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欧州5大リーグ強豪クラブの移籍事情~第3部:国内獲得選手の詳細に迫る(2)ランキング化してわかりやすく~

Lemです。第3部の第2弾です。ランキング化して比較し、各クラブの傾向を掴んでいこうと思います。

はじめに

第3部第1弾、第2弾の情報はTransfer markt、チーム公式サイト、リーグ公式サイトから情報を得ています。第3部第2弾で提示するランキングは全て第3部第1弾で確認できます。

ここ5年で獲得した選手のうち、国内リーグからの移籍選手が多いクラブランキング

1位 ユヴェントス 49%(21人)
2位 
インテル 48%(23人)
3位 リヴァプール 45%(9人)

4位 バイエルン・ミュンヘン 43%(12人)
4位 ドルトムント 43%(15人)
6位 マンチェスター・ユナイテッド 38%(8人)
7位 チェルシー 31%(8人)
8位 バルセロナ 30%(10人)
9位 アトレティコ・マドリー 28%(9人)
10位 レアル・マドリー 24%(5人)
11位 マンチェスター・シティ 19%(6人)
12位 パリ・サンジェルマン 7%(2人)

①.全獲得選手中5位以上のチームからの獲得割合

1位 バイエルン 58%(7人)
2位 アトレティコ・マドリー 56%(5人)
3位 パリ・サンジェルマン 50%(1人)

4位 バルセロナ 40%(4人)
5位 チェルシー 38%(3人)
6位 ドルトムント 33%(5人)
7位 インテル 26%(6人)
8位 マンチェスター・ユナイテッド 25%(2人)
9位 リヴァプール 22%(2人)
10位 レアル・マドリー 20%(1人)
11位 マンチェスター・シティ 16%(1人)
12位 ユヴェントス 5%(1人) 

このランキングは全国内獲得選手のうち、5位以上のチームから獲得した選手の割合を表しています。5位以上というのは、例えば獲得年が20-21の場合、その選手が前チームに所属していた最終年である19-20のチーム成績が5位以上の場合を指しています。

このランキングを見るとバイエルンが最多の7人であり、獲得割合も58%と最も高い。対してレアル・マドリー、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、ユヴェントスは5位以上のチームからの獲得が1人と少なく、確率にしてしまうと、パリは国内から2人しか獲得していないので、割合的には高い。

最も目立つのはユヴェントス。国内獲得選手数21人に対して5位以上のチームからの獲得は1名とこの12クラブで比較しても圧倒的に少ない。

②.前所属チームで主力だった選手獲得割合

1位 バイエルン 83%(10人)
1位 マンチェスター・シティ 83%(5人)
3位 レアル・マドリー 80%(4人)

4位 アトレティコ・マドリー 78%(7人)
5位 マンチェスター・ユナイテッド 75%(6人)
6位 インテル 74%(17人)
7位 ドルトムント 73%(11人)
8位 バルセロナ 70%(7人)
9位 ユヴェントス 57%(12人)
10位 リヴァプール 56%(5人)
11位 パリ・サンジェルマン 50%(1人)
12位 チェルシー 38%(3人)

このランキングは前所属チームの出場試合数、出場時間を元に出場試合数が22試合を超え、尚且つ出場時間が1800分を超える選手を主力と判断し、ランキング化しました。なので、例えば、ルーク・デ・ヨングのように出場試合数が34試合であるが、出場時間が1260分である選手は主力とカウントされていません。

このランキングを見ると最も主力だった選手を獲得しているのは人数的にはインテルの17人、次いでユヴェントスの12人であるが、全体の獲得数に対して主力だった選手を多く獲得しているのはバイエルンとマンチェスター・シティで83%、次いでレアル・マドリーの80%となった。

③.前所属チーム主力選手のうち、5位以上のチームからの選手獲得割合

1位 パリ・サンジェルマン 100%(1人)
2位 バイエルン 60%(6人)
3位 アトレティコ・マドリー 57%(4人)

4位 マンチェスター・ユナイテッド 33%(2人)
4位 チェルシー 33%(1人)
6位 バルセロナ 29%(2人)
7位 インテル 24%(4人)
8位 マンチェスター・シティ 20%(1人)
9位 ドルトムント 18%(2人)
10位 レアル・マドリー 0%(0人)
10位 リヴァプール 0%(0人)
10位 ユヴェントス 0%(0人)

