「先日、21歳を迎えた息子。」

先日、21歳を迎えた息子。記憶の中のあんなに小さかった彼がもう21歳。彼の誕生日を迎える度に、私自身がびっくりする。思い出せば、いつの間にか背が高くなり、やがて私が見上げるようになり、ついに180cmを超えたという辺りでもびっくりしていた。男のコしか育てたことがなく(一人息子だから)、欲を言えば女のコも産んで育ててみたかったなぁなんて思うこともたまにあるけれど、ココロ(愛犬♀トイプー)がその役目を果たしてくれているからいいや。私は24歳の時に彼を産んだ。彼はあの時の私の年齢に近づきつつあるわけだ。

私は彼を0歳6カ月から保育園に預けて、がむしゃらに働いた。朝はぐずぐず泣くことがあっても夕方にお迎えに行くと「ママ〜！」と駆け寄ってくる笑顔で疲れも何もかもが吹っ飛び、どんなことでも頑張れた。その後、小学生になった彼もとても可愛かった。当時のあらゆるゲームがありゲームし放題の我が家は、彼の友人らの(近所の小学生らの)放課後の溜まり場となった。そして、中高一貫校の受験に合格し進学した彼への毎朝のお弁当作りは6年間続いた。思春期だし反抗期もあった。もちろん、喧嘩もよくした。でも「今日のお弁当は美味しかったよ」とか「お弁当マジ笑った」(私がよく海苔で絵文字を描いたりしていた)という彼の一言で、仲直りしちゃうのだった。クソ生意気な反抗期ですらいつも可愛かったのだ。

大学への入学を機に一人暮らしを開始させてから約2年半になる彼は、現在とてもよくやっている。全て私が毎日やってきたことを、離れ離れになり一人でやらなければならない状況になってからが、凄まじい成長ぶりだ。洗濯・掃除・料理・後片付け等。金銭的遣り繰りに、バイトもだ。特にこの半年は、言動しかり大人になったなぁと感じることが多い。当初は大丈夫かな？と心配になっていたが、男のコだもんね。

シングルマザーだった私と彼の生活は大変なことも沢山あったけれど、一緒に乗り越えてきた。たまに誰に対してなのか？(私に対してではなくて)"子供が子供を産むな"とか書いたり言う奴を見かけるけれど、未熟な子供のような私が彼を産み育ててきた。私は思う。彼によって、"母親にさせてもらったのだ"と。そして、"母親という体験をさせてもらい、大人になれたのだ"と。

彼には、感謝しかない。

誕生日に、彼にメッセージを送った。『お誕生日おめでとう。生まれてきてくれて本当にありがとう。』

『ありがとうございます、ママ。』わざと、この歳にしてあえてママと私が喜ぶ表現を使った返信がきた(笑)… …ったく、何歳になっても超可愛いよなぁ。

Thanks for your having been born in this world. I love you. You deserve all the love in the world. 改めて、お誕生日おめでとうと愛してるよ！