85.年の瀬の小さな魔法
あ、ほら
今年最後の太陽が海に落っこちた
今年もお疲れさまでした
ねぇ、どうだった?
わたしは、まぁまぁだったかな
出会いも別れも
幸せも痛みも、色々あったけど
年齢を重ねる度にね
色々なものが削がれていって
渦中にいると悩むこともあるけれど
わたしはもっとわたしらしくていいんだって
自分の幼くて未熟な部分も
認めてあげようって思えるようになったんだ
明るく光る太陽に憧れても
きっとわたしには真似事しかできないし
さみしがりなくせして、人と繋がるのも苦手だけど
それでもいいのよ
あなたが世界で唯一無二のあなたであるように
わたしも世界で唯一無二、わたしのなかにあるものを
表現していけばいいだけ
さて、魔法をあげようか
目を閉じて
胸の中に想像するの
あなたの好きなもの
好きな人
未来への希望
夢
明日はきっと
世界はきっと
もっと素敵なものになるって
その光をそっと両手に包んだら
空へ!
あ、ほら、一番星!
ふふふ きれいだね
ありがとう今年も生きて
そこにいてくれて
新しい年もそれぞれにひたむきに
光るあの星のようにいられますように
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85/100 「夕方」
暮れゆく空ってとても素敵ですよね。
自然の美しさはまるで魔法みたい。そこに言葉の魔法を足してみました。みなさん良いお年をです。
「絵描きさんに100のお題」に文章で挑戦中。
http://kuusouya.web.fc2.com/Story2/h_100.htm
一人称替え、部分抜粋、アドリブOKです。
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