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発達障害者のタスク管理術 その2

いつもnoteを読んでいただいて、ありがとうございます。注意欠如多動性障害(ADHD)・精神障害者手帳2級で博士(生命科学)のred_dash です。
 夏がピーク、暑いですねぇ。私の家の周りにはセミがたくさん住んでいるのですが、ここ数日は12時から14時頃は静かです。あまりに気温が高い時間帯は、セミも鳴かなくなるものなのでしょうか。

 さて、発達障害のタスク管理 その1では発達障害者が「タスクを無くしてしまう」症状を紹介しました。その対策として 1. タスクを放り込めて 2. 簡単に見つけられる状態を作る必要がある と述べました。上記2点を実現する方法として、microsoft todo とgoogle カレンダーを使ったタスク管理について紹介しました。

 しかし、上記の手法には欠点があります。
「スマホを開いて、アプリを立ち上げて、入力しようとしたその時には...もう何を書くか忘れている」
「スマホで文字入力しようとすると、入力に集中して...何を考えていたか忘れる」
 こんな"ド忘れ"に私は直面したのです。ヤドランかよ。

 ド忘れの対策としては
1. 紙とペンで書く
2. 立ち上がり・レスポンスの早いスマホを用意する
3. ストラテラ・コンサータ等の薬を飲む
などが考えられます。私の経験では、いずれも有効です。以下に、具体的な方法を見てみましょう。

1. 紙とペンで書く

 まずは、1の[紙とペンで書く]方法から紹介しましょう。microsoft todo とgoogle カレンダーでタスク管理を始める以前の私は、常に1冊の手帳に万年筆を刺して持ち歩いていました。手帳にすべての予定とメモを書き、定期的に内容を確認していました。
 私のおすすめは高橋手帳 No. 81 ニューダイアリー3 です。

 レフト式+ 月間ブロックを組み合わせた手帳です。中身を見てみたい人は、このページ(高橋書店公式ページ)を確認してください。レフト式で週間予定とメモを一度に見られることがポイントです。一週間の予定と、その週に覚えたメモを対応付けることができます。予定を俯瞰する際には月間ブロックを使いました。


 万年筆を使うことも理由があります。私は筆圧のコントロールが苦手なのか、文字を書くとすぐ腕がつかれていました。しかし、万年筆はペン先が力を逃がしてくれます。万年筆のおかげで、メモをたくさん書いても疲れずに済んだのです。 ちなみに、このメモを書くだけで疲れる症状は発達障害の感覚鈍麻や発達協調性運動障害に由来すると推測されます。同様の症状がある方は、万年筆をどうぞお試しあれ。
 具体的には、私はラミー社の万年筆・サファリを使っていました。

 ペン先の滑りが比較的良いこと、安価なので無くしても懐がそれほど痛まないこと、この2点が理由です。

 ちなみに、風呂場にもメモ帳とシャーペンを持ち込んでいました。

 風呂場は思い付きの宝庫です。

 この[紙とペンで書く]方法の何よりのメリットは「安価」「簡単」なことです。すぐに試すことができますし、習熟にも時間を必要としません。
 デメリットは、毎年手帳が溜まっていくこと、そしてその中身を振り返ることが困難になる点です。

2. 立ち上がり・レスポンスの早いスマホを用意する

 次に、2の[立ち上がり・レスポンスの早いスマホを購入する]という対策です。アプリを立ち上げて書いている間に忘れる? ならば、早くアプリを立ち上げて書くのです。ハイエンドモデルのスマホを買いましょう。

 この方法は、私にとって実に効果的でした。以前私が使っていたスマホは、海外製のいわゆるミッドレンジモデルでした。アプリの立ち上げや書き込みが遅かったため、手帳に頼っていました。ところが、ソニーのXperia のハイエンドモデルに切り替えてからは、手帳よりtodo やgoogle カレンダーを利用するようになりました。
 今なら、最新ハイエンドモデルはXperia 1 II ですね。ソニー公式ページによればXperia 1 II やXperia 1、Xperia 5はSIM フリーモデルが売り出されるようです。もっとも、今はXperia 1 ならばsoftbank版の新品未使用品がsimフリー版よりも安い5万円弱で購入できます。

 この[立ち上がり・レスポンスの早いスマホを購入する]方法のメリットは、メモの入力・記録に限らずQOLが飛躍的に上昇する点です。ブラウザの読み込みのイラつきが軽減することは勿論、嫌な気分を音楽や動画で解消することができます。「生きづらさ」が改善します。いや、冗談みたいなホントの話ですって。デメリットは「高価」これに尽きます。しかし、投資するだけの価値はあります。

3. ストラテラ・コンサータ等の薬を飲む

 最後に3番。[ストラテラ・コンサータ等の薬を飲む]ことです。単純に、何故か生じていたド忘れが減ります。あまりに当たり前に覚えていられるようになったので、私もこの記事を書き始めたときに「そういえば、メモで苦労しなくなったな」と初めて気づいたほど、自然に短期的な記憶力が改善しているようです。効果が気になる人は、まずは心療内科や精神科を受診して相談してください。


todoリストやgoogle カレンダーでタスクを管理することが難しい人、ド忘れする人は、対策として
1. 紙とペンで書く
2. 立ち上がり・レスポンスの早いスマホを用意する
3. ストラテラ・コンサータ等の薬を飲む
 上記3つを、どうか試してみてください。

それでは、よい1日をお過ごしください。

red_dash


※発達障害には個人差があります。必ずしも紹介した全ての事項が当てはまるとは限りません。いくつか当てはまる症状があった場合、心療内科や精神科に相談して医師の診断を受けてみましょう。

参考

No.81 ニューダイアリー 3|高橋書店
https://www.takahashishoten.co.jp/notebook/31081.html

5G対応のフラッグシップスマートフォン『Xperia 1 II』など、3機種のSIMフリーモデルを日本国内向けに発売 | プレスリリース | ソニー
https://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/202008/20-0818/

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