見出し画像

マグロメンチカツのジューシーな脂 スペイン カヴァの泡と酸味の刺激でさっぱりとしたら止まらぬ無限ループ

先日、成田空港から家路への駅構内にて、味の浜藤“てとて”で揚蒲鉾を購入。

その際に一緒にマグロメンチカツを購入していたが(約300円)、その日は揚蒲鉾でお腹いっぱいになりカツは持ち越しに。翌日にオーブントースターで温め、カリッとさせてから頂く。

トースターで温めて…
乾燥ディルを少々振って爽やかに

ミンチにされたマグロから肉汁に匹敵するような力強くジューシーでリッチな脂が広がる。それでいてマグロなので余韻に動物的なワイルドなフレーバーはなくさっぱり。そしてミンチに織り込まれているタマネギのみじん切りはやや粗めで絶妙な火入れ。火が入りすぎず食感がしっかりと感じられ、口内にたっぷりと爽やかさを与えてくれる。約300円とメンチカツにしては高いが、ボリューム満点で(サイズは通常のメンチカツの2倍ほどはありそう)、マグロの新しい刺激を楽しめるので文句なし。バンズに挟んでバーガーにしても旨そうだ。ピクルス代わりにいぶりがっこで。以前にサバの照り焼きで絶品バーガーにしたように。

過去のNoteを見ると同じマグロカツに以前、イタリア ラツィオ州の白ワイン(フラスカーティ。マルヴァジア系品種のブレンド)、スペインの赤ワイン(メンシア品種)に合わせていた。いずれも平均的な相性だった。

より良い相性を目指して今回合わせたワインは、スペインのカヴァ、イタリア サルディーニャ島の赤ワイン(カンノナウ品種)。

いずれも2,000円台前半。最近の海外渡航の往路、復路ではシャンパン、ボルドー(メドック格付け)、スペイン名門ワイナリーが手掛けるワイン(1万円超)と、いちサラリーマンにとって高級ワインにまみれたがw、地上に降り立ったいま、地に足付けていつも通り2,000円台から3,000円台のワインを中心に、食卓でチョビチョビ飲んでいこう。メンチカツを頬張りながら初心へ。

ちなみに先日の機上でのワインたちはこちら。

今回もカヴァは安定感抜群。2,000円少々とシャンパンの1/3ほどの値段で充実の果実味と奥行きのある複雑な世界のプレゼンテーション。シャンパンと同じ瓶内二次発酵が織りなせる世界。それでいて果実味はジューシーで快活、ある意味いいとこどり。サラリーマンのシャンパン。この日も、期待を裏切らない泡と酸味の刺激、風味の複雑さでマグロメンチカツのジューシーな脂を包み上げてくれた。
サルディーニャ島のカンノナウ品種は、先日、サバのカレー風味野菜炒めに合わせて極上の相性だった(レアな五つ星!)。

このワインならばサバ同様にマグロの力強い風味と脂にも合うはずと予想してセラーから取り出した。そして期待通り、いや期待を上回るパフォーマンスを発揮してくれた。

さて、マグロメンチカツとそれぞれのワインの相性について詳しく。


アンヌマリー, コンテッスカヴァ, ブリュット・ナチュレ, レセルヴァ, NV, カステル・ダージュ, スペイン, 12%, 2,266円
Anne Marie, Comtesse, Cava, Brut Nature, Reserva, Castell DAge, Spain

バルセロナ近郊でビオディナミ栽培されるブドウを使用。チャレッロ、マカベオ、パレリャーダ品種のブレンド。ゆっくりプレスしステンレスタンク内発酵、24ヶ月間瓶内2次発酵後、補糖無しで瓶詰めされたドライなスタイル。
香りにはリンゴジャム、バニラ香、白コショウに微かに干しワラのヴェジェタル、海藻のミネラルのニュアンス。白い花とアカシア、厚みありつつも上品なまとまり。
味わいは瑞々しくジューシーな果実味。きめ細やかな泡の舌あたりが心地よい。キレのある酸味、余韻に苦みやミネラルのニュアンスに富み、上品でドライなフィニッシュ。

マグロメンチカツにワインを合わせる。ミンチされたマグロのジューシーな脂、粗めみじん切りのタマネギの爽やかな香味に、カヴァの泡の刺激、酸味が絶妙に寄り添う。マグロの脂でリッチなフレーバーが溢れる口内をカヴァがさっぱりと引き締める。そうするとマグロの脂が欲しくなる・・・。箸とグラスが永久に止まらない。相性: ★★★★☆


パーラ, チェントセーレ, カンノナウ, イタリア, サルディーニャ, 2021, 14%, 2,189円
Pala, Centosere Cannonau, Sardegna, Italy

パーラは創業1950年。海抜150~180mに位置する粘土石灰質土壌の畑から樹齢平均35年のブドウを使用。名前のチェントセーレは「何百もの夜」という意味。なんだかロマンチック。
香りには完熟アメリカンチェリーに野イチゴ、ドライローズ。全房発酵かヴェジェタルなニュアンス。黒コショウのスパイス、ミント、ダークチョコレートのビターなニュアンス。
味わいには瑞々しくもパワフルで甲高い調子の果実味。強めのアルコールに喉が少し熱くなる。甲高い酸味、中盤から余韻にかけてビターネス。しっとり当たり持続的なタンニン。

マグロメンチカツに。マグロの脂に寄り添い、またそれを際立たせるワインの軽やかな塩味。ワインの果実味の程よい凝縮感はマグロの風味を圧迫せず、かつしっかりと踏み込み一体となって際立つ。相性: ★★★★☆

この記事が参加している募集

おうち居酒屋やってみた

イチオシのおいしい一品

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?