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コミュ力をもう少し上げたい人に読んでほしいコラム

第一回


 このコラムでは、もうちょっとだけコミュ力を上げたい人に向けて、明日から実践できる「ほんとちょっとしたこと」をお伝えします。正直、大人になって、飛躍的にコミュ力が上がるなんて、僕は無理だと思う。なぜなら、コミュ力は、生まれ育った環境(親の育て方や一緒に遊んできた友達環境)で90%は決まると思ってるから。ただ残り10%くらいは、コミュ力の高い人が実践してることをマネすればレベルアップはするでしょう。


 自分で言うのもなんなんですが、僕は自分のコミュ力に、かなり自信がある。僕が書いた「一流企業の合コンマニュアル」を読んでもらえば、ちょっとわかると思います。詳しくは言えないんですが、様々な業界で深い人脈を築いてきました。そして、それがビジネスにちゃんと繋がってる。社会人なると、数百名の人と入れ替わり立ち替わり名刺交換する異業種交流会によく誘われるが、正直、普通の人はこの場を活かしきれない。たまに、名刺を交換したことで満足する人がいるが、僕から言わすと、正直、顔と名刺なんて一致しないから、行くだけ時間の無駄だと思う(苦笑)。一度に、たくさんの人と深くなるなんて、そもそも無理な話。自分と相性の会う相手を、自分の嗅覚で探り当てるのは至難の業。このコラムでは、誰でもマネできる簡単なコミュ力のネタをたくさん紹介します。もしかすると目から鱗のモノも中にはあると思う。ぜひ、皆さんがこのコラムを参考に、コミュ力がちょっとでも上がると嬉しいです。第一回は、僕の周りにいるコミュ力高い子を分析して皆さんにお伝えします。

第一回のコミュニケーションのネタ⇒「気遣いの差別化」「自己開示能力の大事さ」「ありがとう!の言葉の力」「気配りの先のこころ配り」「見た目とのギャップを褒める」「あだ名は距離を近づける武器」
31歳 保育士 のんちゃん(仮名)


 飛びきり、ルックス、顔がいいわけでもなく、なぜか男女問わず人気がある女性があなたの周りにもいますよね。そんな女性たちを、僕は人並み外れた回数の合コンという戦場で観察してきた。今回もその戦場にいた、人が集まる子の生態について紹介していきましょう。僕が考えるコミュニケーションのキーワードの一つが「差別化」。昔、携わっていた化粧品という業界も、これだけ多くの化粧品メーカーの競合と差別化をしないとお客様に選ばれない現実がそこにはある。これは、人とのコミュニケーションでも同じこと。



 のんちゃんとは保育士さんチームの合コンで知り合った。今回の保育士さんたちは日頃、あまり化粧する機会もない分、こういう合コンの時は結構頑張ってくるものだ。だから、若干、メイク慣れしてない感が見てとれた。ただ、男性が結婚相手に求める条件のひとつ「家庭的」な部分を持ち合わせていて、かつ、子供が好きな部分は試合相手としてのブランド価値は高いほうである。その相手チームの中で、のんちゃんは、たまたま席が隣だったこともあり、今度ご飯でも行こうかと誘ったことから、そんなに日が経たないうちに2人で行くことになった。誘ったのはランチ。僕としてはランチとディナーは誘う相手によって使いわける。ランチは和食屋さんに行った。そこで、のんちゃんの隠れもつ魅力を目の当たりにしたのだ。


 それは、僕の食事が運ばれてきたときの箸の取り方だ。ただとってくれたのではなく、わざわざ割って僕に渡してくれたのだ。もちろん、箸をとってくれるくらいの気遣いができる女性はたくさんいる。ただ、のんちゃんの場合は「割って渡してくれた」ところが素晴らしい。僕としては、そこまでやってくれるの?という不意を突かれたプチ感動があったのと同時に、「気遣いの差別化」がここにあった。これ以降、色んな女性とご飯を行ったとしても、ずっと彼女の印象を残っていると思う。のんちゃんは、相手の次の行動を予測して先回りした気遣いができるところが素晴らしい。こういうタイプの女性は、他にも細かな気遣いができると思うし、結婚したら、いい奥さんになるだろう。相手が何を求めているのか?相手が何をしてもらったら嬉しいのか?ということを常に想像しながら、コミュニケーションをする訓練を皆さんもして欲しい。そうすれば相手が感動する気遣いが身につくはず。


25歳 アパレル店員 ちほちゃん(仮名)


 誰とでもすぐに仲良くなれる子がいる。ようは相手との距離を縮めるのが天才的に上手い人のことだ。そこには一つのコミュニケーションスキルが存在する。それは「自己開示能力」だ。ちほちゃんは合コンで知り合った職業混合チームのひとり。見た目は、アパレル店員か美容師かといったハデ目なファッションで身を包み、とにかく明るい感じ。だからと言って、第一印象から圧倒的ブッチギリでモテる子というイメージでもない。ただ、合コンという試合が進んでいくにあたって、彼女の魅力が垣間見えた。それは各自の自己紹介をしていく中での次のやりとりだ。


