展示後記。 #物神崇拝と拘束展
6月4日から11日の8日間、駒込にあるギャラリー「Komagome1-14cas」にてアートにみるフェティシズムとディシプリンと題した展示を開催しました。
平日でも沢山の方々にご来場頂き、連日大盛況。
驚きとともに心から感謝をしております。
ご来場くださった皆様、ご支援ともにありがとうございました。
展示に至った経緯などはこちらを読んでいただくとして。
本当に、予想外の来場者数でした。
今回はアート情報サイトなどにも掲載したので、「こういうテーマを見られるのは珍しい」と色々な方に仰って頂き、様々な思いで展示を見て頂いたように思います。
展示自体、時短や見栄えのためもありましたが扱うテーマの関係で、説明を多少受けないと理解に欠ける部分が出てしまう。「誤解ないように読み取って欲しい」と言う気持ちが強く、可能な範囲で作品と作家の説明をして回りました。
フェチなどに理解がない人にこそ説明の鬼になっていたので、ホント、全力疾走した8日間(+終わっても長く死んでた)でした。
来場者の方々からは、今にピッタリな展示な気がしますという意見を何故かかなり頂きました。
コロナが少し落ち着いたということは大きいと思いますが、世の中の様々な規制に対して皆うんざりしている、と言う様子であった気もしています。
特に今回の展示には、アンダーグラウンドにあるべきものを日常的な場所に配置し、その異様さをこちら側から楽しむという目的もあったので、なおさら来場者の皆さんはそのような気持ちになったのかもしれません。
イベントなどを主催している側の人からは、構想期間や準備期間などを聞かれました。
今回の展示、ギャラリーとの契約は一年前でした。
つまり開催まで1年の余裕はあったのですが、世の中の動きが本当に未定で、それまでに私の気持ちも大きく揺れたり、自分もコロナに感染した頃にはモチベーションも下がりきってました。
やらないという決断は下さずいたのですが、1年前にその場にいた石丸さんとSAYOさんの「やりたい、やりましょうよ」と言う言葉にようやく動き出したのは、5月のこと(ギャ!)。
企画がしっかりし、作家に連絡したのもその時期です。
なので、作家たちは1ヶ月で新作を制作しました。
・・・足を向けて寝られません。
作家のチョイスは、フェティシズムの理解が深く、ブレない美学を持っているクリエイター気質の人というところで考えました。
美しい造形であることやエロに向きすぎないこと、バランスやありきたりでない必要性なども考慮し、必然的に知り合って長い人たちに目が向いていました。
新作制作を一ヶ月でして欲しいなんて無茶な依頼でもありますし、やはりこのテーマはあまり知らない人にはお願いできないというのが強くありました。
この展示を素晴らしくしてくれたのは作家たちの作品です。信頼している人たちに引き受けていただけたことは本当に感謝しかありません。
展示の概要的に記載していたように、このテーマは本来一部の人に向けている内容です。
”フェティシズム”とはそもそもなにか、というところの話をしなくてはならない人には向けていません。
それを、開かれた”ギャラリー”と言う場所に持ってくることにより、一部ではない人を取り込み、普段意識していない人たちにフェティシズムとはなんだろう?と問いかけ、作家たちの強い熱情に拘束される。
今更ながらフェティシズムって、意識しているしていないに関わらず、誰もが持っているものではないかと私は思っています。
自覚がなくても、好みの味覚、嗅覚みたいなものに近いと言うか。
共感しなくても展示を見て何かしら感じてくださる人が多かったのはそういうところもあるのではないかなと。
様々なシチュエーションでの様々なフェティシズム。
探るきっかけにでもなれば嬉しいです。
最後に。
素晴らしい作品を展示して下さった作家の皆様。
他、関係者の皆様、本当にありがとうございました。
至らないことばかりでいっぱいいっぱいの私を常に助けてくださったのも作家や関係者の皆さんでした。
私にはたくさんの気づきがあり、日々が勉強でした。
毎日、ギャラリーに在廊してくれた作家たち会えるのが楽しかった。
そして8人の作品に囲まれた空間は異様でとても美しかった。
本当に、ありがとうございました。お疲れさまでした。
ゆっくりではありますが、アーカイブを製作しています。
しばしお待ち下さいね。
またどこかで。
「アートにみるフェティシズムとディシプリン」展
“Fetishism and Discipline as Art” Exhibition.
2022,6/4~6/11
13:00-19:00
KOMAGOME 1-14cas
石丸運人 Kazuto Ishimaru
緑川ミラノ Mirano Midorikawa
SAYO
Doctrine Heavy Rubber Tokyo(作品提供)
大谷ひろみ Hiromi Ohtani(作品モデル)
雛奈子 Hinako(作品モデル)
ケロッピー前田 Keroppy Maeda
ヴィヴィアン佐藤 Vivienne Sato
鏡ゆみこ Yumiko Kagami
オウサム Awesome
中村馬之介 Umanosuke Nakamura
ReiHourong
ここから先は
¥ 1,000
投げ銭、とても励みになります。