ポケモンに学ぶ戦い方
こんにちは。
最近幼児のようにたっぷり寝るようになった松木蓮です。
#なんだか目が疲れることが多くて寝起きがよくないんです
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(3809文字 / 約7分半で読めます)
本題に入る前に、「持つべきは友だよな」と言う雑談から入らせていただきます。僕には数こそ少ないですが親しい友達がいて、彼らはミライのニッポンを支える中枢にいる、といったら大袈裟かもしれませんが、とかく第一線で活躍する予定の卵がいます。
昨日その内の1人とクラブハウスでずーっと話していて気付いたら7時間くらい喋り倒していました。半年以上ぶりに話したのですが、近況報告したり「ここが変だよねニッポン」「こうこうこうだから、これからこうなるんじゃね」みたいなことをひたすらに話すという密度の濃い時間でした。彼は司法関係の仕事をしているのですが、言わずもがな超絶優秀で、イノベーター気質で、ビジネスでもうまくやっていけるであろう越境人間です。
そして、雑談を終えてLINEを見るとまた別の親しい友達からメッセージが来ていました。彼は球団なんか持っちゃってる超有名企業で働いているのですが、なんと彼女が出来たというご報告をしてくれました。そんな連絡をいちいちしてくれる人はなんだか童貞の芋人間みたいな響きですが、いやいやユーモアを多少持ち合わせて求心力のあるそこそこシュッとした男です。おめでたいなと思いました。素直におめでとうと言って、僕からは何も報告することがなかったので「絵本を作ってるよー!」と言っときました。
最後に、またまた別のラインが入っていて、彼は学部時代にマレーシアで一緒に教育活動をやっていた後輩というか同期というか、まあまあなかかな切れるやつでして、何やらビジネスの話を受けます(ネズミ講とかではありません)。アパレルと社会問題を絡めた事業をやろうとしているようで、そのデザイン面でお声をかけてくれたという感じです。まだ不透明ですがもしかしたら僕も関わるかも、というお誘いです。
とまあ、こんな感じで僕も周りはすごい人ばっかだなぁとひしひしと思った日曜日でした。モチベーションを高めてくれる数少ない自慢の友達なので、帰国したらソッコーで飲みに行きたいと思います。
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盛大に長くなりましたが、本題です。「ポケモンって結構大事なこと教えてくれてるよね」というお話です。
▼ポケモンが教えてくれること
昨年末劇場版のポケモンが上映されていたと思います(もう終わったよねたぶん)。ポケモンといえば少年少女の虜でして、僕も小学生の時にクリスマスにルビーのカセットをサンタさんにお願いした過去があります。当時はひたすらにポケモンを捕まえて倒して、育てて、を繰り返してとっとと四天王を倒したるんじゃぁと躍起になっていました。時々友達と通信ケーブルで交換(今はもう無線かな)してフーディンに進化させたり、、とまぁポケモンがホットだった時代が僕にもありました。
そんなポケモンを今振り返ると、大切な示唆に富んだ、貴重な教訓を教えてくれていることに気付きます。一つは、一年以上も前にブログで書いた記憶があるのですが、「外の世界を見ることの大切さ」です。
「マサラタウン」を生まれ故郷としてそこに居続けるのも良いですが、一歩町の外に出ると違うポケモンがいて、違う気候があって、変な人もいる。進めていくにつれてポケモンも共に成長して、波乗りを覚えて行けないところにもいけるようになる。そうして色んな町に出向き、色んな人に出会い、色んなモノを肌で感じていざ四天王を倒して「マサラタウン」に戻ると、昔とは違った風に見えるはずです。
その人の脳内マップは遥かに大きくなっているはずで、これが視野を広げるということだと思うんですね。
これは一つ教訓としてあると思っていて、今日はもう片方の教訓です。
▼ポケモンのコマンドが教えてくれること
ポケモンをやったことのある方なら「懐かしいぃ〜」となると思うのですが、野生のポケモンが出現した時、こんな画面が出て来ます↓
(ちなみに「プリン」は英語では「Jigglypuff(ジグリーパフ)」というそうです。Puddingじゃないんですね。)
さて、サトシくんはここで2つの選択肢しかありません。4つコマンドがありますが実質2つです。
「たたかう」か「にげる」
1つは「たたかう」です。シンプルに「たたかう」を押すと手持ちのポケモンの技が表示されてそれを使ってプリンのHPを削っていく。「ポケモン」というコマンドは最初に出てる相棒とプリンの相性が悪い場合に、より良い手持ちポケモンを使う。この場合、依然としてサトシくんは戦闘モードですよね。「どうぐ」というコマンドについては、HPが削られた自分のポケモンに「きずぐすり」なんかを使ってHPを回復させたり、これも依然戦う姿勢とみて取れます。
