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機上でロブスターカクテル シチリア土着品種の島ワインの極上の相性

日本への復路便。現地の空港ラウンジでワインを少々と軽食で小腹を満たしておいた。

搭乗し離陸前のウェルカムドリンクはシャンパンを。往路と同じくフィリポナのブリュット。

様々な香りが複雑に、それでいて重々しさはない絶妙なフレーバー・バランスは私好みのタイプ。

さて離陸後。深夜発の便にて夜食は軽めに。ロブスターカクテルを注文。

ワインリストは往路便と同じく以下。
・シャンパン(フィリポナ)、
・ロゼ・シャンパン(ジョゼフ・ペリエ)、
・オーストラリア白(ペタルマ, シャルドネ)、
・スペイン白(オロ・デ・カスティーリャ, ソーヴィニョン・ブラン)、
・イタリア シチリア白(テヌータ・レガレアリ, カタラット)、
・フランス ボルドー赤(シャトー・ベルグラーヴ。メドック格付け5級)、
・オーストラリア赤(ヤルンバ, シラーズ)、
・スペイン赤(アリオン, テンプラニーリョ)、
・オーストラリア甘口(ニットナウス)、
・ポートワイン

合わせたのは往路でも頼んで大のお気に入りとなったイタリア シチリア島のカタラット品種のワインを。ワインの潮の香りがロブスターに合わさり極上の組み合わせ!

ひと通りの残務を整理した後、こちらを見つつ。

すでにアマゾン・プライムで無料配信されている『劇場版 呪術廻戦 0』。百鬼夜行!(見てない方々、すみません)。
搭乗前に会話したドイツ人の初老夫婦が近くに座っていた(冒頭に引用したラウンジでのNoteに登場し、日本旅行でのアドバイスを伝えた)。妖怪やらなにやら出てきて、はたから見ると珍妙なものを見ていると思われそうw

軽食で済ませ赤ワインに。スペイン リベラ・デル・ドゥエロの赤ワイン。ベガ・シシリアのアリオンブランドのもの(日本での小売価格は約13,000円)。

白ワインと並んでツーショット。飲み過ぎないよう少しずつ。

地場品種のテンプラニーリョによる圧倒的世界観を体感したいならばこの一本。

仕上げはボルドーワイン。シャトー・ベルグラーヴ, 2014(日本での小売価格は約6,000円)。メドック格付け5級。

メドック格付けとは…。1855年、パリ万博に合わせてナポレオン3世の号令により、ボルドーワインを格付けしたもの。61のワインが1~5級に割り当てられている。驚くことに格付けされてから約170年が経つがリストはほぼ不変。当時、流通価格を目安に急いで格付けされ、必ずしも実力を反映したものではない、とも言われる。1級に匹敵するスーパー・セカンド、格付け外だが〇級に匹敵、いろいろな売り文句がある。限られた時間で急いでリストを作るとどうしても限界があるが、それをその後も大事に崇め続けることにボルドーの格式の重みを感じる(同じボルドーでもメドックの対岸、右岸のサンテミリオンでは定期的に格付けが見直される)。

さて、それぞれのワインと料理との相性について詳しく。シーフード(ロブスターカクテル)と合わせたのはイタリア シチリアのワインのみ。


テヌータ・レガレアリ, カタラット・アンティーサ, イタリア, シチリア, 2018
Tenuta Regaleali, Catarratto, Antisa, 2018, Siicilia.DOC, Italy

1830年創業。標高900メートルの畑で土着のカタラット品種で造られるワイン。
香りにはピンクグレープフルーツ、オレンジ、マンダリン、厚みやハリ、濃縮感を感じる果実香。穏やかにハーブ香、貝殻を香るような海の香り、包み込まれるような潮の香り、
味わいには厚みのある果実味、酸味とビターネスがやや明瞭に、ほろ苦さや塩味に富むミネラル感が豊富でワインを飲みながら海の恵みを取り込むよう。

ロブスターカクテルにワインを合わせる。ワインの非常に厚みのあるピンクグレープフルーツ系の果実味、そして強い潮の香りが、マヨネーズとスパイスをまとったロブスターのフレーバーに絶妙に重なる極上の組み合わせ。相性★★★★★


ベガ・シシリア, アリオン, スペイン, リベラ・デル・ドゥエロ, 2018 (日本での小売価格は約13,000円)
Vega-Sicilia Alion, Ribera del Duero, Spain, 2018

左側のワインがアリオン

1991年に設立。著名なベガ ・シシリアのワイナリーにほど近い(15km東)。手摘み収穫後、木桶で発酵。フレンチオークとアメリカンオーク、一部コンクリートタンクで12ヶ月熟成。80%新樽。約6ヶ月の瓶熟成。
香りにはカシスリキュール、フランボワーズリキュールの濃厚で濃密な果実香。炙ったバニラビーンズの甘美な香りをまとう。
味わいにはやはり濃縮されたパワフルな果実味。そして鼻腔を猛烈にバニラフレーバーが抜ける、テンプラニーリョ品種による圧倒的な世界観。


シャトー・ベルグラーヴ, フランス, ボルドー, 2014(日本での小売価格は約6,000円)
Chateau Belgrave, Bordeaux, France, 2014

1855年のメドック格付された当時のシャトー名は、クータンソー(Coutenceau)。このワインはカベルネ・ソーヴィニヨン75%、メルロー20%、カベルネ・フラン5%。
香りにはプルーン、ドライフルーツ、加えて茎のニュアンスを含むハリのある果実香。メントールを明瞭に。強すぎず大らかに溶け込む樽香は好意的。軽度のブショネだったよう。
味わいには力強い骨格を構成するカベルネの圧倒的存在感。強い塩味。9年の熟成により滑らかになり始めているがまだパワフルさ残るタンニン。軽度ブショネでバランスに難。

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