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スマートスイミングレッスンを通して、お子様の「生きる力」を育むことを実現したい

こんにちは。ルネサンスnote編集チームです。

今回のnoteは、ソニーネットワークコミュニケーションズ公式noteとコラボした、対談インタビュー企画をお届けします。

ルネサンスは、ソニーネットワークコミュニケーションズ社が開発した『スマートスイミングレッスン』のサービス化に向けて、ビジネスパートナーとして一緒に創り上げてきました。

※スマートスイミングレッスンとは
スイミングスクール向けのスポーツICTソリューションです。
プールに設置されたカメラで撮影された映像をレッスン中に活用したり、クラウドを通じて生徒一人一人に動画を配信できるシステムです。
生徒一人一人に寄り添ったサービスが提供でき、スクールのサービス価値向上をサポートします。

ソニーネットワークコミュニケーションズ サイトより出典

対談インタビュー企画の【前編】では、ルネサンス公式noteにて、ルネサンスのスイミングの責任者 勝部 久代(かつべ ひさよ)さんとソニーネットワークコミュニケーションズでスマートスイミングレッスンの開発初期から携わってこられた 中村 美奈子(なかむら みなこ)さんに、開発に至るまでの背景や、想いについてインタビューしました。

左:中村さん 右:勝部さん 

【プロフィール】
▼勝部 久代(かつべ ひさよ)
ルネサンス スポーツクラブ事業企画部 スイミング事業チーム 課長
入社後、ジュニアスイミングスクール、選手コース、成人スクール等を中心に水泳指導を行う。スイミングチーフ、エリアリーダー等を担当し現職に至る。現在は各スクールの商品企画やスタッフ育成、品質管理・向上等に取り組んでいる。


▼中村 美奈子(なかむら みなこ)
ソニーネットワークコミュニケーションズ 法人サービス事業部スポーツエンタテインメント部 SE事業推進課 課長
人事や秘書、経営管理等を歴任したのち、2012年の組織化を機に現職に至る。

「良いサービスを届けたい」両社の想いが詰まった開発のプロセス

ーースマートスイミングレッスン開発のきっかけについて教えてください。

中村:もともとルネサンスさんとは「スマートテニスレッスン」という、テニススクール向けのサービス開発からお付き合いが始まっています。

私が所属するスポーツエンタテインメント部は、ソニーが持つセンシングとAI技術を活用したICTソリューション活用し、次世代のスポーツ体験をご支援することに取り組んでいます。

テニスセンサーというBtoC向けの商品を展開していく中で、テニスの上達にはテニスセンサーを活用した動画や解析データに加え、コーチを介したアドバイスが必要だと考えました。

そこで、テニススクールを全国展開しているルネサンスさんに、テニスセンサーを活用した「スマートテニスレッスン」をご提案したところ、「是非やりましょう」というお返事をいただきました。

サービス開発の過程で、両社はとても良いパートナーシップを創ることができました。
そのため、スマートスイミングレッスンを開発する際にも、ルネサンスさんと一緒に、このサービスを良いものにしたいと考えました。

ーールネサンスとしては、スマートスイミングレッスンを導入することによって水泳指導をどのように変えていきたいと考えていましたか?

勝部:2020年に小学校では新しい学習指導要領での教育がスタートし、「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力など」「学びに向かう力、人間性など」の3つの柱を重視したものに変わっています。

一方で、スイミングスクール業界は、何十年もほぼ指導形態が変わらずに続いてきました。

「ルネサンスの水泳指導はこのままで良いのだろうか」
「ルネサンスの水泳指導を通して、子どもたちの生きる力をもっと高めることができないか」
と考えていたタイミングで、ソニーネットワークコミュニケーションズさんからご提案をいただきました。

スマートスイミングレッスンのお話を聞いて、これは従来のスクールを画期的に変えるチャンスではないかと、確信に近いものを感じました。

コーチから子どもたちへの一方通行に近い指導形態から、スマートスイミングレッスンの導入をきっかけに、子どもたちの学びを深めたり、ルネサンスの目指す『エンジョイスイミング』にもっと近づくものにしたいと考えていました。

ーースマートスイミングレッスンがスクールに導入されるまでに、どんなことが大変でしたか。

勝部:スイミング業界は、電子機器と水の相性が良くないということもあって、IT化がかなり遅れていました。
そのため、実際に指導にあたるスタッフにとっては、現在の指導方法と融合することへの戸惑いや、実現することは難しいのではないかという不安もあったと思います。

ただ、日本そしておそらく世界で初なのではないかと思われる、「ITを取り入れたスイミングスクール」を私たちが一緒に創っていくんだということと、ルネサンスに通ってくださったお子様に水泳指導を通して生きる力を育むことを実現したいと伝えると、前向きに捉えてくれ、社内の温度感の高まりを感じました。

ところが、「いよいよこれから」というタイミングでコロナ禍になってしまい、スイミングスクールの休業などで、開発が思うように進まないということもありました。

そのような環境の中でも、ソニーネットワークコミュニケーションズさんは私たちの要望に寄り添いながら開発を進めてくださったので、感謝しかありません。

特に私たちが感動したのは、中村さん含めソニーネットワークコミュニケーションズさんの技術者の方々が頻繁に足を運んでくださり、現場の声を大事にしてくださったことです。

