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いちご煮をすすり海老カツをかじる ホタテ・ウニの旨味の滴にカリフォルニアのスパークリング

先日、駅構内の弁当・惣菜コーナーで私は杣人飯、妻はオードブルを購入。

キコリの癒しの杣人飯に続き、オードブルに入った海老カツのご相伴に預かり、いちご煮を啜る。

右手前が海老カツ

いちご煮。青森県八戸市や階上町などの太平洋沿岸に伝わる郷土料理の吸い物。漁師がウニやアワビを浜で豪快に煮たのがはじまりで、大正時代には料亭の料理に。料理名の由来は椀に盛り付けたとき、アワビなどのエキスによって乳白色に濁った汁に浮かぶ黄金色のウニがまるで、朝露にかすむ野いちごのように見えたことから。現代では結婚式などの祝い事に欠かせない料理だそう。
妹が青森に行った際に土産として買ってくれていたのはもう何ヶ月も前。賞味期限が微妙に過ぎていたのに気付き、弁当、オードブルに汁物を足すことに。ちょうどよかった。こちらはアワビではなくホタテ入り。

レトルトパウチ入りのご当地名物に、正直なところ全くもって期待していなかった。湯煎後、何の気なしに汁椀に入れようと開封したところ、潮風がふわりと鼻腔くすぐる。ほたてとウニの香りにシソが混じり、まるで海岸を歩いているよう。細長いホタテの貝柱の繊維を噛み締めじんわりと広がる旨み、小粒だが存在をしっかりと確認できるウニのほんのりとしたコク、磯の香りに私の目の前には海が広がる。

朝霞にかすむ野イチゴ!この見た目がいちご煮の由来

潮騒を感じながら合わせたのはカリフォルニアのスパークリングワインとアルザスの自然派白ワイン。

まずはカリフォルニアのスパークリングワインに。

ダックホーン・ヴィンヤーズ, デコイ, ブリュット, キュヴェ, スパークリング・ワイン, アメリカ, カリフォルニア NV, 12.5%, 2,904円
Duckhorn Vineyards, Decoy Brut Cuvee, Sparkling Wine, California

ワインについては先日のNoteに。シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵方式。 ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ使用。香りには軽めにりんごのコンポートもあるが厚すぎず程よい、ブリオッシュ香などの奥行き。明瞭なこぎみよい酸味、充実の果実味、余韻の旨みと素晴らしいバランス。トスカニーで購入。

いちご煮にワインを合わせる。ホタテ、ウニ、鰹節エキスの旨みに塊の爆烈拳。滋味が滋味を超える。ワインの瓶内二次発酵による旨み、深みが、高度なレベルで料理の旨味に寄り添う。相性: ★★★★☆

海老カツに。エビの旨み、甘みに、快活な果実味と酵母の奥行きのある香りが調和。相性: ★★★★☆

続いてアルザスの自然派の白ワインに。

ギュスターヴロレンツ, ワインノット?, フランス, アルザス, 2021, 14%, 5,940円
Gustave Lorentz, Wine Not? Alsace, France, 2021, 14%

ワインについては先日のNoteに。
ゲヴェルツ・トラミネール64%、ピノ・グリージョ36%。香りには蜜漬けの花梨、スイートポテトの素朴で甘い香りにスパイス香も。ジューシーで滋味豊か、持続的で長い余韻は癒しの塊。セレスタで購入。

いちご煮に。ワインの滋味豊かな果実味に、魚介の旨味がふと寄り添うが、後半、磯の香りの塊に少々ぶつかるようにも感じる。相性: ★★★☆☆

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