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ローリング・ストーン編(1-100)

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ローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」で取り上げられている作品たちを扱った記事のまとめです。
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2024年6月の記事一覧

Dr. John『Gris-Gris』(1968)

アルバム情報アーティスト: Dr. John リリース日: 1968/1/22 レーベル: Atco(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は356位でした。 メンバーの感想The End End  冒頭から様子がおかしい!1曲目のイントロがギターなのかサックスなのかもよく分からないし、フレーズひと回し毎にLRがバツッと入れ替わる曲なんて聴いたことがない!!  やたらと低域が回るベース、ジメジメした反響、ドタバタしたドラム…宅録とはまた違っ

Aretha Franklin『Lady Soul』(1968)

アルバム情報アーティスト: Aretha Franklin リリース日: 1968/1/22 レーベル: Atrantic(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は75位でした。 メンバーの感想The End End  前回聴いた彼女のアルバムは、構造的に"歌が全体を引っ張る"形をとっていたように思う。それに対して今回は"まずアンサンブルが在って、その上に歌が乗っかっている"曲が増えたような印象を覚えた。  エレキベースの弾力のある音色/プ

Velvet Underground『White Light/ White Heat』(1968)

アルバム情報アーティスト: Velvet Underground リリース日: 1968/1/30 レーベル: Verve(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は272位でした。 メンバーの感想The End End  ここまでの作品リストに、ここまで反復の快楽を自覚的にやってるアルバムってあったっけ……?収音ではなくアンプから音が出る段階でガサガサしてる歪みも。ずっとガサガサしてるから、急に綺麗なアコギのアルペジオが鳴りだす瞬間、思わず

Laura Nyro『Eli & the 13th Confession』(1968)

アルバム情報アーティスト: Laura Nyro リリース日: 1968/3/13 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は463位でした。 メンバーの感想The End End  スクエアとシャッフルとを気ままに行き来する構成を多くの曲がとっていて、それが飛び道具としてではなく成立しているのが凄まじい。リズムだけでなくテンポも伸び縮みするようにシームレスに変化していて、スルッと聴けているのが不思議になる。  

Zombies『Odessey and Oracle』(1968)

アルバム情報アーティスト: Zombies リリース日: 1968/4/19 レーベル: CBS(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は243位でした。 メンバーの感想The End End  生演奏っぽくないストリングスやフルートが聞こえて、おや?と思ったら、メロトロンが使われているらしい。メロトロンってこんな時期にもうあったの、すごすぎるな。  メロトロンはさまざまな楽器の音を各音階ごとに収めたテープが鍵盤を押すと再生される、サンプリ

Johnny Cash『At Folsom Prison』(1968)

アルバム情報アーティスト: Johnny Cash リリース日: 1968/5/6 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は164位でした。 メンバーの感想The End End  なんとなくカントリーに対して直線的なグルーヴの音楽だというイメージを抱いていたけれど、よくよく聴くと16分でスネアを刻むセカセカした曲でも、細かく/小さく揺らいでいるな。細野の『泰安洋行』や『Flying Saucer 1947』以

The Band『Music From Big Pink』(1968)

アルバム情報アーティスト: The Band リリース日: 1968/7/1 レーベル: Capitol(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は100位でした。 メンバーの感想The End End  メロディとリズムと音色の楽しさが全部ある。これをグッド・ミュージックと呼ばずしてどうするのかと言いたくなるほど、充実感が全体を包んだアルバムだ。ところどころに忍ばせてある一筋縄ではいかなそうな不穏な空気も、コントロールされた上で適切に出力さ

Big Brother & the Holding Company『Cheap Thrills』(1968)

アルバム情報アーティスト: Big Brother & the Holding Company リリース日: 1968/8/12 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は372位でした。 メンバーの感想The End End  いつだかTwitterで見た、幼少期のビョークがバンドの中で歌っているビデオを思い出した。あの景色を初めて作った/あるいはわかりやすく提示した存在がジャニス・ジョプリンなのだと思うと、エ

Byrds『Sweetheart of the Rodeo』(1968)

アルバム情報アーティスト: The Byrds リリース日: 1968/8/30 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は274位でした。 メンバーの感想The End End  フォークとカントリーが兄弟のような、いや、元々一つの存在だったのだということを強く感じさせられるアルバムだという印象。『Mr. Tambourine Man』と比較すると、フォーク/カントリーは非常に似通った音楽でありながら、決定的に

Jimi Hendrix Experience『Electric Ladyland』(1968)

アルバム情報アーティスト: Jimi Hendrix Experience リリース日: 1968/10/16 レーベル: Reprise(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は53位でした。 メンバーの感想The End End  1曲目を聴いて、あれ、聴いてたのってジミヘンだよな??とスマホをニ度見してしまった。間違えてIDM再生したかと思った……。  本格的な幕開けの2曲目以降は、これまでよりも随分と肩の力が抜けたという印象。革新的

Beatles『The Beatles("The White Album")』(1968)

アルバム情報アーティスト: Beatles リリース日: 1968/11/22 レーベル: Apple(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は位でした。 メンバーの感想The End End  12弦ギターの刺激的なソロプレイ、テープの早回し、当時の機材環境でどうやっているのかよくわからないビブラート・エフェクト(ユニヴァイブってもうあったのかな?ロータリー・スピーカーにしてはかかりがエグい)……コーネリアスの『FANTASMA』と同じく

Kinks『The Kinks Are The Village Green Preservation Society』(1968)

アルバム情報アーティスト: Kinks リリース日: 1968/11/29 レーベル: Warner Bros.(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は384位でした。 メンバーの感想The End End  2024年に1968年の作品を聴いているから、ではないノスタルジーが強く喚起された。タイトルを見返したら『The Village Green Preservation Society』だもんな……  しろみけさんが最近始めたポッドキ