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85.年の瀬の小さな魔法
あ、ほら
今年最後の太陽が海に落っこちた
今年もお疲れさまでした
ねぇ、どうだった?
わたしは、まぁまぁだったかな
出会いも別れも
幸せも痛みも、色々あったけど
年齢を重ねる度にね
色々なものが削がれていって
渦中にいると悩むこともあるけれど
わたしはもっとわたしらしくていいんだって
自分の幼くて未熟な部分も
認めてあげようって思えるようになったんだ
明るく光る太陽に憧れても
きっとわたしに
84.ねぇ、もしもこの電車の行く先が世界の終焉だとしたら
ねぇ、もしも
この電車の行き先が世界の終焉だとしたら
それでもあなた、わたしと一緒に
行ってくれる?
気がつくと乗り合わせてた電車には
どうしてか君と僕しかいなくて
君の被る麦わら帽子の影が
その表情をより曖昧に
大人びたものにする。
車窓から見える景色は
いつの間にか夕焼けに変わっていて
橙色が海に眩しいくらい反射していた。
この美しい景色の果てには
本当に、世界の終焉があるのではいかと
そ
78.流星管理研究棟案内
研修生の皆さん、はじめまして。
ようこそ、流星管理研究棟へ。
まずは簡単に施設を案内するから、はぐれないよう、ついて来てね。
僕達の仕事は、君らも知ってのとおり星守(ほしもり)と呼ばれている。
星の位置や数などを日々観察・記録し、宇宙の平穏や均衡を保つのが主な仕事だ。日夜、星地図(せいちず)と望遠鏡とにらめっこさ。
惑星調査隊との連絡や、宇宙嵐に関する情報発信なども担っているよ。
そして、