このランキングは①、②のランキングの基準のもと、前所属チーム主力であり、5位以上のチームからの獲得選手割合をランキング化しました。

1位のパリ・サンジェルマンは国内獲得選手数が少なく、該当する選手も1名のみであったため、1位となったが、人数的にはかなり少ない。2位のバイエルン、3位のアトレティコ・マドリーは上位チームの主力選手を獲得する傾向が強いとわかる。

逆にユヴェントス、リヴァプール、レアル・マドリーは上位チームからの主力選手の獲得はなかった。

④.前所属チーム主力ではない選手のうち、5位以上のチームからの獲得割合

1位 レアル・マドリー 100%(1人)
2位 ドルトムント 75%(3人)
3位 バルセロナ 67%(2人)

4位 バイエルン 50%(1人)
4位 アトレティコ・マドリー 50%(1人)
4位 リヴァプール 50%(1人)
7位 チェルシー 40%(2人)
8位 インテル 33%(2人)
9位 ユヴェントス 11%(1人)
10位 パリ・サンジェルマン 0%(0人)
10位 マンチェスターシティ 0%(0人)
10位 マンチェスター・ユナイテッド 0%(0人)

このランキングは前所属チームで主力選手ではなかった選手のうち、5位以上のチームからの選手獲得割合をランキング化しました。

1位のレアル・マドリーは前所属チームで主力ではなかった選手の獲得が1名のみであったため、1位となった。ドルトムントの獲得選手のうち、前所属チームで主力ではなかった選手の獲得の多くは上位チームからとなった。

⑤.各国の選手登録ルールもしくはCLの選手登録のルールに該当する選手獲得割合

1位 ユヴェントス 100%(21人)
1位 レアル・マドリー 100%(5人)
1位 パリ・サンジェルマン 100%(2人)

4位 インテル 87%(20人)
5位 マンチェスター・シティ 83%(5人)
6位 アトレティコ・マドリー 78%(7人)
7位 チェルシー 75%(6人)
7位 マンチェスター・ユナイテッド 75%(6人)
9位 ドルトムント 73%(11人)
10位 バイエルン 67%(8人)
11位 バルセロナ 50%(5人)
12位 リヴァプール 44%(4人)

このランキングは、全国内獲得選手のうち、各国の選手登録ルールもしくはCLの選手登録のルールに該当する選手獲得割合をランキング化しました。各国の選手登録ルールとはブンデスリーガのドイツ人枠、プレミアリーグホームグロウンルール、セリエAの自国育成枠もしくは外国人枠が外れる場合を対象としています。これらの詳細なルールは前回の投稿で詳しく触れていますので、確認していただけると幸いです。

ユヴェントス、レアル・マドリー、パリ・サンジェルマンは国内獲得選手全てが登録ルールを満たす選手の獲得となった。

逆にリヴァプール、バルセロナは国内獲得選手の半数以上がルールに該当しない選手の補強となった。

⑥.5位以上のチームから獲得した選手のうち、各国の選手登録もしくはCLの選手登録のルールに該当しない選手割合

1位 マンチェスター・ユナイテッド 100%(2人)
2位 チェルシー 67%(2人)
3位 バルセロナ 50%(2人)

4位 バイエルン 43%(3人)
5位 インテル 33%(2人)
6位 アトレティコ・マドリー 20%(1人)
6位 ドルトムント 20%(1人)
8位 パリ・サンジェルマン 0%
8位 マンチェスター・シティ 0%
8位 リヴァプール 0%
8位 レアル・マドリー 0%
8位 ユヴェントス 0%

このランキングは、国内獲得選手のうち、5位以上のチームから獲得した選手のうち、各国の選手登録もしくはCLの選手登録のルールに該当しない選手を獲得した割合を表したものです。私個人のこのランキングの捉え方としては、上位チームからの獲得選手がどういった意味を持つのか。戦力的なのか。戦力的な補強と登録選手のルールを意識した獲得なのか。もちろん各々の選手がどういった選手なのか知る必要はありますが、傾向を掴むという意味では新しい視点になるかなと思います。

