KDPでの失敗と表紙のこと #237
「高校英語教師が翻訳した十六世紀英国教会説教集」はおかげさまでいよいよ出版と相成るわけですが、ここでひとつの問題というか、失敗が…。
出版日をそもそも 2024年9月27日 としていて、この日を目指して頑張ってきました。なぜ出版日を規定したかと言えば、規定をしないとずるずるとのびのびになってしまい、緩慢な日々が続いてしまうのみならず、結果的に出版の日の目を見ないでしまう恐れが(自分の性格を考えてみて)あったからです。
失敗のこと(やらかしました)
9月27日にあわせての、KDP での原稿提出期限は 9月22日。上の記事(#236)にありますように届いた校正刷りに赤ペンで修正を入れ、それをパソコンで打ち、また「訳者あとがき」を 2ページ足して(これで全 750 ページきっかりになりました)、その WORD 文書を PDF で保存し、それを KDP のサイトにアップし、印刷プレビューも確認して、よし、となり、「保存」しました(このあたり、KDP で出版の経験がある方々はよくおわかりだと思います)。
問題はその次です。なんとなんと、そのあと「出版する」をクリックしないでしまったのです。そう、「保存」してそれでよしとし、「出版する」をクリックしなかった。これでは修正が提出されていない状態。これに気付いたのは 9月23日。時すでに遅し。実際、KDP のカスタマーサポートに問い合わせたら、「保存」だけでは修正が提出されたことにはならず、したがって 9月27日 には前のもの(修正していないもの)が出版されてしまうとのこと。
やらかしてしまいました。かくなるうえはもう、9月27日 に出版されたらすぐに訂正したものを提出するということしかありません。それでもうまく審査が通って修正したものが出版されるまで最大で 72 時間。この間は修正前のものが売られていますので、これを誰も購入しないようにとを祈るばかりです(こういう、つまりは売れませんようにという祈りも変なものですが)。
なんともなんとも、詰めが甘いというか、我ながら間抜けだというか、不注意の極み。最後の肝心のところをクリックしなかったとは。でもこれはこれでよい学びでありました(あくまで前向きに)。
表紙のこと(これはラッキーでした)
話は前後しますが、校正刷りが届いて、少しして、表紙の作成をお手伝いいただいていた方から、表紙デザインの変更を提案されました。そもそも校正刷りの段階での表紙もすごく気に入っていたのですが、あらたに提案されたものはそれをはるかに超える、さらにさらに良いものでした。
前のものがこれです。
説教集の第一巻(第一説教集)第六章「愛についての説教」第一部の冒頭ページを表紙に、その最終ページを裏表紙にして、原書はこういうものですよということをお示しし、書名についても、これを翻訳したのは高校の教員ですよ、16世紀イギリスの説教集ですよ(つまりアングリカンチャーチ黎明期の説教集ですよ)ということを強く主張するもので、「おお、いいねぇ」ととても気に入っていました。
そのうえで、新たに提案されたのがこれです。
もうね、言葉がでないくらいです。あえて言葉にするなら「素晴らしい」の一言。前のものの主張をきちんとしつつも、トーンを抑え、しかしより強く主張できている。「愛についての説教」の冒頭と最終ページを使用するのは変わりませんが、よくみると、「光」があたっているところは「訳文」になっています(←ここかなり重要)。16世紀イギリスの説教集、これまで全訳が出なかった教会説教集。これに光があたり、英語が日本語になる。「本邦初の全訳出版」という主張があります。この提案を受けたときはもう嬉しくて嬉しくて、まさに「光」を見ている感じさえしました。また、原書コピーのゆがみも調整してもらえました。
ちなみに、さきほどの「内容の修正が反映されないでしまった 9月27日の出版」ではあるのですが、この表紙については、その前にもうアップできていた(これについても実は長い話があるのですが、割愛します)ので、この素晴らしい表紙は 9月27日に全世界に公開されることになります。
ともあれ出版(いよいよです)
9月27日です。もっとも、出版となってすぐに修正をかけますので、あらためての審査がうまく通るとして、いわゆる「完成態」のものがみなさまの手元にいきわたり始めるのは 9月30日か 10月1日になるのでしょうか。しかしともあれ 9月27日は自分の人生にとって忘れられない大切な日となります。ここまで本当に多くの方々の助けがありました。感謝しかありません(このあたり、この本の「訳者あとがき」に載せてあります)。9月27日からこの本について、amazonのサイトに紹介が載ることになるのでしょう。みなさんほんとうにありがとうございます。
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