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AI分析でわかったトップ5%社員の習慣

すごい時代になりました。AIで優秀な社員の習慣が分析されてしまうのです。コンピテンシーというものが昔から存在しますが、今はそこにAIが活用され、さらに精度が高くなってきているのかもしれません。

今日は著者【越川慎司氏】の「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」を記事にしていきます。著者の越川慎司氏は元マイクロソフト役員らしく、働き方改革の支援を行う著者の会社が

”クライアント企業25社、18000人”をリサーチしたとのことです。

そんな莫大なサンプル使い、トップ5%社員はどんな働き方をしているのかをまとめたとのことです。トップ5%社員のデスクに定点カメラ、 IC レコーダーやセンサークラウドサービスや対面ヒアリングなどを通じて行動や発言も記録します。これらのデータを AI と専門家によって分析し、トップ5%社員のレジュメのようなものを完成させました。つまり本書にはいわゆるできるビジネスパーソンのエッセンスがまとめられているのです。ではそのような社員はどのような習慣があるのかを解説していきます。

①トップ5%は目的を意識した言葉が出てくる

トップ5%は過程よりも結果を重視すること。彼らのアンケートやヒアリングで頻繁に登場してきたのが

”結果”

”目標”

”達成する”

”成し遂げる”

”認められる”

と言った言葉でした。発する言葉からもできるビジネスパーソンだということが一目瞭然です。さらにこんな言葉を発します。例えば重要なプロジェクトに真剣に取り組んだ結果あえなく失敗してしまったこんな時一般社員は

”失敗してしまったけど頑張ったから良かった”

と言った言葉が出てきます。しかしトップ5%は

”頑張ってやれることはやったけれど失敗したということはどこかに原因があったのだ”

という言葉が出てくる。この差はとても大きなもので過程が良かったから OK では単なる逃げの言葉です。しかし失敗を失敗で終わらせない為に原因追求と次の行動で修正する。その習慣はやはりトップ5%と呼ばれる所以なのでしょう。トップ5%は結果にコミットした言葉を使っていたのです。

②トップ5%は達成感がある

トップ5%の社員はどんな時も結果にコミットしている習慣がありました。次はトップ5%が大切にしているものです。

著者が16万人のビジネスパーソンに対して実施したアンケート結果で、幸せを感じるのはいつですかといった質問にトップ5%は金曜の夜でした。理由はストレスフルの状態から解放される休日が訪れる前の日はワクワクするからです。反対に一般社員が幸せを感じたのは土曜日の朝でした。その理由は徒労感や疲労感を保ちながら土日に入るため十分に睡眠のとれた土曜日の朝に幸せを感じるのです。

まとめると金曜日の夜に幸せを感じるトップ5%は達成感や充実感から幸せを感じています。対して土曜日の朝に幸せを感じる一般社員は徒労感や疲労感から解放された時に幸せを感じます。達成感や充実感から幸せを感じるのと徒労感や疲労感から幸せを感じるのは埋めることができないほど大きな差です。なぜこのような差が出てしまうんでしょう。それはトップ5%には明確な目標があり、その目標は自己実現するための目標だからです。さらに追加ヒアリングした結果出てきた言葉は

”同じミスは二度としない”

”昨日の自分よりも今日の自分が成長していたい”

と言った言葉でした。会社は関係なく自己実現するための目標だからこそ出てくる言葉でしょう。以上を踏まえるとトップ5%は自己実現するために日頃から目標を明確にし自分を高めるための習慣があったのです。

③トップ5%は準備に時間をかける

トップ5%は自分のために頑張る習慣がありました。ここでみなさんに質問です。ビジネスで結果を残すには何をすればいいでしょうか。

”戦略?”

”根性?”

”根回し?”

いいえ違います。答えは準備です。なぜなら準備が整っていればいいスタートが切れるからです。というわけでトップ5%の考え方、それが

”結果は準備で決まる”です。

著者はヒアリングの結果トップ5%がある準備をしてから行動に移していることに気付きます。それが1.背伸びした目標の自己設定2.目的の明確化3.行動のスピードの三つです。

1.背伸びした目標の自己設定とは与えられた目標より少し高い目標を設定します。逆に高すぎる目標設定ではモチベーションが上がりません。

2.目的の明確化とは手段を目的化しないための対処策を指します。

3.行動のスピードとは効率を高めて送れないようにする対処策で期日を決めてから行動します。

これら三つを準備してから行動に移すことで段違いの結果を残すことができるんです。さらにトップ5%はやるべきことがリスト化されており今日やる仕事をその日に考えるといったロス状態には陥りません。例えば今日からやるべきことは前日までにチェックが済んでおり、すぐに取り掛かれる状態になっています。もちろん優先順位も考えられておりこれらの行動が習慣化されているので考える間もなく行動できるのです。以上を踏まえトップ5%は事前準備を習慣にしていたのでスタートダッシュが身に付いていたのです。

④トップ5%は足を使う

トップ5%は準備に時間をかけていることがわかりました。最後はトップ5%の行動ですがズバリ結論から申し上げると仕事をしている時のトップ5%はデスクにいません。トップ5%は社内を駆け回っていたのです。

著者の調査によると実に全勤務時間の2割くらいしかデスクにいませんでした。トップ5%は社外であればキーマンと相談、そして社内であれば他部署の人と相談。なぜこのような行動をするのかと言うと、自ら動き回って他部署にいる人と接点を取るためです。そもそもですが課題の解決には個人の力よりチームの力が必要になります。したがって他部署や社外のキーマンを巻き込み接点を戻ることで、問題解決や成果を出すためのヒントを得ていたのです。また接点を取ることで繋がりが強くなり仲間が増えます。すると効率よく仕事を進めることができます。効率よく仕事ができれば仕事の質も上がり成果につながるのです。このようにトップ5%は自らの足を使って周りの協力を得て成果を上げていたのです。

まとめ

この本ではこれら以外にもその要素が描かれておりましたが重要な要素としてはこの四つかと思います。他の要素でいくと親しみやすさなどが挙げられるかと思います。それもagreeですね。

ここ近年働き方改革などといった言葉が行き交っており、たまにその意味合いを履き違えた人を見かけます。

”何がなんでも定時で帰る。自分の時間を楽しむことこそが今の常識。会社のイベントには絶対参加しない。これこそが勝ち組だ”

少し極端ですがこんな感じの社員がいます。特に否定はしませんが少し悲しいですね。なぜならばそこに顧客目線の発想が一つもないからです。

確かに働き方は変化させなければなりません。いつまでも長時間労働をしていては全く魅力のない会社になってしまいます。しかし誰よりも顧客に信頼されるという意識は絶対見失ってはいけないと思います。定時で帰り、自分の時間を楽しむことは重要ですが、あくまでも顧客様があってこその自社であることを忘れずに働かなくてはならないのです。

この本に出てくる5%のトップ社員の方はおそらく自分の時間を楽しんでいるでしょう。それはここで描かれているよう自分にVISIONがあるからです。目的を意識し、無駄のない働き方ができているのでしょう。

そういう意味で働き方改革というものを本当に実現するためには、このトップ5%の社員の方の習慣も当然ですが、その前にまずは深層心理を学ぶ必要があると思います。自分がどうなりたいのか、何を目指しているのか、それを整理し自社で何を実現したいのか、これを明確にすることがまずはファーストステップになるのかもしれませんね。



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