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今夜は一人で大丈夫。京大純喫茶同好会

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最近の記事

【台湾・建築旅】象設計集団の宜蘭市庁舎(宜蘭縣政大樓)への行き方

こんにちは。 この記事は象設計集団が設計した、宜蘭市庁舎に行ったレポートと、行き方の紹介を目的としています。 ずっと行きたかったのですが、まず、探してもあまり情報が出てこない。 そもそも建物が現役なのかわからない。 かなり不安だったので、記事を作りました。 結論を言うと、建物はめちゃくちゃ現役で、見どころが多く本当に行ってよかったです。 あと、建物がある宜蘭は地方都市といった感じで、親しみやすく、また親切な人が多い印象。旅にぴったりな街でした。 本題の前に… 以下の

    • 卒業設計コンクール準備ガイド【せんだい・赤れんが・デザレ・JIAetc】

      こんにちは。2023年度に建築学科を卒業したひらまつというものです。 この記事は建築学科の伝統(?)と化している、全国規模の卒業設計のコンクール・展覧会【※】について、出展経験者の立場で情報を求めている後輩に宛てて書いたものです。 卒計コンクールは運営スタッフの多くが学生ボランティアで賄われています。審査員の方も含め、出展学生以外にも多くの人の尽力で成り立っている、ほかの学科にはない貴重な文化だと思います。また、さらに出展者サイドは交通費・模型輸送費など結構デカい出費がおま

      • 「秘色の供花」

        淡い恋の思い出は、たとえば田舎の実家の広い空き地にプールをひろげて、そこに浮かべたままにしておこう。あるいは、路地裏の誰も僕に関心がなさそうなバーでカクテルを頼み、そこから目を閉じて数十分間の、浅い夢のうちに閉じ込めてしまおう。あるいは、砂浜を歩くうちにできてしまった貝殻のいびつなネックレスと一緒に 誰にも届かないよう、海に流してしまおう。 一一貝殻でいっぱいの六月の砂浜を歩く。喪失感でむやみに満たされようとする僕を、海辺の太陽が睨みつけている。 なんとなくで歩いていると、

        • 晩ご飯

          晩ご飯 バイトからの帰り道に、晩ご飯と書いてある看板に出会った。 ただその単語だけ書いてある、小さい看板。 たしかに「晩ご飯」という言葉には細かいメニューの説明なんて似合わないな。そんなことを考えて妙に納得した気持ちになっていた時、ふと、その言葉に染み付いた小さい頃の記憶が蘇ってきた。 夕方の教育テレビをぼんやり見て、なんとなく空を眺めて、そしたら晩ごはんよ、という声が聞こえて。 帰り道に拾って食べた木の実が史上最強に不味かった日も、うぜぇ先生に泣かされた日も、ハツコ

        【台湾・建築旅】象設計集団の宜蘭市庁舎(宜蘭縣政大樓)への行き方

          喫茶店愛をぶちまけたくて長話

          自粛の毎日で退屈です。 今一番行きたいところでかつ、私を構成するものの中で結構重要な要素の一つ、喫茶店の話をしようと思います。 私が喫茶店好きなのはもろに母の影響です。母は事あるごとに(週4,5回の頻度)近所のチェーンの喫茶店に通う主婦でした。贅沢は好まない人でしたが、喫茶店につぎ込むお金は惜しみませんでした。さらに、まだ小学校低学年のトンチキな娘の私にせっせとコーヒーを買い与え、何年もかけて喫茶店好きな喋り相手に育て上げました。コーヒー自体も大好きで、家では毎日

          喫茶店愛をぶちまけたくて長話

          おひとりさま娘の嗜み〜宮崎〜

          〜あらすじ〜 とある理由で宮崎に来ました。駅に着いたものの4時間余裕があります。曇り空の昼下がり。よそ者の小娘はひとり、宮崎駅周辺を散歩することにしました。 これはそこで見つけたものの記録です。 1.宮崎のセンター街。2.宮崎なのに何故か熊本洋服。3.個室トイレ感がすごい電話ボックス。4.圧が凄過ぎる自販機。カレーや焼き鳥、焼き芋を売っているが高くて(400円)手が届かなかった。 5.歓楽街。とても広い。センター街より賑わってそう。スナックが非常に多かった。宮崎は全体的

          おひとりさま娘の嗜み〜宮崎〜

          おひとりさま娘の嗜み〜服編〜

          人間関係で頭がぐるぐるになっていた私は、気づけば靴下屋にいた。レディースしか扱わないチェーンの靴下屋の品物は似たような物ばかりだったが、奇妙なことにその店でかかっているのはABBAのmoney money moneyであった。世の中金がすべてだ、とご丁寧に教えてくれているのであろうか。はたまた、お金持ちが全部一気に買ってくれたら楽なのに、という店側の悲痛な叫びであろうか。 金が全て。服を買うことにはそれが当てはまるとしても、服を選ぶことには一切当てはまらないように思う。その

          おひとりさま娘の嗜み〜服編〜

          断線

          百均で十分だと思っていた。どうせすぐ断線するんだから。いい音質なんてあたしには似合わないし。ただの一本も大切にできないならどうせと、ポケットにぐちゃぐちゃにしまった。そう思ってから2年経つ。気付いたら鞄の底で4つ絡まっているのが見つかる時もある。もう慣れた。人には見せられないと言いながら、見られても平気なこと。その図太さこそ、あたしの小さくて美しかったはずの煌めきが2年でくすんだあかし。尚更100均が断線してもなんとも思わなくなっていく。だけど残念なことに、値段と品質には相関