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牡蠣の油漬にんにく入り 垢抜けたトスカーナのヴェルメンティーノとサンジョヴェーゼ
海外滞在中は缶詰やレトルト食品も活用してシーフードをしっかり摂取する。今回は“牡蠣の油漬にんにく入り”。
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創業昭和23年(=1948年)、静岡市の伊藤食品が手掛ける。過去に他の缶詰も開けている。
合わせるワインは1977年創業、トスカーナ州とピエモンテ州でワインを造るラ・スピネッタのもの。今回は白、赤の2種類をグラスに注いだがいずれもトスカーナのものだ。エチケットのサイの絵がトレードマークだが特にワイナリーに深い縁があるというわけではなく、経営者の一人ジョルジオ・リヴェッティがルネサンス時代のドイツ人画家アルブレヒト・デューラーの「サイ」の木版画を好んでいてラベルとして採用したという。
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サイのような野太い口当たりのワインかと思いきや、むしろエレガンスに溢れるワインだ。
ラ・スピネッタ, カサノーヴァ, ヴェルメンティーノ, トスカーナ, 2021, 13%, 2,879円
LA SPINETTA CASANOVA, VERMENTINO TOSCANA,
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香りには軽やかにグレープフルーツの柑橘香、ナッティなニュアンス、潮風の香りもほんのりと。
香りの上品な様子とはまたうって変わって、ずしりとくる酸味、中盤以降ほろ苦さがしっかり。それでもサルディーニャ島の同じ品種のものより垢抜けた印象だ。
ラ・スピネッタ, イル・ネーロ・ディ・カサノーヴァ, 2018, 13.5%, 2,991円
LA SPINETTA, IL NERO DI CASANOVA
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サンジョヴェーゼ品種で造られるワイン。香りにはラズベリー、よく熟したプラム、明るいチャーミングな果実香、よくなじんだ樽香、ほのかにカカオのニュアンスも。
チャーミングさも伴う明るくジューシーな果実味、こぎみよい酸味、舌が微かに乾くようなタンニン。
さて、缶詰を開けるとふわりとガーリックの香りが広がる。牡蠣の磯の風味、ほろ苦さが力強く広がり、それを刺激的なガーリックが心地よく彩る。
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先ずはラ・スピネッタの白(ヴェルメンティーノ品種)に合わせる。ワインのやや上品なバランスは牡蠣に圧迫されるかと思いきや、柑橘香とシャープな酸味はしっかりと持ちこたえ、牡蠣のパワフルな磯の風味をしっかりと包み込む。
相性: ★★★★☆
続いてラ・スピネッタの赤(サンジョヴェーゼ品種)に。やや明るい果実味と舌が軽やかに乾くようなタンニンに確実に反発するだろうと思いきや、興味深い共鳴。ガーリック風味オイルのコーティングが奏功してかワインへのつなぎ役になり、牡蠣の磯の風味や苦みにもぶつからない。赤ワインを牡蠣に合わせて違和感がないとは珍しい。大きな驚きで喜び。
相性: ★★★☆☆
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