【ざっくリサーチしき #21】 質問項目を考える時の大事なマインドセット
対象者さんが答えやすく、自分たちも知りたいことを知れるためのマインドセットのざっくり知識
ビギナーの方々に、ざっくりとした知識をお届けするシリーズ の第21弾。
今回は、リサーチで質問項目を考えるときに、絶対に持っておきたいマインドセットについて、ざっくり解説します。
リサーチをおこなうにあたり、対象者さんが答えやすく、かつ、自分たちが知りたいことが知れるを両立させることが肝心です。
そのために、リサーチをおこなう側に求められるマインドセット、つまり、「こう考えておくべき」という気の持ちようがあります。
リサーチ実施側がおさえるべき事実とマインドセット
事実1:対象者さんは、そもそも「生活者」であって、自分たちの商品やサービスの「消費者」である時間は、極めて短い
事実2:対象者さんは、よほど好きな/興味のあるエリアやカテゴリー以外については、「気にも留めていない」
事実3:対象者さんは、自分たちがプレイするエリアやカテゴリーについて、概ね興味も高くないし、知識の量・質も豊富とは言えない
したがって、リサーチにおいて質問項目や質問文を考えるときは、「リサーチに協力いただく方々は、自分たちのエリアに、基本的に興味や知識がほぼ無い」という前提で、知恵と工夫を凝らし、回答しやすく分かりやすい内容にすべきである
【悪い例】
(質問文)
あなたが所有している車の種類を教えてください。
所有されているものすべてを選択してください。
(選択肢)
セダン
クーペ
ステーションワゴン
SUV
クロスカントリー
ミニワゴン
ハッチバック
オープン
軽自動車
軽ワンボックス
→自動車ビジネス関連の人や自動車好きならわかるかもしれないが、一般の人は、自分が乗っている車種やその名前に、そこまで興味もなければ、覚えてもいない。よって、答えようにも答えられない。また、回答するにしても、適当に回答したり、うろ覚えで回答したりという状態になってしまう。そのため、実際とは異なった回答を対象者がおこなう可能性が高くなり、結局、自分たちリサーチ側が知りたい情報と異なる可能性も高くなる。
【良い例の一例】
(質問文)
あなたが所有している車の種類を教えてください。
以下の画像を見て、所有されているものすべてを選択してください。
(選択肢)
→車種を画像で示すことで、より正確に所有する車について回答できるように促している。完璧では無いかもしれないが、少なくとも、文字だけより、事実に沿って回答できるようになっているし、対象者さんが思い出しやすいという点で負荷も低くできている。
上記のように、リサーチをおこなう側は、いかにして、対象者さんが答えやすく、負荷ができるだけかからないようにしながら、正確にデータや情報を取得することを両立させるため、知恵や工夫をおこなう必要があります。
今回は、1つの設問について解説しましたが、実際には、設問は複数あることがほとんどなので、設問の順番や、どのような回答方式にするのかなどについても、工夫をおこなう必要があります。
リサーチへ協力いただいた場合、謝礼をお支払いすることが多いですが、いくら謝礼があっても、それが高額でも、「答えにくい/負荷が高い」リサーチに対しては、どうしても協力率や協力の質が下がります。
リサーチをおこなう側が適切なマインドセットを持って、知恵・工夫を凝らす必要があります。
今回は、リサーチをおこなう際の質問項目作りに関する事実とマインドセット、また実際の良い例・悪い例を用いて、解説を行いました。。
データは調査対象者さん・協力者さんからしか頂けない以上、そのデータを取り扱う側のリテラシーや知識・経験が問われます。
より詳細を知りたい方や、実際にリサーチを検討されている方で相談されたい方を、ぜひ、お気軽にお声かけください。
ご相談は、もちろん無料です!
https://www.tads-research-supports.com/
本記事も読んでいただき、ありがとうございました。
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