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YOASOBI×直木賞作家⁉小説『はじめての』を読んだ!

――YOASOBIの楽曲の原作である小説をまとめた本が重版されたり、少し前に『大正浪漫』が出版されたり、そして今回、『はじめての』というアンソロジーが出版されたりしているように、音楽×小説の化学反応は面白い結果を生んでいます。

【#240】20220225


人生は物語。
どうも横山黎です。


作家を目指す大学生が思ったこと、考えたことを物語っていきます。是非、最後まで読んでいってください。


今回は「小説×音楽の可能性」というテーマで話していこうと思います。



☆YOASOBI×直木賞作家


先日、本屋さんに行ったら、『はじめての』という一冊の本に出逢いました。帯に書かれてある文字を見てびっくり。なんと、この小説、現代J-popを牽引するYOASOBIとのコラボ企画なのです。


直木賞作家4人――島本理央さん、辻村深月さん、宮部みゆきさん、森絵都さんが、「はじめての」をテーマに書いた作品のアンソロジーなんですが、それぞれの物語を原作として、そこから音楽をつくるというもの。


各界のトップランナーたちが握手を交わしたようなものですね(笑)


企画にも惹かれたし、目次を見て「初恋」をテーマにした物語も収録されていることが分かったので、購買即決。というのも、僕は今、「初恋」をテーマにした物語を綴っていることもあり、「初恋」というワードには敏感なんですよね(笑)『桃太郎』企画のときは、「桃太郎」に敏感だった(笑)


ということで、今回は「小説×音楽の可能性」について語っていこうと思います。内容に関しては、また明日。



☆シリアス映画の主題歌がラブソングってさ……


僕はかねてから、小説と音楽の融合を追求することは面白そうだなあと思っていて、YOASOBIがブレイクしたとき、「やっぱりね」と思ったのと同時に「やられた」と悔しんだ記憶があります。


小説×音楽に可能性を感じていたのは、あまり成功例が少ないと思ったからです。


これは小説に限りません。


たとえば、この映画の主題歌が、どうしてこのアーティストのこの曲なの?みたいな現象をたまに見かけませんか? シリアスな社会派なのに愛をうたうバラードが主題歌だったりしません? 僕それを目の当たりにしたとき、「え、なんで?」と思ってしまうんですよね。

主題歌も、立派な作品の一部なのに、ちょっと軽んじていると感じる瞬間が少なくないんですよね。それは、双方の作品のクオリティの問題じゃなくて、取り合わせの問題


最高の夏ドラマに、最高の冬の歌を取り合わせても、ミスマッチ!ってなるじゃないですか。極端な例ではありますが、言いたいことはそういうことです。


このような事態がどうして引き起こされるかっていったら、制作チームの連携がうまくいっていないんじゃないからだと思います。
#何様


もう少し説明を加えると、それぞれの役割をそれぞれ全うするだけで、関わり合うことが少ないんじゃないかなってことです。


もちろん、専門外のことに触れるのは勇気がいるし、自分の得意な分野を突き詰めるべきだという意見にも納得がいきますが、どうしても一体感に欠ける気がするんですよね。

物語はどんなコンセプトなのか、
どんなテーマで、何を伝えたいのか、
どんな感情の変化を描くのか。
楽曲はどんな曲調がよくて、
どんな歌詞を書けばよくて、
どこにこだわってほしいのか。


それぞれの作り手のビジョンを共有して共に作っていくことが、一体感のある作品をつくる上で大切なことなのです。その上で、それぞれの色やこだわりを出していくべきなのではないでしょうか。


個人的に、めちゃくちゃこれが成功しているなあって思うのは、『君の名は』『天気の子』といった作品を手掛けた新海誠監督とRADWIMPSとか、『アンナチュラル』『MIU404』といった作品を手掛けた制作陣×米津玄師とか。


僕の好みの話になってしまったかもしれませんが、少なくとも一定の評価を得ている作品ばかりです。


作品×音楽の取り合わせがうまく実現すると、その作品を観れば音楽を思い出すし、その音楽を聴けば作品を思い出すんですよね。


だいぶ脱線していまいましたが、話を戻して、「小説×音楽」についてです。



☆小説×音楽


僕は、うまくかみ合えば、ものすごい相乗効果があると考えていて、大きな可能性を持っていると思います。


YOASOBIの楽曲の原作である小説をまとめた本が重版されたり、少し前に『大正浪漫』が出版されたり、そして今回、『はじめての』というアンソロジーが出版されたりしているように、音楽×小説の化学反応は面白い結果を生んでいます

ただ、どちらかといえばYOASOBIの音楽に引力がありますよね。音楽を聴いて、原作小説を読む流れを辿る人がほとんどだと思います。

もちろん、結果的に双方に利があるならば問題はないと思うのですが、僕は「小説→音楽」を追求してみたい。それは、僕は小説を書く人間で、小説を起点にして色々と考えるからにほかありませんが、僕の知る限り、まだ実現していないので、追求しがいがありそうです。


僕も音楽は好きなので、今回まとめたようなことを頭の片隅に置きながら、今日も物語を綴っていこうと思います。

ということで、今回は「小説×音楽」について語っていきました。明日は、YOASOBI×直木賞作家の作品『はじめての』の中身について語っていこうと思います。


最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
横山黎でした。





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