥居 薫|クリエイティブディレクター/コピーライター】
クリエイティブエージェンシーでコピーライター/ディレクターとして、ナショナルクライアントのコミュニケーション戦略を担当した後、2022年、株式会社リチカに参画。タグライン・ステートメントなどのブランド資産を、CM・デジタル広告・SNS・店頭など、あらゆるタッチポイントに最適化してブランド体験を設計する「一気通貫クリエイティブ」を推進。


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