◉[最終章]【誰でも解かる『漢方概論』】〜、…[「東洋医学の方程式」を駆使して、「自身の体質」を知る〜【第5章/第5節・前Ⅱ】]④
■ 今回の『例題⑭』《患者さん》〜、
[I・Sさん(60歳前半)/女性・夜勤務]は、現在の『東洋医学』で云う
➀【肺虚熱証体質(肺陰虚)/素因分類】でスタートした「体質」の方が、…
② その状態「証」が長引き、… 及び『病因(不内外因)』の影響で、『肺虚肝実証』(瘀血証)を呈し、…
③ その後は、「肺虚熱証(肺陰虚)」と、『肺虚肝実証(瘀血証)』を行来した場合の「病理」と位置付けられる。
■ その「理由」は、〜
の様に、…『素因』及び、『病因』の影響にて、… 変動の時期がある、…
※[上記の症状が、それぞれ「証の決まり手」となる「I・Sさん、の症状」である…。]
と云う事です…。
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□『漢方専門の従事者』の方々は、… 時に、「病気の原因」を『陰陽概論(陰陽・虚実・寒熱)』と云う「カテゴリー」に分類して、… どの「病理」に、影響するのか!?… を考えます…。
・これまでに述べた「ファイル」の全ての、… 「体質」を読み取る作業の、…
その殆どが、この『陰陽概論(陰陽・虚実・寒熱)』の物差しによる「査定」を受けた結果で判断される…。
※[所謂、それぞれの『証』を決定する訳です…。]
今回は、『八綱弁証(寒熱)』全てを解説してみます…。
□上記を駆使して、「今ファイル(例題⑭)」を解説すると、…
◇ 例えば「例題⑭」の「症状」で云うと、
◎「目の下にクマがある」は「肝実証(瘀血)」のサインなので『熱』に該当する…。
◇「粉が吹いて、乾燥肌っぽい」も、同じく「瘀血サイン」なので『熱』に該当する…。
◇「首筋&背中(脊柱起立筋)の張り」、…&「大腿後部(ハムストリング〜膀胱経)が筋張っている」は『膀胱経(表)の実』に該当するので、『熱』に分類される…。
また、…
◇「喉に何か詰まった様な感じがある」は『肝の虚熱』の症状なので、『熱』に該当する…。
◇「更年期症状として、不眠&イライラがある…」も『肝の虚熱』に該当する症状なので、『熱』に分類される…。
※ 今回は、『肺虚肝実証』の「例題」だったので、…『八綱弁証』は『熱』に関する症状が多い…。
次回、…[Ⅴ]〜【肺虚寒証体質/後/肺気虚証(はいききょしょう)/素因分類】「例題⑮」へ、続く…。