さて、問題は最後の「にげる」。2つ目の選択肢です。
なぜかポケモンには「にげる」という選択肢がわざわざ用意されているのです。ここを深掘りしていきます。
▼「にげる」ことは恥ずかしいことじゃない
なぜ、ポケモンの戦闘コマンドに「にげる」があるかの答えは「必要」だからの一言に尽きます。なぜ必要なのかは、時として逃げなきゃいけないこともあるよねを示唆するためだと思います。もちろんポケモンの文脈でいうと、戦う必要のない場合も出てきます。これをリアルな文脈でいうと「今じゃない」という時はありますよね。「今でしょ!」のタイミングはアクセルベタ踏みで突っ込んだ方が良いですが、そうでない時もある。
どこか現代社会を俯瞰してみると「我慢」「逃げない」ことが美徳のように思われているような気がして、それは結構危ういなと思います。目の前に朝倉未来さんが現れてスパーリングしようと言い出してきたら、絶対に断りますよね(=逃げますよね)。勝算が見えない相手とは正面から戦ってはダメなんです。
これは僕がそう思うだけでなくて孫子の兵法書なんかにも書いてあります。基本的なスタンスとして「戦わずして勝つ」が正しい戦の仕方だと思う(なぜなら戦って勝って、相手に傷がつくと復讐のリスクがあるから)のですが、槍を突き合わせて戦う場面も出てきます。そんな時、正面から「うぉりゃー!」と突っ込んで瀕死してしまったら元も子もないです。ポケモンで瀕死状態になったらポケモンセンターに行けば良いですが、リアルだとその時点でゲームオーバー。ヤバそうだったら「にげる」という選択肢を持っておくことは必要です。
日本には先の大戦でその選択肢を持たずして多くの尊い命を失ったという歴史があります。ゼロ戦でアメリカ空母に突撃して多くのエリートたちが若くして最期を迎え、おまけに原爆を2発も落とされて悲惨な状態になりました。その総数は300万人にものぼるそうです。
ここから学べる教訓は数え切れないくらいあるはずなのに、今を生きる人にそれが上手く生かさせていない場合が多いと思います。
▼「痛い」は「にげろ」のシグナル
山口周さん著の「ニュータイプの時代」(←超オススメです)にて「痛み」について言及されています。その中で、「生存戦略上、『逃走』は最も有効な戦略」と書かれています。茂みにリスが隠れているのを見つけたとして、人がいることを察知すると即座に木によじ登って逃げ切ることでしょう。出なければ、死んでしまうかもしれないので。
「痛み」を感じる生き物はあまりいないそうなのですが、人間は叩かれたら痛いし、つねられたら「イタッ」と言います。痛いとは必要な感覚だからこそ感じるわけで、「痛い」は「逃げろ」のシグナルであることがわかると思います。
「逃げない」を「我慢強い」と勘違いすることもありますが、それは間違った捉え方で、そこを我慢強いと変換してしまうとその人の生存確率を徐々に下げることに繋がるでしょう。
自分の身を置いているフィールドにいながら「あ、これはあかん」と感じたら、とっとと撤退するべきです。今でさえGAFAの一角となったアマゾンも元々オンラインの本屋さんから始まり、これまで様々な新規事業に着手してきましたが、ほとんどが上手くいかず早々に撤退したという過去があります。天下のGoogleでさえ、幾多の失敗を経験した末、やはり彼らは「広告」が得意分野であることは多くの人も知っていると思います。
「やってみる」→「あ、ダメだった」→「やってみる」→「これもダメだった」とトライアルアンドエラーを繰り返して軌道修正することで成功確率が上がっていくのが王道かつ一番わかりやすい手順だと思います。
これは何もビジネスに限った話ではなく、個人としても同じなはずで、体が悲鳴をあげていたらとっとと逃げる、という選択肢は持っておくべきだと思います。
どうもいかに戦うかだけに固執して、結果として負のループに陥るケースが多そうな気がします。
もちろん、「にげる」という選択肢を一つ持っておくことは大切だよねという話で何でもかんでも「にげろ」ということではありません。損切り撤退のラインをしっかり見極めて、上手に対応していくことが重要だと感じます。
時々、相手がしれっと逃げ出すこともありますが、そういう時はそっとしておきましょう。誰かと競争している場合であったら、それは戦わずして勝ったということなので、一番良い戦い方です。
そういえばそういえば、「逃げ恥」こと「逃げるは恥だが役に立つ」はハンガリーの言葉です。僕の大好きなブダペストの国会議事堂の写真を。
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