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宮崎日大初の全国大会での勝利を目指して……(宮崎日大高校OB 岩穴口瑞貴インタビュー)

熱い言葉をもらい宮崎日大へ

――野球を始めたきっかけについて教えてください
 自分が野球を始めたきっかけは、自分には5つ上の兄がいて、その兄が野球をしていたので、兄の影響で野球を始めました。

――宮崎日大高校への入学を決めた理由などを教えてください
 自分は熊本県出身でしたが、当時の宮崎日大監督の榊原監督に「甲子園に行かないか?」などと熱い言葉をかけてもらって、甲子園への熱意を最も感じられた高校だったという点が入学の決め手になりました。

甲子園があったから走り切れた

――甲子園を目標としていた当時の思いなどを教えてください
 甲子園があっての高校野球だと思っていたので、甲子園でプレーするために冬のトレーニングや日々の練習では常に甲子園を意識して取り組んでいました。

――当時の練習で印象に残っているエピソードなどはありますか?
 冬の走り込みが一番キツかったです。グラウンドの外周をずっと走るのですが、甲子園という目標がなかったら走り切ることはできなかったと思うので、それが一番印象に残っています。

――岩穴口さんはキャプテンを務められていましたが、就任当時はどういった心境でしたか?
 自分の代は3回キャプテンが変わっているのですが、自分がキャプテンに就任したのは3月で、新型コロナウイルスの影響で練習ができなくなった時期でした。それからいざ練習が再開したという時のキャプテンで、当時は甲子園中止でモチベーションが下がっていた状況でした。どうモチベーションを上げるかということは常日頃から考えていましたし、モチベーションという点を意識してキャプテンを務めていました。

一度は甲子園の希望がある世代に託すことに

――甲子園中止の第一報を知った時はどういった感情でしたか?
 小さい頃からテレビなどで見ていた甲子園という舞台で、そこに憧れを持って野球人生を過ごしてきました。その甲子園がいざなくなったと聞いたときは本当に何も考えることができないというか、頭が真っ白になって、どうしていいか分からない状況に陥ってしまいました。

――チームメイトと交わした会話で印象に残っていることはありましたか?
 当時は皆も甲子園がなくなって自分と同じように頭が真っ白になっているメンバーが多くて、そこで「どうするんだ」という話になりました。自分たちは一旦全体練習を停止して自主練習のみを行うことにしました。独自大会が決まるまでは次のステージに向けてなんとか切り替えて、自主練を行っていました。

――全体練習を停止した際に、1,2年生の秋季大会、選抜も意識されていたとのことですが、そういった決断をした際の心境を教えてください
 秋は選抜まであと一勝のところで負けてしまい、夏の甲子園こそはという思いが強かったので、甲子園が中止になった時は皆「もう終わりだ……」というような感覚に陥っていたと思います。そこで甲子園がない代で練習するよりは、甲子園の希望のある次の代につなげようということで自主練習に切り替えました。

ビハインドの展開でよぎった『引退』の2文字

――その後、各都道府県で独自大会開催の動きが進みましたが、大会の開催を聞いたときの心境を教えてください
 このまま自主練習で自分たちは終わると思っていたので、最後に戦える舞台を用意してくれた宮崎県には本当に感謝していますし、最後に自分たちの3年間の集大成を見せられる場を用意してくださったので、感謝しかないです。

――独自大会開催が決まってから全体練習が再開しましたが、再開した日のことは覚えていますか?
 自主練習をしていた頃はモチベーションがない中での練習で、身の入っておらず遊び半分のような人もいました。そこで独自大会が決まって、最後の大会だから完全燃焼で終わろうということでチームが一体となり、今までとは違う雰囲気で練習に取り組めていたと思います。

――独自大会の計5試合で印象に残っている試合はありますか?
 一番印象に残っている試合は準々決勝の聖心ウルスラ学園戦ですね。7回まで5-2で負けていて、正直守っているときは引退のことも頭によぎりました。ただ8回に逆転することができ、その試合が自分の中で一番印象に残っています。

――決勝戦では宮崎学園に勝利し優勝を果たしましたが、優勝の瞬間はどういった心境でしたか?
 率直に嬉しい気持ちでした。甲子園はありませんでしたが、甲子園に向けて3年間頑張ってきて良かったなと思えるような大会でした。

――優勝後の出来事で印象に残っている出来事はありましたか?
 夏休み中だったので直接的な出迎えなどはなかったのですが、夏休みが終わってからクラスの皆からは「おめでとう」といった言葉をもらって、優勝したという実感がそこで湧いてきました。

宮崎日大の全国大会1勝目を

――この「あの夏を取り戻せ」というプロジェクトについて聞いたときはどう思いましたか?
 自分たちは2020年を「幻の夏」という感じで片づけて、大学・社会人に進んでいましたが、その話をいただいたときは皆で野球ができるというのと、そういった大舞台で準備してくださっている方がいるということを知って、とても嬉しい気持ちでいっぱいでした。

――当時のチームメイトの皆さんはどういった反応でしたか?
 皆も自分と同じで「2年前は2年前で終わった」と考えていたのですが、その続きがあると聞いてからは「出たい出たい」といった前向きな声が多かったです。そういった前向きな声が多かったことも、とても感謝していますね。

――このプロジェクトでの目標について教えてください
 自分たちは全国の舞台を経験しておらず、宮崎日大自体も今まで甲子園で勝利がないので、2年という月日は経ってしまいましたが、宮崎日大高校という誇りを胸にもって、全国の舞台での1勝を目標に掲げて皆で勝ちにいきたいと思います。

――最後に応援してくださってる方々へ意気込みをお願いします
 2年前になくなった甲子園という舞台でまたプレーができるということで、全国の舞台で宮崎日大はまだ1勝もしていないので、チーム一丸となって皆で1勝を勝ち取れるように頑張っていきたいと思います。
 頑張るぞ!


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