見出し画像

金融市場を揺るがすプロレス と    秘匿され続ける宇宙一の債務

米国の債務上限問題に関してホワイトハウスは米議会との合意に達したとのことである。

米国の債務規模は非常に大きく($31兆、url参照)

コロナ禍で拡大したのは他の国々と変わらないが、
世界最大の資本市場であることから、
米国株式などとは比較にならない規模の
米国債並びに米国政府を債務者とする短期財務省証券などの
有価証券比率が極めて高い点が(他の国と比べて)特徴である。

本年3月時点で$4兆存在していたので、
少なくとも13%近くは対外に債務者がいる。(カリブ海を含む)

ちなみに全ての債務ではないが、
殊米国債に関して言えば、保有国のトップは東アジアの日本と中国。

https://ticdata.treasury.gov/Publish/mfh.txt

日本に関して言えば、
昨年10月に米ドル売却・日本円購入という為替介入を行い、
米国債を売却したかは明確ではないが少なくとも
米財務省証券は売却
(ないしは担保提供による外為特別会計からの会計上の付け替え)
を実施し、
米ドル建てのエキスポージャーを減らしたはずなのだが・・・
そもそもが巨額かつ、そこからの金利収入もあるので、
そう簡単には減らない。
(米国企業を買収したり、実需に充てるというのは
使い方としてはありうるが、霞ヶ関は実施しないだろう)

さて、この世界の金融市場を揺るがせた米債務上限問題であるが、
小職には予めシナリオが決まっていたプロレスに見える。

ちなみに、米国では格闘技?であるプロレスは単体でWWEとして上場している。
(新日本プロレスを有するブシロードやDDTを買収したサイバーエージェントとは異なる)
WWE自体は3月UFCを擁するエンデバーによる$9.3bio(円換算で1.25兆円規模)で買収、新会社の企業価値は$20bioを超える。
株式市場に上場しているプロレスではない。

米債務上限問題は、米国内政においては、
中間選挙に備える共和党と民主党のパフォーマンスであり、
選挙における主導権を確保するため、
そもそも最初からオペレーション上とはいえ
債務不履行にするつもりはなかったのに
ここまで拗らせたのではなかろうか。

これにより、野党共和党は、党内の強硬派のみならず、トランプ候補者支持・不支持に限らずある程度の票読みというか結成を行えた。
一方、民主党も、少なくとも大統領選までの一枚岩を醸成できたであろう。

かたや、金利・信用格付け・為替に振り回された(米国から見ての)海外投資家のヘッジを含めた管理コストは増大化した。

情報公開は重要だが、このようなエンターテイメントは極力小さくしてほしい。


もっとも、宇宙最大規模の債務を有する(国内のみではない)Cの国は、
情報を開示せず、ひたすら否定と沈黙を繰り返すばかりである。

不透明すぎて触れない・・・・
地下格闘技どころではなく、
まさにブラックホールといったところか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?