1位のマンチェスター・ユナイテッドは国内獲得選手のうち、上位チームからの獲得選手は2人であり、2人ともがホームグロウンルール、CLの登録ルールに該当しない選手となった。2位のチェルシーは上位チームからの獲得選手は3人に対して2人が該当しない選手となった。この2チームは上位チームからの獲得の場合、戦力的な向上のみを目的とした補強の傾向が強い。

対して上位チームからの獲得選手全員が戦力的な補強と登録ルールを満たす意味を含む補強となったのは、パリ・サンジェルマン(1人)、マンチェスター・シティ(1人)、リヴァプール(2人)、レアル・マドリー(1人)、ユヴェントス(1人)。

⑦.6位以下のチームから獲得した選手のうち、各国の選手登録もしくはCLの選手登録のルールに該当する選手割合

1位 ユヴェントス 100%(20人)
1位 マンチェスター・ユナイテッド 100%(6人)
1位 マンチェスター・シティ 100%(5人)
1位 チェルシー 100%(5人)
1位 レアル・マドリー 100%(4人)
1位 アトレティコ・マドリー 100%(4人)
1位 パリ・サンジェルマン 100%(1人)

8位 インテル 94%(16人)
9位 バイエルン 80%(4人)
10位 ドルトムント 70%(7人)
11位 バルセロナ 50%(3人)
12位 リヴァプール 29%(2人)

このランキングは6位以下のチームから獲得した選手のうち、各国の登録ルールもしくはCLの選手登録のルールに該当する選手の獲得割合をランキング化したものです。⑥、⑦のランキングはあまりこれだけでは意味はありませんが、このランキングから各選手を見ていくとなぜ獲得したのか見えてくるかなと思ったので、ランキング化しました。

個人的には資金力があるチームの下位チームもしくは2部チームからの獲得の裏には、選手登録の影響が顕著にでているのでは?と感じました。要するに枠を埋めるためだけの獲得が多いのではないでしょうか。詳細をみて判断していただけたらなと思っています。

総括

第2部では国内獲得選手数に注目し、一番国内チームからの獲得が多いチームはユヴェントスということがわかりました。しかし、今回の国内獲得選手の詳細を振り返ると、国内獲得選手のうち、5位以上の上位チームからの獲得割合、獲得人数が最も多いのはバイエルン、主力選手の獲得割合が最も多いのは同じくバイエルン、5位以上のクラブからの獲得であり、主力選手であった選手の獲得割合とその人数もバイエルンが上位と確かにバイエルンは上位の主力選手の獲得が目立ったなと思いました。

まず、大前提として各チームの補強戦力に批判の気持ちは全くありませんが、バイエルンが顕著に多かったかというとそうでもなく、アトレティコ・マドリーも上位の主力選手の獲得が目立った。

また、インテルやユヴェントスといった国内獲得選手が多いチームも主力選手の獲得人数は多く、割合にすると低くなるが、単純な数では上回っていたので、一概にバイエルンのみが突出して多いという項目は一つもなかった。

今回選手登録のルールにも触れましたが、どのチームも基本的に国内チームからの獲得の場合は選手登録に該当する選手の獲得が目立ち、国内チームからの獲得は戦力的な要因だけではなく、選手登録の要因による影響も大きいなと改めて感じました。

ただ、一方で、リヴァプールバルセロナは国内からの獲得であっても選手登録の要因による影響は薄く、戦力的な要因の影響が強いなと感じました。

クラブによって異なる補強戦略があり、資金力や経営戦略といったクラブの要因と選手登録ルールといったリーグルールの要因の影響を受けて、各クラブ様々な補強戦略をとっているなという風に感じました。

3部まできましたが、こういった一つ一つの情報は誰もが得られる情報であっても並べて比較することで新しい発見に繋がったなと私は思っています。読んでいたいただいた方の新しい発見のキッカケとなれたらうれしいです。

今後のこのシリーズの予定としましては、まず、前回の投稿で報告させていただきましたが、現在出ている第2部の修正ver1を出すこと。そして、ライプツィヒとアーセナルを新しく加えて比較していこうかなと考えています。修正理由や追加理由はまたその投稿の冒頭で説明させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

では、また。



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