見出し画像

#16「運動」

 この世には二種類の人間がいる。
 ずばり、運動ができる奴と、できない奴だい!!

***

 今日の僕は少し皮肉屋である。

 前々から疑問なんだけど、なんでみんな大人になっても「学校で100m何秒だった?」と聞かれて、おおよそだとしてもすぐ答えられるんだろうか(しかもそんなに輝かしい記録でもないのに)。
 僕は陸上記録はもちろんスポーツテストの大体の項目をすっかり忘れている。握力さえも。だからこの手の質問には答えることがいつもできない。「まあ平均よりちょい悪いくらいかな」で切り抜けてきた。

 これに対して僕は「即答できるのは、運動が得意なり好きなりだったからなんじゃないか?」という仮説を立てたんだが、どうやらそうでもないらしい。僕と同じほどでないにせよ、そこまで運動好きって感じではない彼や彼女でさえ、だいたい何秒くらいというのは出てきていた。うーむ。

 昔から運動のできる奴ってモテる。小さい頃は脚が速い奴から順に注目を浴び、大人になっても恋愛の園と言えば運動系サークルだ。そうそうテニサーだテニサー。
 という言い草で我々屋内型人類は、卑屈な気持ちに苛まれてさらに寝床奥深くにもぐることになるんだが、実際運動をやってきた人たちに何ら罪はないので、うーん。あっちからしたらいい迷惑って話なのかもしれない(全国の大真面目なテニサー部員の皆様すみませんでした)。

 それに男子諸兄よ。インドアラーは男だけじゃないぞ。同じムジナで友情も恋愛も育めるじゃないか。そんな例はいくらでもある。この世はまだ捨てたものじゃないよ!

ここから先は

1,883字

特に有益な情報はありませんが、読んだ方にとって普段目も向けないような他愛のないもの・ことに改めて触れるきっかけ、あるいは暇潰しになったら幸いだなと思っています。

毎週水曜日、ワンテーマ3,000字前後のエッセイをお届けします(初月無料)。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?