子どもたちがどのように映像を見ているのか状況を確認してくださったり、保護者の方にインタビューをされたり、現場のスイミングコーチと良くコミュニケーションを取ってくださっていました。

中村さんはおそらく、実際にスイミングのレッスンができるくらい密に関わってくださいました。

中村:私たちはずっと成人の方に向けた商品・サービス開発をしてきたので、お子さんを対象にしたものは初の試みです。
そのため、スクールのお子さんだけでなく、保護者の方や指導に関わるスイミングコーチの方の体験をどのように変えていくか、ゼロから創り上げることになります。

勝手が分からなかったということもあり、ルネサンスさんのプールに何度も行かせていただいて、毎週のように勝部さんたちと打ち合わせを重ねていきました。

スマートスイミングレッスンをきっかけに、家庭でのコミュニケーションをより豊かなものにしたい。

ーー2021年6月にスマートスイミングレッスンがルネサンスで導入されてから、お子様や保護者の方からはどのような声をいただきましたか。

勝部:スイミングスクールには進級テストがあって、従来はテスト結果をコーチが紙に書いて、保護者の方にお渡ししていました。
ただ、紙面だけでは自分の子どもがどうして不合格だったのか、わからないことが多々あったと思います。

スマートスイミングレッスンを導入し、テスト結果とその際の動画が配信されるようになったことで、「コーチが言っているのはこういうことか」と納得いただけたり、その動画をお子さんと一緒に見ながら保護者の方からアドバイスをしたりして、ご家庭でもお子さんの上達や成長のサポートができるようになったとお声をいただきます。

これまでスイミングスクールは、ご家庭で予習や練習の振り返りをすることが難しいものだったと思います。
開発当初から、スマートスイミングレッスンを活用することで、お子さんの成長を保護者の方と私たちが一緒にサポートしていきたいという想いがあったので、いただいたお声は嬉しかったです。

中村:スマートスイミングレッスンを通じたご家庭でのコミュニケーションの部分は、特にこだわりを持って開発を進めてきました。

最初は私たちも「本当に保護者の方に喜んでいただけるのか、子どもたちに楽しんでもらえるのか」という不安がありました。
そのため、トライアル期間中に保護者の方にインタビューをして、「こういう動画配信がされたらどうですか?」ということをお伺いしました。

保護者の方も動画を見るのが初めてだったということもあり、お子さんの出来ていないところに目が行ってしまうようでした。

「動画配信をされると怒られる」と子どもたちが思ってしまうと私たちのシステムが「嫌いなもの」になってしまいます。

「動画は届いたら嬉しいものになる」というコンセプトを大切にして、テストで不合格になったとしても「できるようになったこと」がわかるようになったり、上達したところをご家庭で見つけて褒めることができるようにすることは、こだわって創り上げていきました。

スマートスイミングレッスンをより多くの方に拡げたい。その先にある「生涯水泳」の実現を目指して。

ーー今後、スマートスイミングレッスンを通じて取り組みたいことを教えてください。

中村:私たちは、スマートスイミングレッスンを多くのスイマーさんにご体験いただきたいと考えています。そのため、今はジュニアスクール中心の展開となっていますが、もっと幅広くスイミングを楽しむ方々に使っていただけるようになると良いなと思っています。

そのためには、「お客さまやコーチの方にとって何が本当に良いものなんだろう」ということを、現場の声を聞きながらアップデートしていきたいと考えています。

私たちが開発するサービスは「win-win」で終わらせることなく、「三方良し」ということで、売り手と買い手の関係だけでなく、社会にとっても良いものにしたいという想いがあります。

スマートスイミングレッスンがスイミングスクールやジュニアスクール全体の発展や成長に繋がり、色々な方にとって良い商品・サービスにしていきたいです。

勝部:大前提として、私たちのジュニアスクールでは安全な環境を提供すること、安全指導の徹底が最優先となります。

スマートスイミングレッスンを活用することにより、レッスンを終えたコーチが動画を見ながら振り返りを行ったり、安全指導が徹底できているかを、より精度高く確認することができるようになりました。

また、このようなデータが蓄積されていくことで、社内で起こってしまったヒヤリハットの事例を連携することができたり、スキルアップを図るために活用することができています。
品質の根底にある「安全・安心」のスクール運営を、今後も高め続けていきたいと考えています。

その他にも、スマートスイミングレッスンを導入したことにより、水泳の上達に繋がる様々なデータが蓄積されてきています。
先ほど中村さんからもお話がありましたが、ジュニアスイミングスクールから選手コース、そして大人のスイミングスクールにも展開を拡げていくことによって、より多くのスイマーの方々の「生涯水泳」に貢献していきたいです。

それが結果として、ルネサンスが長期ビジョンとして掲げた「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」へと繋がっていると考えています。


対談インタビュー企画の【後編】については、ソニーネットワークコミュニケーションズ社の公式noteにて公開中です。

こちらの記事も是非ご覧ください。

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