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【ニュータイプの時代】正解を出そうとする前に、問題をはっきりさせよう

「今の職場で、このまま働き続けていいのかどうか、悩んでいるんです」

あぁ、私も、何度か考えてことがある、ある。

このままでいいのかどうか問題。

誰にでも、大なり小なり、似たようなこと考えた経験あるのではないでしょうか。

コーチングでやりとりするなかで、意外と多いのは、 「このままでいい」とは思っていないけど、何が問題なのか、ハッキリしていないケースだ。

このままでいいのかどうか問題を解くカギは、何が問題なのか、ハッキリさせることなのだが、 自分自身では、これがなかなかできない。

なんとなくもやもやが続いて、なんとかしたいと思い立ち、コーチングを受けてみようということになるのかもしれない。

コーチングが機能して、クライアントさん自身が、「それが問題だ!」と腑に落ちると、問題は解決に向かっていくことが多い。

たいていは、クライアントさん自身の中から 「じゃあ、これをやってみようと思います」と解決策が出てくる。

山口周さんの「ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式」は、コーチングの考え方と重なるところもあって、参考になった。



この本は、これからの世の中で活躍する人材要件=ニュータイプと位置付け、 ニュータイプの思考や行動様式を解説している。

山口さんによると、ニュータイプは、問題を発見できる人。 何が問題かを明確にできる人。

問題が与えられるのを待ち、正しい答えを探す人は、オールドタイプ。

これから求められる人材は、与えられた問題に正しい答えを出すことに長けている人ではなく、問題が何かを見つけ出し、提起していくことができる人だそう。 そして、問題発見のカギは「社会や人間のあるべき姿を構想する力」だといいます。

冒頭で出した「今の職場で、このまま働き続けていいのかどうか、悩んでいるんです」

この例で、何が問題かを見つけるカギを当てはめて考えてみる。

仕事の業務内容

働き方

職場環境(同僚や上司との関係、労働条件など)などなど について、「あるべき姿」(理想像)を描いてみる。

こんな職場で、こんなふうに働いていて、お客さんにこんなことを提供できる?

こんなことができるようになっている? などなど、「あるべき姿」を膨らませる。

特に何を重視しているのか、優先順位もつけてみる。

そして、もう一度、現状と照らし合わせて考えてみる。

「あるべき姿」を考えるのは、それと現状との「差」に、「問題」が存在するからだ。

ある人は、仕事の業務内容そのものを変えたいと思っているかもしれない。

ある人は、業務は楽しいけど、職場の人間関係が変わったらいいと思っているのかもしれない。

「それが問題だ!」とハッキリすると、 それを変えるためには、何ができる?どうできる?を思考しやすくなる。

問題の答えを見つけようとする前に、 まず、何が問題かをより明確に、より具体的にしておくことが必要だ。

山口さんの著書は、「世界のエリートはなぜ、美意識を鍛えるのか」が知られているが、 美意識の本で触れていたことを、社会人向けに、思考や行動様式にぐっと絞ってポイントをまとめたのが「ニュータイプの時代」といえるかもしれない。




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