男性:「ちほちゃん、自分ではどういうタイプだと思うの?」
ちほちゃん:「すごく天然でドジなとこあるんだけど、どこでも楽しめるタイプだよ。」

 この一瞬のやりとりの中にコミュニケーションの極意があった。
ちほちゃんの魅力は、自己開示能力が高いところだ。自己開示能力とは、言葉の通り自分をさらけ出す能力が高いということ。会って早い段階から自分をさらけ出せる人は、すぐに相手と打ち解けられる。やはり、先に心を開けば、相手も必然的に心を開くものである。ちほちゃんの場合は、計算でやってるようには見えなかったが、自分が天然でドジであるということを、素直に認めていてそれを人に言える素直さが武器だと思った。


 誰れでも自分の弱いところは見せたくない。それは、仲がもっと深まってから見せるものだと言いたいところだが、コミュニケーションの極意としては、先にチャーミングなレベルの弱いところは見せておいたほうがいい。そうすることで、この人は俺に心を開いてなんでも話してるんだ!だから俺も本音で話そうという、いいスパイラルがそこに生まれる。ポイントはちほちゃんのようなチャーミングが弱いところ。決して、男運が無いとか、借金クセがあるなどのヘビーな部分を開示してはダメだしする必要もない。そこまでくると、さすがに、男もひいてしまう。


30歳 オペレーター みゆきちゃん(仮名)

 「素直さを、いつまでも忘れない」ということは人として大事。簡単なようにも思えるこの言葉、自分も常に思うが年齢を重ねてもこの気持ちを持ち続けたい。みゆきちゃんは、電話オペレーターの仕事を7年もやってるベテラン。メンバーにオペレーターの女の子がいる!と、幹事から聞いていたので、勝手な自分の先入観から意外と地味目な子が来るのかなと思いきや、びっくりするくらい活発で明るい子だった。人はものの数秒でその人に好感がもてるかもてないか判断するというが、そう言った意味では好感度は高く、何かモテそうだなという動物的感は少しあった。とは言っても、みゆきちゃんのレベルが、すごぶる高いわけでもない。ただ、次のトークのやりとりで、ほっとけないタイプの印象を素直にうけた。


俺:「みゆきちゃん、モテるでしょう?」
みゆき:「ありがとう!(笑顔)そう言われると素直に嬉しい!」

 
 みゆきちゃんのほっとけないポイントは、褒めたことに対して、それをきちんと受け止めて「ありがとう」と返してくれる素直さだ。僕の周りでも、年齢を重ねてくると、「社交辞令」というバイアスがかかって、素直に受け止められない女性が増えてきた気がする。その中でもタイプは2つに分かれる。一つ目が「モテるでしょ?」と言っても、「そんなこと誰にでも言っているんでしょう?」と人を信用できない疑心暗鬼タイプ。もう一つは、「私なんて全然!」固くなに認めない自信喪失タイプ。僕から言わせると「モテるでしょ?」は変換するなら「モテそうですね?」ということであって、モテそうかどうかを決めるのは、あくまで第三者。自分で決めてはいけない。だから、男としては「ありがとう」「嬉しい」と言ってくれるほうが好感がもてる。僕はこの素直さを忘れないよう、なるべく「ありがとう」という言葉を普段の生活で言うように意識している。もう一度、皆さんにも自問自答して欲しい。「モテるでしょ?」って言われたら、今のあなたなら、なんという言葉を返しますか?


32歳 OL さっちゃん(仮名)

 
 さっちゃんは、私が主催した合コンで知り合った一見普通のOL。芸能人に例えると誰々と言いたいところだが、その時にいた友達が、「俺の地元の友達に似てる」とよく伝わりづらい、かなり失礼なことを言った。確かに!と僕は思ったが、合コンの場で口に出すのはマズイだろう。その場の凍りつかせた友達は、二度と私が主催する合コンには連れていかない(2軍落ち)。
さて、女性も30代になれば、社会にそれなりに揉まれて気配りは人並みにできる子が多い。このさっちゃんが、魅力的だなと思ったのは、こんなやりとりからだ。 たまたま、このとき風邪気味だった僕は、よく鼻をズルズル言わせていた。そんな僕を見かねて、さっちゃんが、「風邪ひいてるの、大丈夫?」とテッシュを差し出してくれた。この行動こそが、さっちゃんを放っておけなくなったポイントである。



 さっちゃんの魅力は、気配りの先の最上級こころ配りまでできたところである。具合が悪い人がいたら、「大丈夫?」までは誰でも言えることである。ただ、その先で、使う使わないかはわからない「テイッシュ」を差し出してくれたその気持ちがすごく嬉しかった。勝手な想像だが、結婚してもそのちょっとしたこころ配りを、いつもしてくれるんだろうと妄想までしてしまう。こころ配りをし過ぎて、嫌に思う人なんて誰もいない。だから、常に好きな人だけじゃなく、皆さんも誰に対して実践しておくことで自分のものにして欲しい。僕の思うコミュニケーションの極意は、相手の記憶に残るということ。だから、人と同じことをやってもしょうがない。プチ感動を相手に感じてもらうことを意識すれば必然的にこころ配りのグレードはあがるはず。


