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星野廉
2024年3月30日 15:30
川端康成の掌編小説『めずらしい人』は次のように始まります。 地の文で「めずらしい人」と括弧でくくることで読者の興味を惹いています。括弧付きなのですから、意味ありげで訳ありっぽく見えるわけです。 めずらしい人に会うのはめずらしい出来事ではありませんが、それが度重なるとめずらしいことになります。しかも三日おきか五日おきにめずらしい人に会う人こそ、めずらしい人だと言えるでしょう。 冒頭の数