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くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (著・ヤマザキOKコンピュータさん) - #パンク投資 ってどやろか

私は投資信託に恩返ししたい!

だから、「投資」「株式投資」のイメージを変えたい!

そんな記事を先日つくりました。

ゼロベースで「投資とは」について考える際、お勧めしたい本として、これまでこの一冊を推してきました。

この本と一緒に推したい!と感じる一冊に出会いました。この本です。

少し前にこの本の存在は知っていたのですが、読んでみようかどうしようか、と思案していましたが、読んでみました。背中を押したのは、著者のヤマザキOKコンピュータさんのインタビュー記事です。

この記事は #鎌倉投信  の齋藤さんがtwitterでシェアされていたおかげで読むことができました!齋藤さん、ありがとうございます!

このインタビューを読んで、

#くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話

をKindleで買って、一気に読み終えました。

一つの大きな発見というか、出会いは、

Do It Yourself

Anyone can do it

これがパンクの精神だ、ということでした。

著者のヤマザキOKコンピュータさんは自身がパンクスだと強調されています。

俺が思い描くパンクというのは、よく漫画や映画に出てくる革ジャンでモヒカンのパンクスとはちょっと違うかもしれない。派手かどうかはどうでもいいし、不良じゃなくても構わない。重要なのは「Do it yourself」と「Anyone can do it」の精神で、つまり自分でやるってことと、誰でもできるってこと。それ以外はなんだっていい。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.19-22). Kindle 版.

本を通して読んでみて、この2つの言葉が「投資とは」を考えるうえで、非常に示唆に富んでいると感じたのです。それはまた後ほど。

この本の中では「投資」をお金を増やすための道具ではなく、人生を楽しむための道具として扱ってみたい。それは競馬や宝くじといったギャンブル的なアミューズメントという意味ではない。投資を生活の中に落とし込むことで、よりよく、より楽しく生きていけるのではないか、という提案だ。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.41-43). Kindle 版.

最初にご紹介した藤野さんの本の中で、「投資とは」についてこんな風に藤野さんなりの捉え方が提示されています。

投資とは、
いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しをいただくこと

エネルギーの中には、お金だけではなく、時間も含まれます。藤野さんは

情熱、行動、時間、回数、知恵、体力、お金、運

と8つを挙げていました。運はちょっと横に置いちゃいますけど、これらは資本、資源と呼ぶことができ、運を除けば全て有限で(運も有限という考えもあるかもしれませんけど)、どう使うかを自分で決めることができる。投資においてもう一つ大事なことは、その有限な資本、資源をどこにどれだけ割り当てるか、その配分です。何に時間を使って、どんなものにお金を使って、どの仕事にどれくらい集中するか、どれも「投資」と呼べると思います。少し極端な言い方かもしれませんが、自分の今いる状況、環境の多くは、自分自身のこれまでの「投資」の結果がかなりの部分反映されている、と考えることができるかもしれません。社会にも似たことが当てはまるかもしれません。先人、そして、今現在を生きる我々のこれまでの投資の結果が、今の世界を、社会を、作り出しているのでは無いか。この本の中でヤマザキOKコンピュータさんは、カクサ、オセンと名付けた竜に喩えられていますが、格差や環境汚染、その他様々な社会の課題、問題を生み出しているのは、自分たち自身の行動にあるのではないか、と。

悔しいけど、この街を作ったのは俺たち自身だ。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.7-8). Kindle 版.

ヤマザキOKコンピュータさんは、こう説かれています。

野菜を買うときや包丁や鍋を買うときも、借りる家だってお金の向かう先を意識する。これは投資のスタート地点で、ゴールでもあると思う。投資の真髄は生活の中にあり、この姿勢が日常に溶け込んでいけばくそつまらない未来だって少しずつ変えていけるはずだ。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.672-675). Kindle 版.

いい未来を作るためには俺たちひとりひとりがいい投資家となることが手っ取り早い。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.695). Kindle 版.

ありとあらゆる時間の使い方、お金の使い方で、その行先を気にかけることは難しいし、しんどいとは思います。でも、お金の使い方がめぐりめぐって、未来を作っていくことになる、という意識くらいは持っておくべきだと思います。

自分で考える、意識する、それを行動に反映する。

これこそ、Do it yourself だと思います。

お金はよく、血液にたとえられる。血のよく通う場所はどんどん活気が出るし、成長する。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.609-610). Kindle 版.

本を読んでいて、お金は回して、循環させてナンボ、というヤマコンさんの主張を感じました。それは第4章で紹介されていた「スタンプ貨幣」で特に強く感じました。

投資家という道を歩み続けているのだって、大嫌いな大銀行たちにお金を預けたくないから始めたことだ。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.163-164). Kindle 版.

メガバンクに預けたって、お金は大して回らない、循環しない、私もそう思います。ヤマコンさん同様、メガバンクは私もあまり好きではない、というか、むしろ嫌い。決済手段としては大事な存在だと思いますが、彼らに多くのお金を預けるくらいなら、信頼するファンドマネジャーが運営するファンドにお金を託します。ここで「預ける」と書きましたが、実際にはこの行動も上記の考え方からするとこの行動も「投資」になります。

「投資なんてやっていませんよ!」という人が圧倒的多数派だと思います、依然として。でも、預貯金も立派に「投資」です。Anyone has done it. つまり、やってしまっているけど、その自覚が無い。これが日本の現状ではないでしょうか。

ヤマコンさんのこの主張にも頷かされました。

お金フリークの人たちだけが投資をしていたら、世の中はお金フリーク好みの社会になる。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.824). Kindle 版.
ほとんどの投資家はお金が減ることを極端に気にしていて、「投資はお金を増やさないと意味がない」と考えている。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1178-1179). Kindle 版.

これはSNSやWebでの個人投資家の発信を見ていると、まるっきり同じことを感じます。この本を読んでみて、ヤマコンさんとはバックグラウンドは全く全然違っているけれど、私がここ最近感じていることと相通じるのではと感じることがとても沢山ありました。

くそつまらない店で買い物すればくそつまらない街に一歩近づくし、くそつまらない政治家に投票すれば、くそつまらない国に一歩近づく。同じように、くそつまらない企業の株を買えばくそつまらない社会に一歩近づくだろう。

ヤマザキOKコンピュータ. くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.744-746). Kindle 版.

Do it yourself 

Anyone can do it

自分で考えた、決めた、お金の行先に意思を込める投資、それは

#パンク投資  と呼ぶのが良いかも、そんなことを思いました。

資産運用の方法、どうやって、等の具体的なHow-toめいた内容がほぼ無かったのも非常に好感を持ちました。

「投資とは」を自分で考えたい人に、お勧めしたい一冊です。

ヤマコンさんのnote記事です。



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