28歳 広告代理店 みさきちゃん(仮名)

 男女とも褒められたら嬉しくない人はいない。特に男性はプライドの生き物と言われるくらい、自分の過去の栄光や今の自分の頑張りをほめてくれると、簡単なくらい調子にのる。今回は、「ほめ方」というスキルについて紹介。



 みさきちゃんは、自分が主催した合コンの幹事が連れてきた女子チームの中にいた。有名代理店でクリエイティブの仕事をしているということもあり、インテリジェンスな感じだった。且つ見た目が一見クールなイメージなこともあり、若干、話づらい雰囲気をかもしだしていた。お酒を飲み交わしながら話をしていくうちに、だんだん打ち解け、すごく良い子に思えるようになった。第一印象があまり良くないタイプのみさきちゃんのギャップにやられる男性は多いと思う。ただ、彼女の魅力はそれだけではなかった。それは、僕との会話の中でのほめ方の部分にあった。

みさき:「TETUYAさん、一見、やさしそうに見えて男らしいですね。」

それは、過去の僕の恋愛経験や、後輩との接し方など、色々話したあとの彼女の感想の一言だった。

 
 みさきちゃんの魅力は、ギャップを見つけてほめるところだ。「かっこいいですね」「身長高くて素敵ですね」「やさしそうですね」などの外見を見れば想像つくことをほめることは、意外と誰でも簡単にできる。ただ、一歩先行くコミュ力の高い人は、見た目からはわからない内面的要素を、雰囲気と会話の序盤で見つけ出して、ほめることができる。すごく難しく思えるかもしれない。そんな人のために誰でもマネできる、ほめ方のファーストステップを伝授。それは、相手の見た目の印象と違う、いい意味でのギャップを適当に言ってあげるといい。例えば、「やさしそう、草食そう」な見た目のタイプには、「意外と男らしそうですね」。逆に「強そう、肉食そう」な見た目タイプには、「意外と繊細そうですね。」といった感じだ。安心して欲しい。そこには正解はないし、「そう」をつけることで、あなたの主観的発言になっている。人がどう思うかは自由だ。言われた側としては間違いなく、自分にはそういう一面があるのかなと新しい発見に驚くと同時に、知らない自分を見つけてくれたあなたにちょっと感謝しているはず。男性は、みさきちゃんのような、知らなかった自分を探し当ててくれるタイプの女性に意外と弱いものである。


31歳  さきちゃん(仮名)

 今回、紹介するのは「相手のとの距離の詰め方」。全くの知らない他人同士が、早く打ち解け合うには、いかに早く自然に、相手との距離を詰めること。もちろん、時間をかければ、誰でも相手の仲良くなることは可能。ただ、みんな多忙。だから、時間をかけず相手のこころを開く、コミュニケーションスキルは身につけたい。ただ、時間がないからと、いっきに相手との距離をつめると、それはそれで「なれなれしい」と嫌悪感を抱かれる。ポイントは「自然」



 さきちゃんは、関西出身の元気な子だった。関西=お笑いという固定観念があるなか、その期待を彼女は裏切らなかった。終始、よく喋っていた。合コンで、さきちゃんと話し込む中、次の会話のやりとりがあった。その中で、いつのまにか、関西のノリだけじゃない彼女のコミュニケーションスキルの術中にはまり、いつの間にか僕のこころは開いていた。かいつまんで紹介する。


さきちゃん:「TETUYAさんは、どこの出身なん?」
僕    :「九州だけど」
さきちゃん:「学生時代は、みんなになんて呼ばれていたん?」
僕    :「てっちゃん呼ばれることが多かったかな」
さきちゃん:「てっちゃん、呼んでいい?」
僕    :「別にいいけど・・・・・・」


 このあとのさきちゃんとの会話の冒頭には、ずっと「てっちゃん」呼ばわりだった。でも、それは嫌味もなくすーっと懐に落ちた感覚だった。「苗字さん」「下の名前さん」で呼んでいるうちは、中々、距離は縮まらない。だから、簡単に早く打ちとけるためのコミュニケーションツールとして「あだ名」で呼び合うことは大事。ただ、勝手に相手の名前で判断した「あだ名」で呼ぶ人もいるが、もし、今まで一度も呼ばれたことがなければ、若干、違和感と嫌悪感に襲われる。さきちゃんの魅力は、一度、今まで呼ばれたことがある「あだ名」を確認したところにある。誰しも、今まで生きてきた中で、最低1個、多ければ3個ほどは「あだ名」を持っているはず。そのあだ名で呼ばれたいきさつなど人それぞれ。それも合わせて聞きながら、相手とのコミュニケーションを図り、自然と違和感なく心のテリトリーに入ってくる。会話の中に、相手のあだ名を必ず入れるところも、より加速的に親近感が増したのだ。「あだ名」という簡単なツールだが、どのタイミングで投入するかさきちゃんの例を参考にしてほしい。

男女関係なく、ぜひ、明日から実践できるコミュニケーションのネタなので参考にしてみてください。







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