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#48「1周年」

 一年前の8月19日、アドレセンス・アドレス#0「コラムと学級通信」公開から、今日でまる一年が経過した。
 いつもお付き合い頂き、ありがとうございます。

 最初は隔週更新でスタートしたのだが、興が乗ってすぐに毎週更新となった。
 気ままな企画なので急な変更や休止も許してね、と前置きした割には根気よく続いたと思う。
 やがて有料化し、今は定期購読マガジンとしていっちょまえに購読料を頂戴している(この有料化に込めた意味や意義は、当時のお知らせをぜひ読んで欲しい)。

「よしなしごと」ワンテーマを毎週3,000字前後で語ってみる、を一年続ける、ということが一般的にみて簡単なことなのか難しいことなのかはよくわからない。ただ、その時その時の自分の思想や感情のバックアップを取るような意味合いも感じて、やってよかったとは思っているし、自分で読み返してみても微妙に面白い。

 今回は、この一年間書いてきたアドレセンス・アドレスの記事の数々を、全てではないにせよ振り返ってみようと思う。

***

 #0「コラムと学級通信」では、意気込み的な部分に触れつつ、自分のスタンスが学生時代に読んでいた学級通信の数々と相通ずるものがあるとした。
 つい先日部屋の断捨離を行なっていたところ、くだんの誌面をたまたま見つけ、帰りの会で回ってきたのを受け取って読んでいたあのときを思い出した。
 年単位のルーティンワークを何十回も続ける教職員の方たちが、その年の自分の受け持つ生徒だけに提供する、規模こそ小さくともオリジナルの「コンテンツ」。それがなんだか妙に尊くて、先生たちの現在を静かに想うなどした(断捨離だったので誌面はその後全て破棄した)。

 #2「母校」で言及した寄付金のお願いが、今年も届いた。執筆現在まだ封は切っていないが、卒業以来9年にわたり同じスタイルで送られている封筒だ。透かさなくても中身の様相はわかる。
 個人的な夢としては、もう少し人気者になって、音楽やクリエイティブのお仕事に関連する形で母校を訪れる、というのが格好良くていいなあと思っている。先は長いかもしれないが、何らかの形で実現できたら嬉しい。

 #3「」で緑が好きだと声高に宣言してはや一年。まだまだ緑好きだ。ライブ衣装こそワインレッドに変わったが、最近新たに始めたネイルも初塗りのメインカラーは緑系でまとめた。ネイルについても近く記事にしたいと思っている。

 #5「結婚」については、この一年間で自分の結婚観、恋愛観は大幅に変わった。「ほかヲタ」をきっかけに自分のジェンダーアイデンティティと改めて向き合ったことも一端としてはあるし、その他にもさまざまな情報に触れたり自分の深い部分を見つめ直したりもした。
 記事中に書いたことのほとんどは今の自分が読んでも同意できることばかりなのでそこは安心して頂きたいんだが、自己の視界というか、哲学、感覚器官としての変化が大きくもたらされたと感じている。これについては正直、記事化できる自信があまりない。赤裸々すぎて…。

 #9「匂いと香り、または薫り」に綴った散歩の習慣は今も続いている。梅雨の湿っぽい土の匂いが、青々とした緑の匂いに変わってきた。朝早くからでももう暖かく、木陰を抜ける風が肌に心地良い。

 #12「メイク」こちらもまだ続けている。くまが濃い(のか元々そういう目をしてるのかわからないが、とにかく鬱屈とした目元をしている)ので、それこそライブの日なんかは一応気にかけている。
 残念ながらアップデートにはまだ至っていない。ハイライトが云々とか書いていたような記憶があるけど、さて、どうしようかなあ。

 恥ずかしいことに、#13「語学」に軽く書いた外国語の勉強はいまや滞ってしまっている。買ったテキストはひとさらいできたのだけど、さらったっきり、というわけだ。また二周でも三周でもしなければ、あるいは次のステージにあたるテキストを仕入れなければ、上達はない。ちゃんと考え直そうと思っている。思ってはいますよ…。

 大きな変更さえなければ、この記事が上がるころ僕は渋谷遠征の翌日、遅めの睡眠をぼちぼち終えて起床する頃だと思う。
 #14「東京」に書いた遠征へのもどかしさも今ごろにはきっと晴れるだろうと楽観視していたが、どうも状況はそう簡単でもないらしい。8月の時点で既に開催を見送られてしまったイベントもある。情勢はなお予断を許さない。

 #16「運動」に書いた家での運動、幸いこれは今日までちゃんと続いている。
 あくまでも健康増進のための運動でしかないので、筋トレ的な部分は副次的な効果、言わばおまけに過ぎないものの、自分にしかわからないくらいほんの僅かずつ体は変化してきているので、それも含めて喜んでいる。

 #20「ニチアサ(後略)」でウルトラマンとの出会いを綴ったが、こちらも今なお健在である。円谷イマジネーションというウルトラ作品のサブスクサービスができたので課金し、困難だった過去ウルトラマンの作品もちょこちょこ見れている。現在は「ウルトラマントリガー」が放送中で、毎週楽しく見ている。もちろんニチアサもね。

 #21「読書」については大丈夫だろう。「ほかヲタ」でさんざん言及している。他のヲタクたちに紹介された書籍はもちろん、最近は『徒然草』を読み始めた。面白いよ〜、という人はあちこちにいるけど、本当か??と思い手に取ったところ、まんまと面白い。原典を厳選したベストセレクション的なピックアップに、著者の現代語解釈と解説がついていて、著者の主観的意見も含めて楽しめている。あとは『マーガレットとご主人』シリーズ。可愛らしい夫妻の旅行記がふんわりタッチの絵で描かれる癒しの漫画だ。僕の生まれる少し前に描かれていた漫画だが、タイムレスに面白い。

 #27「空き家」は個人的にも割と気に入っていた記事だったんだが、先日その家の軒先に古びたバスマットらしき洗濯物が新たにかかっていた。記事に書いたほどドラマティックな物件でもなかったのかもしれない。それはそれで、いいことではあるのだけど。

 特別編「ロゴ」なんてのも書きましたね。
 あれ以来ロゴはステッカーになりTシャツになり……そして何よりリリースによって全国に飛んでいった。僕はニヤニヤしている。

 #41「コーヒー」ではいつも使っているバリスタについて書いたが、このごろ調子が良くない。うーん。長く使えることを祈っている。

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 特筆するところはこのくらいだろうか。
 いろんな記事を書いてきたが、幸い今のところ露骨にネタ切れかもな〜〜みたいな危機感はない。
 ついては今後も粛々と書き続けて行こうとは思っているわけだけど、もちろんスタンスは当初書いた通りで変わりない。新しい好奇心に引っ張られて、スタイルを変えるかもしれないし、あるいは船ごと乗り換えてやめてしまうかもしれない。
『徒然草』でも、"何事も好機を窺うことは大事だが生と死だけはいつも突然だ"と書かれている。このエッセイの死と新生の薫りをいつも仄かに感じながら、やれるとこまでゆったりやってみたいと引き続き思っている。

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特に有益な情報はありませんが、読んだ方にとって普段目も向けないような他愛のないもの・ことに改めて触れるきっかけ、あるいは暇潰しになったら幸いだなと思っています。

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