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デンマークのヒュッゲを味わう「スモーブローの会」

Glædelig Jul! (デンマーク語でメリークリスマス)

デンマークの幸せ ヒュッゲ。
人と繋がる幸せ、ヒュッゲをお伝えする活動を、さまざまな形でしています。

その一つが「ヒュッゲを味わう会」。
ヒュッゲは翻訳できないデンマーク語、と言われていますが、ヒュッゲの温かく満たされる感覚を味わっていただきたいなと思っています。

12月は「スモーブローの会」。
水道ギャラリーさんでヒュッゲを味わう会を始めたのは、ちょうど1年前。ヒュッゲの企画展にて、お二人の作家さんの作品でスモーブローをいただく会として始めました。

ヒュッゲの感覚を味わっていただいて、自分の暮らしの中にも、ヒュッゲな時間を持っていただけたらなと思っています。

北欧のクリスマスを感じる空間

今回は赤を基調に、北欧のクリスマス飾りとともに皆さんをお迎えしました。

クリスマス・スターなど北欧のクリスマス飾り

デンマークはクリスマスツリーの輸出国でもあり、クリスマスツリーはもちろん飾ります!クリスマスイブには、本物のキャンドルをたくさん灯します。

北欧に特徴的なクリスマス飾りとして、コペンハーゲンのお店やマンションでは、枝を使った飾りが多いです。枝にたくさんのオーナメントやライトを飾って、楽しみます。

デンマークのクリスマス飾り、クリスマスハートとともに

今回は赤い枝にクリスマス・スター(Julestjerner ユールスティヤーネ)とクリスマス・ハート(Julehjerter ユールイヤータ)を飾りました。クリスマスハートは簡単に作れるので、その場で作っていただいたりして、手作りのクリスマスを楽しみました。

デンマークではちゃんとドレスアップするより、控えめな感じ(Low-key)のほうがカッコイイとされるので、バッチリ飾りつけ!というよりは、少し気楽な感じにしています。気楽に参加できる温かみのある雰囲気が、デンマークのヒュッゲな感じになるかなと思います。

今回のスモーブロー

デンマークのオープンサンド、スモーブロー(smørrebrød)はレストランで食べるご馳走です。デンマークでは1皿ずつコースのように提供され、フォークとナイフでいただきます。

水道ギャラリーの会では作家さんの作品を使わせていただくこともあり、カトラリーを使わずに手で持って食べていただきます。
そのため通常のスモーブローより、細長くしたオリジナル仕様。1枚のスモーブロー(ライ麦パンのスライスにトッピングがあるもの)を2枚に分けた形で、6種類ご用意しました。

デンマークのクリスマスの習慣、クリスマス・ランチに倣って、順番にいただきます。まずはニシンから食べるのがお約束。
ニシンの酢漬けは北欧でとってもポピュラーなもので、クリスマスのビュッフェなら最低3種類はニシンが出ます。とはいっても日本では苦手な方もいらっしゃると思い、リンゴと和えたカレーサラダにしました。カレーサラダはデンマークの定番なんですが、カレー粉やスパイスは高い輸入品だった時代の名残か、特にクリスマスの料理にはふんだんに使われます。

ニシンのカレーサラダ と 塩漬けサーモンのディルソース、えびせん添え

今回の一番人気はこちらのニシンのカレーサラダでした!クリーミーで甘めのサラダが意外だったようで、大人気でした。
サーモンはスモークサーモンではなく塩漬けタイプで、ディルの甘酸っぱいソースがこちらも大人気。えびせんのカリカリとマスタードシードのプチプチが食感を添えてくれます。

卵とグリーンランド甘エビ と ハムのイタリアンサラダ

2番目は卵やコールドカット(ハムやサラミ)のスモーブローです。
グリーンランド甘エビと卵は定番の組み合わせで、ランプフィッシュキャビアを添えて。ハムのイタリアンサラダは、安定の美味しさ。イタリア国旗の色から来ているイタリアンサラダはさっぱりとしつつも発酵乳の味が美味しいサラダです。

リンゴとベーコン と 自家製ローストビーフ

最後はお肉のメニュー。
紅玉を使ったリンゴとベーコンのグリル(Ableflæske エーブルフレスケ)はお酢と蜂蜜を煮詰めた甘酸っぱいソースが効いて、こちらが2番目の人気でした。今回はリンゴを使ったメニューが2つあったのですが、どちらも季節の味覚だからか、人気があって嬉しい!
自家製ローストビーフはいつでも人気ですが、お肉!という味が満足感が高いスモーブローで、最後の締めにピッタリ。ローストビーフに添えているのはデンマークの定番、レムラードソース。クリスピーオニオンとレムラードは他のものにもトッピングされる、スモーブロー定番の組み合わせなんですよ。

お皿が魅せてくれる豊かさ

今回は水道ギャラリーさんの企画展示「藤田陶房 土鍋・耐熱皿 sabinuno、フレル(木工)展」の会期中で、藤田陶房さんのお皿(上記 リンゴとベーコン、ローストビーフ)と、フレルの木のお皿(上記 ニシンとサーモン)を使わせていただきました。
今回は、藤田陶房さんの在廊日でした!

藤田陶房さんより、笠間焼の特徴など話していただきました

作家さんの器を使わせていただけるという体験も、水道ギャラリーさんでのイベントの大きな楽しみです。お皿がちょっと変わるだけで、食べ物は本当に雰囲気が変わります。

1皿目のニシンとサーモンを木のお皿で

デンマークではゲスト用に揃いのお皿を持っていることは少ないのだそうです。お互いに一人暮らししていた時のお皿や、ちょっと気に入ったお皿など、いろいろなお皿が並んでいるのも、楽しいテーブルです。

藤田陶房さんの陶器とフレルの木のお皿、水道ギャラリーの青いお皿

1−2枚足すと、全体の雰囲気が変わるのも楽しみになりますよね!

ヒュッゲを味わう会の様子

初めましての方、スモーブローを以前から楽しみにしてくださっている方、みなさんに集まっていただいて、食事とキャンドルの灯りを囲んで楽しい時間になりました。

「気楽になれる感じが、とってもよかったです」
「初対面でもみんなで楽しくおしゃべりできる空気感が、温かくて素敵でした」

参加者の感想より

ヒュッゲの本を眺めながら、自分のライフスタイルを振り返ったり。
昔家族で行った北欧レストランの味を思い出されたり。
友達と次に集まる機会が、さらに楽しみになったり。

皆さんとの豊かな時間が嬉しいです

美味しいものを囲んで、みんなで笑顔で過ごす。
それはなんとも言えない豊かさです。

コロナでなかなか味わうことが少なかった幸せ。
毎日のちょっとずつの幸せ。

そんなヒュッゲを大切にしていきたいと思います。



デンマークの幸せの秘訣、ヒュッゲな時間をもっと広めるためにサポートいただけたら嬉しいです! いただいたサポートはオープンサンドの試作など、デンマークの食文化研究に使わせていただきます。