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傍にあるもの

愛は すぐ傍にあるもの

愛は 見え難いもの


確かな温度があるのに

熱いのか 冷たいのか

常温は何度だったか わからなくなる

温度はね、相手と共に調節するの


人は言う あなた達冷たい関係よね

冷たいから 少し温まると 幸福になる

それが二人の温度


冷たさが心地いい時もある 夏の風のように

風鈴が鳴って 薄着の夕暮れ 隣にあなた

草が流れて さわさわ 踊るのは沢山の緑

それとも  わたしの心

うちわの朝顔  あなたの横顔


瞳には映るのは  夏の星座

あなたの髪  あなたの腕



人は言う あなた達 熱い絆よね  でも

熱に慣れてしまうと 下がった頃に

安定でなく 終末を感じる

冷凍庫に入れられた

誰も食べなかった 手料理のように 

泣く 野菜達と 染み込んだ 郷土


でもね、違うの

あなたのお料理は大切に取っておきたい

今食べてしまうのは 勿体ない

倒れてしまいそうなとき

温めて あなたの愛を 思い出したいから


泣いているのは あなた

郷土は今日も あなたを守っている

野菜達も 懐かしい人々も

全て あなたへの愛

愛ある故に 歪んでしまうこともある

不器用な 人々


怪我人がたくさんいたら 包帯と軟膏

用意しないとね

持って行くよ わたしで良ければ

連れて行くよ お薬や治療の

技術者を




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