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今日のうんち

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食べたら、でるもの。なにかを食べては、今日も出す。 2018年4月16日よりまいにち更新される、白川烈が書くエッセイです。 クサいときもあるかもしれませんが、それはご愛嬌で。… もっと読む
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2020年11月の記事一覧

ちからのぬきどころ

*きのう、滋賀にあるお知り合いの家へ遊びに行った際、約4年ぶりくらいに薪割りをさせてもらう機会に恵まれた。直径30センチ、長さ70センチほどはある薪(という丸太)を、自分の腕よりも長い斧を振り回して割ってゆく。切っていくのではなく、スコーンッと割っていくから、薪割りという単語はとっても合っている気がする。バコーンッと斧で切り倒すっていうよりは、道を開けて割ってあげる感覚の方が、薪割りはじょうずにで

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考えることはタダである

*きのう、みなさんのおかげでいろいろと質問がもらえて、その「訊いてくれたこと」に対する自分なりの答えを、うーむと言いながら考えたり考えなかったりしている。なるほどなるほど、遊ぶ、ねぇ。ぼくにとって「すき」ってなんだろうねぇ。ふむふむ、「すき」ってほんとうはどういう意味なんだい?「愛」ってホントは、日本語でなんていうんだい?

さいきん、手話を学ぼうと思って講座を探していたんだけど、どーれもけっこう

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26になって最初に考えたこと

*26歳になってみて、「さいしょに何を考えてみようか」をまず考えた。仕事だったり、これからのことだったり、考えないといけないことや考えたほうがいいことはたくさんあるのだけど、歳をひとつかさねてさいしょに考えることくらい、自分でえらんだっていいよね。なんて言い訳をつけながら、考えた。ちょっとなやんだあげく、「なりたい自分」という何度も行き来したテーマで、考えることにした。

「なりたい自分」の銅像み

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トイレが好きな人間

*ヒトはどうしてトイレが好きなのか?と考えたとき、いろいろと理由は出てくると思うんだけど、やっぱりまずは「ひとりの空間だから」がおおきいよなぁ。誰にも見られておらず、広すぎず狭すぎず、自分ひとりがすっぽりと入って、まあちょっと軽い体操くらいはできるほどのスペースに、ずっしりと座っている。お金持ちの友人の部屋みたいにムダに広くたって落ち着かないし、狭すぎても圧迫感がある。

あともうひとつは「トイレ

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後ろメタファー

*「うしろめたさ」って、大事な感情だなぁと思ったわけであります。「大事じゃないこと」って、大事にしなきゃなぁと思ったわけであります。これらはふたつとも、ぼくの好きな方が書いていた文章なんだけどね。でも、その言い方と視点にひどく共感してしまったわけだ。その方は仏教のように裏返したところから発想していくわけだけど、でもその裏返すものってのが、みんなきちんと持っているものだから共感してしまうんだよなー。

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たっぷりと復讐すればいいじゃない

*ぼくの友人で、小さい頃から親しい人に受けたさまざまなものを、復讐してやろうと考えている友人がいる。ぼくは、たいていのことは遮らずに話を聴くので、そのときも「フンフン」なんて言いながら、なかば他人事に聴いていた。聞いたのちにぼくから出た言葉は、「周りはいろいろ言うかもしれないけれど、たっぷり気の済むまで復讐してヤンなさいな」だった。特に驚くこともなく、ただ思ったことを伝えただけだった。

その復讐

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帯久

*きのうは、月亭方正さんの落語を聴きに大阪まで。ぼくはニワカ程度の落語好きなので、そこまで詳しいっちゅうわけでも、それほど知らないっちゅうわけでもない。聞き流しで聞くときゃ聞くし、聞かぬときゃ聞かぬ。好きなネタはと聞かれたら、これまたむずかしい。『文七元結』なんてのも好きだし、定番の『死神』とかも好きだもんね。でもやっぱり、人情噺がすきだなぁとは思うけど。

月亭方正さんは『帯久』というネタをやっ

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隣人はどこまでが隣人か?

*先日のラジオでね、話しながらポンと思いついたテーマがある。「隣人とは、どこまで隣人か?」だ。書いてみて、なんだか似たようなことをそういえば書いた気がするけれど、まあいいだろう。ようするに、隣人とはどこまで隣人だと思いますか?っちゅーわけである。

「隣人を愛せ」とキリストのおっちゃんが言った時代ってのはね、まさに「隣」までが隣人だったと思うのよ。半径3~5mくらいの人までが、隣だったと思うのよね

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かきことばはあらわれる

*世の中には、2種類の言葉がある。って、この言い方はいつも思うけど、ズルイよね。そりゃあ2つに分けてんだから、2つに分かれるに決まってるじゃないかとアッシも思うんだけどさ、今日はカンベンしておくれ。よし、仕切り直そう。世の中には、2種類の言葉がある。それは「話し言葉」と「書き言葉」だ、なのです。

これは、説明しなくても大丈夫だね。話し言葉と書き言葉、あなたもちがうでしょう?でね、ぼかぁ書くことを

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できることをよりよくする

*サーカスとか、ショーとか、いろんなエンタメを見ながら「わぁっ!」と歓喜することが多いぼくだけれど、じつはああいうのを見ていて分かったことがひとつあるんだよね。ああしたお客さんをよろこばせて、毎回毎回期待に応えながら仕事をやり遂げている人たちってのは、「できることしかやらない」んだ。いわゆる、「できないことはしない」んだよね。

よくさ、言われるだろうけど「十回のうち六回は失敗します」みたいなこと

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あるくためには

*歩くためには、足を出さなきゃならない。前に進むためには、自分が向いている方向へ、足を踏み出さなければいけない。しごく、当たり前のことを書いている。言葉にしてみると簡単としか思えないけれど、前に進むって、なんだかむずかしいことのようにも思えるのだ。「ちゃんと前に進んでるかい?」と聞かれたとしたら、すぐに「進んでるよ」とぼくは答えることができるだろうか。

前に進もうとすると、いろんな刺激があるわけ

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言い合うことでドラマは進む

*いやはや、ぼくはなかなか流行りものは観ない(というか、観れない)人間なのだけど、なんだか今回はいろいろと観れている。『愛の不時着』だって観たし、今は『梨泰院クラス』も観ているもんね。観始めたら止まらないし、なによりおもしろい。

でね、ドラマが苦手というか、現実ではなく「ドラマだなぁ」と過剰に思ったりするところがあってね。もちろん、オズの魔法使いのようなハリケーンが起きて国境線を超えるなんてのも

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おもしろいについての考察

*友人の会社の社訓のようなものを作っていて、「おもしろい会社がいいんだよね」と素材を丸々投げられ調理はお任せしますと言われたので、「おもしろい」について、たっぷりぼくの考えを書いている。今日は、その中からいくつか箇条書きで持ってこようかな。

・このご時世、「おもしろいもの」がすでにたくさん発信されています。というより、「これっておもしろいですよ」とまで書いて売らなきゃ、通用しない時代になったとも

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ちょっとひくいところで

*「武器を持たずに話し合えば必ず分かり合える」とよく言われてきた。話し合いこそが平和の第一歩だってのはもちろん分かるんだけど、話し合えば分かり合えるというものには、とうてい納得できなかった。話し合うだけで、なにが分かり合えるというのだろう。話し合うだけで分かり合えたとしても、それはただ話し合った部分だけでしか分かり合えていないんじゃないか。

けっしてニヒリズム的な考えを述べたいわけではなくってね

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