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世界規模の負債(債券)市場での不都合

UBSによるCS救済に金融関連ニュースは注目している中で、
金額的には更に大きな事件が起きている。
CSの問題は3月1日の預金負債の急激な流出であった。
そこで今回は世界の負債市場である債券にも注目しようと思う。

3月15日 先週水曜日、
世界第二位の債券市場である中国で、
債券価格を見ることができなくなってしまった事件があった。

先のCSに関してはCDSはもとより株価など関連情報は公開されていた。

なぜ、価格情報の提供が停止された不透明になってしまったのか?
市場参加者である証券各社が価格情報をデータプロバイダー
(BloombergやReuterのようなもの)に提供することが禁止された。

今まで何十年も許されていたのに、
なぜ偉大なる指導者である共産党様は
そんな指導をしたのであろうか・・・・?

債券取引は、株式のような取引所とは異なり、
店頭相対取引(OTCと言われる)であり、
証券各社の持ち高によって
価格は変化する。 歪むと言っても良いだろうか・・
まさか、中国共産党様は、いくつかの外資系証券会社の
(売り気配という)債券価格提示が気に食わないのではなかろうか?

中国の国債関連といえば、95年の3月に起きた「327国債先物事件」
を思い出す。

95年は
1月にベアリング証券の日経先物・オプション簿外損失事件(1400億円)

や、
7月に大和銀行ニューヨーク支店の米国債簿外取引事件(1100億円)

と金融関連でリスク管理が脆弱であった各社で
損失が相次いだ年でもあった中で、
世界から閉ざされていた
この「中国国債先物327事件」は目立たなかったのであるが、
今は2023年、ましてや中国はGDPで世界第二位の大国。
さらには宇宙一の債務を有する不動産セクターを抱え、財政赤字も
74兆円にまで膨張している国である。
(日本は13兆円)

果たして、4200億円で救済が完了したCS

に比べて、
まさに「桁違い」の負債を抱え、
更に価格情報という情報すらも透明性が確保されなくなってしまった
この「宇宙一の債務」は、なぜ報道されないのか・・・
甚だ不思議である。
日中双方の新聞記者交換に関するメモ

が影響しているのだろうか・・・?
それとも、中国外交部の記者会見から締め出しを喰らうのが嫌なのだろうか?


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