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"幸せの国"デンマーク、ヒュッゲを見てみよう その2

今回も引き続き、デンマークに見られるいろんなヒュッゲのシーンを見ていきたいと思います。いろんなシーンから、どんな感じがするか、もう少しイメージを膨らませて、どんな要素があれば”ヒュッゲ"になるのか、読み解いていきたいと思います。


友人宅での休日:
のんびりした過ごし方は、最高の味わいをくれる

私がデンマークに惹かれて行き始めた当初、当然ですが、ほとんど知り合いがいませんでした。リーダーシップコースが終わって初めてデンマークに行くときに、コペンハーゲン郊外に住んでいる方を友人経由で紹介してもらいました。

日本でも知人の紹介というのはあると思います。初回は初めまして、ということで食事し、とても楽しく過ごしました。素敵な方をご紹介いただいて感謝だなあ、としみじみ思いながら、また来る時にはご連絡します、と別れました。


そして初夏の日にコペンハーゲンを再訪することになり、滞在中にまたぜひお会いしたいです、とご連絡しました。そうしたところ、日曜日にお家にお招きいただきました。子供もいるし、レストランというより家にぜひどうぞ、デンマークの家庭も見てみたいでしょ?とお誘いいただいたので、それはぜひにと思って、お伺いしました。

でも、まだヒュッゲなんて全然わかってなかった私は、前回初めてお会いして食事しただけで、お家に招んでいただくというのは、なんか悪いような気もしていました。それによく知らないし、長い時間になってお話続くかしら、なんて変な心配もしていました。


伺ってみると、素敵な旦那さまとかわいい男の子と一緒に迎えてくれました。そして、たくさんのオープンサンド!(もちろんサラダやケーキも)を用意してくださっていました。

明るい初夏の日に、バラの花がたくさん咲くお庭にテーブルと椅子を出して、陽の光と心地よいそよ風を楽しみます。椅子にはリビングからクッションを出して、快適に座れるようにしてくれました。お庭を歩きながら、前のオーナーだった老婦人がお庭の手入れがとても上手だったことやお花の種類などを聞きました。お庭に始めたばかりの小さい温室ではミニトマトが赤くなり始めていて、男の子はあっという間にミニトマトを摘んで食べています。

手作りのオープンサンドと白ワインをいただきながら、ゆっくりといろんな話をしました。デンマークのライ麦パンが大好きで習いに来たんだ、という話をしたら、旦那さまから、ライ麦パンはいろいろ難しいよ、どんなことを試したの、とパン焼きの話がふくらみました。僕らも習いに行って焼いていたけど、上手く焼けたり焼けなかったりして、なかなか難しいんだよ、それに数ヶ月前にうっかりタネを全部焼いてしまって、イチから作り直しなんだ(サワー種はかけ継ぎなので、生地の一部を取っておく必要があるんです)と苦い体験も共有してくれました。


お二人は、私がライ麦パンを焼きに来たこと、ライ麦パンがなんで好きなのか、どんなところへ習いに行こうとしているのか、、、本当に興味を持って聞いてくれます。私も、これまでお二人がどんな工夫をされているか、どんなところがコツだったか、いろいろお聞きしました。


一緒に過ごすうち、とっても温かい気持ちになりました。

たくさんのご馳走も用意してくださって、私が持ち帰れるようにバラの花も束にして生けておいてくれました。本当に温かい心遣いに感激です。美味しい食事も、お話も大切です。相手のことを考えて一生懸命もてなしてくださる。それは日本にもある、ホスピタリティ、おもてなしの心ですね。もちろん、それもあります。


でも一番大切なのは、
のんびりとできる環境で、一緒にゆっくりお話ししましょう、
時間を気にせず楽しみましょう、ということでした。


みんなで一緒に過ごすこと、そのものを楽しむこと。そのこと自体に、あったかい気持ちになる魔法があるようです。

デンマークのお家で味わうヒュッゲは、日本とはちょっと違う過ごし方にありました。



オープンサンドって何?デンマークのヒュッゲってどんな感じ?という方はこちらにもぜひ。


デンマークの幸せの秘訣、ヒュッゲな時間をもっと広めるためにサポートいただけたら嬉しいです! いただいたサポートはオープンサンドの試作など、デンマークの食文化研究に使わせていただきます。