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新設する省庁《観光庁 →デジタル庁》

 2008年の観光庁から、2009年消費者庁、
2015年スポーツ庁と防衛装備庁が開設。
来年にはデジタル庁が新しく外局に加わりそうだ。

 思えば外国からの観光客一千万人を目指した

『ビジット・ジャパン』から始まった

 2008年国土交通省内の外局に「観光庁」が新設され、それまで縦割りだった観光行政の担当課を一箇所に集約。ずっと停滞したままの海外からの誘客を、強力に展開して行こうという政府の意気込みが形になった。

 一本立ちするまでには当然時間を要するものの、以後の観光日本の成長力、発信する情報のきめ細かさは群を抜いて、順調に観光客は増えた。その成果は着実に上がって、日本を目指す人が面白いように倍々ゲーム。

 三本目の滑走路整備が遅々として進まない成田空港を尻目に、2本目の滑走路が出来た関西空港や稼働率に余裕がある中部空港といった本格的な国際空港の力が発揮されて新路線が続々と誕生。

 両空港とも欧米路線に関して言えば、開港当初から苦戦し縮小・撤退を余儀なくされており、その分をアジアからの観光客増加で賄う。

 行財政改革が進む中での省庁新設はまれ。それだけ政府が主導して「観光」を重視する姿勢を示して行かないと、地域間競争に勝てない。

 また産業の少ない日本の地方においては、唯一アピールできる観光資源を生き残りを掛けて整備し、それを幅広くアピールすることは切実な問題である。

 東京オリンピック開催はアジアへ目を向ける大きなチャンスとなる。ついでに日本観光も組み込んでもらえれば入込客は一気に増えるはずであった。

 世界遺産に認定を受けた島根県の太田市にある石見銀山など、つい最近まで日本人にも知られていなかったような場所が、一躍世界中の脚光を浴びる。

 実際世界遺産に登録された地域では海外からの観光客が増えており、様々なメディアで紹介される効果は計り知れない。そういった方が日本に来てぜひそれ以外の場所にも足を運んでもらう。

 以前は海外の旅行ガイドを見ると、日本のページの内容が偏っていたり、情報量が少なかったり、悔しい思いをすることが多かった

 ひとえに日本の魅力を海外に伝えるための情報発信力のなさが日本への理解不足、ひいては観光客が増えない理由となっていたのだ。

 その中でも香川県の「直島」は有名な海外のガイドブックで大きく扱われていることには驚きを覚えていた。

 フランスのミシュランも初めて日本のガイドブックを発行し、親日家の多いフランス人の来日を促している。インバウンドの強化は周遊観光が多い外国人のためのルート開発が重要。香川の良さを感じてもらえるコースの提案は欠かせない対策なのである。

 さあ観光行政の飛躍よ再び!

デジタル行政はマイナンバーカードの普及率の低さから露呈した、諸外国との格差を解消する必要があり、縦割り行政の弊害も指摘されている。

 デジタル技術の進歩スピードは人間に対する犬の寿命並みに早い。民間企業はデジタルトランスフォーメーションに矢継ぎ早な取り組み。対してお役所仕事になっては国民の期待を裏切ってしまいかねない。

 是が非でも任期の来秋までは目処をつけて欲しい。菅新総理に一番期待することである。


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