今と未来に意識を置く/反省はそのステージが終わってから
あるジャズミュージシャンの言葉として「心を過去に置き去りにしないで、今と未来に意識を置くようにするんだ。」といった趣旨のことを聞きました。いかにも示唆に富んだしゃれた言葉なのですが、実はこれって自分が演奏をミスした時の心の持ち方のようです(笑)
例えば、8分の曲があったとします。コンボでの演奏です。(※コンボって、ざっくり言うと少人数のジャズバンドのことです)
曲が始まって、2分を過ぎたあたりで、自分が大きなミスをしたとしましょう。「うわ、やっちゃった。まいったな。聴衆にばれたかな。ほかのメンバーは迷惑だったろうか・・・・」などとその2分のところを気にかけたとしましょう。でもその間も演奏は続いているのです。ミスした数秒前はすでに「過去」なのです。
その失敗に気を取られていても音楽は3分、4分とゴールの8分に向かって進んでいきます。心を過去に置いてしまうことで、集中力を欠き次のミスの連鎖につながりかねません。
ミスは一瞬です。それよりも、それはそれとしてゴールに向かうことに集中し、反省はステージを降りてからというのが、冒頭の言葉の解釈のようです。
なるほど、ビジネスの世界でもミスは必ず起きるものです。悔んだり、後悔したりする時間は、いわゆるフリーズしている状態であり、心を過去(ミスした時間)に置き去りにする行為なんだろうと思います。
そのミスをどうリカバーして、次にどう改善・改良して活かすかと考えるのが今と未来に意識を置く行為なんでしょうね。
表面化する事象って必ず原因があるわけで、その原因は人なのか仕組みなのか、いろいろと掘り下げて考えると、小さな個人のミスであっても最終的に組織の大きな改善につながるように思うのです。
ミスは絶対に起きます。個人としても組織としてもこれらを糧に強くなっていきたいものだなあと思いつつ、チックコリアの名曲「スペイン」を聴いています。
益々暑いですね。先週から外の作業が多くてぼーっとして、何やら致命的なミスを起こしそうです。
私の場合は笑ってごまかしますけどね(笑)
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